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豚化・豚顔化・豚顔の短編集

女体化したら考え方が変わっちゃうかもね

作者: 豚化萌え

ホント、マスク社会が好きです。

 (心の声)

「うちの部下、皆めっちゃブサイクやん。団子鼻とか豚みたいな鼻ばっかやん。でも、それが良い!俺的にはカワイイ!!」


 2020年より脅威と混乱をもたらした新型コロナウイルス感染症。当社でも社内クラスターを起こしたこともあり、その時は労務管理等かなり大変だったのだが、今となっては良き(?)思い出。


 その新型コロナウイルス感染症がもたらした効果として、皆様もご存知のマスク社会がある。

 マスク社会には好き嫌いがあると思うが私は好きだ。

 だってさ、マスク外した時に、そこの部分についてはスッピンな女性が多いからね。当社でもスッピンのオンパレード、豚鼻のオンパレード!マジで最高!


 マジでマスクの下がブサイクな女性部下ばかりで安心しています。


 けなしてないですよ(*^^*)

 作者自身、美人が苦手なのでね。




「時代に即していないのでしっかりとルールを決めてください!」


 今日も今日とて女性部下から詰められている私。長くやっている会社にありがちなことだが、就業規則などの会社のルールが時代の変化に対応できなくなってきていることが多い。で、それを管理職が事前に察知して手を打っておけば良いのだが、そこまで手が回らない(言い訳^^;)。それゆえ、会社の古いルールを放置している管理職が部下から非難されるわけだ。


 とはいえ、それはとても嬉しい気づきである。非難される瞬間は心苦しいが、改善点を示してくれるわけだからね。

 有り難いと思いつつ、必死に訴えている目の前の女性部下の顔を見ると、マスクが下がっていて豚鼻があらわに。かつ、必死の形相なため、可愛さは感じられない、

 怒った醜い豚顔という表現がピッタリな顔であった。


 (心の声)

「うわ〜。めっちゃ豚みたいな顔でブサイク。だが、それが良い!」


【ここまで実話】


【ここから小説】


「課長! 私が真面目に言ってるのに、豚みたいな顔とか、馬鹿にしてるんですか?」


「えっ、何を言ってるんだい!そんなこと思うわけ。」


「とぼけてもムダですよ。私、こないだ通販で、人の心の声が聞こえるグッズを買ったんです。信じられないでしょうけど、家族で何回か試してみたら本当だったので。」


「真面目に意見をもらっている際にそんなこと考えるわけないだろう。」


「そうですか? でも私、知ってるんですよ。課長が豚化萌えって名前で小説書いているのを。マスクの中身は豚鼻のオンパレード!これってうちの会社のことですよね!?」


「ぐぬぬ・・・・」


「認めましたね。では課長を豚顔女性に変化させちゃいます!」


「へ?」


 何を言っているんだと思ったその瞬間、口を開けられて液体を流し込まれた。


 そして耳元で

「目が細くて、鼻が豚鼻で程良い肉付きの豚顔の女性になりなさい。年齢は少し若くしてあげますから。」


 と囁かれた。


 何を言っているんだ?と思っているうちに体に変化が出てくる。目の周りが熱くなり、鼻の周りも熱くなり変形するような強い衝撃を感じていた。そして胸とかの上半身、尻とかの下半身も何だかかなり変化していくようになり、体全体が熱くなり、眠りへといざなわれていた。



 目を覚まして鏡を見ると、そこには目が細くて豚鼻で、程良い胸と尻をしている、豚顔の女がそこにいた。


「こ、これは・・・」


 私が状況理解に戸惑っていると


「キャー!課長、カワイイ!」

 と先程の部下の声が。


 私は鏡にうつった豚顔女と自分が同一人物であることを何度か確認してから

「カワイイわけないでしょ!これだから女の言うカワイイは信用できないんだから!」


「いやいや、でもオジサンだった時よりはカワイイですよ。お胸もお尻もキュートだし、良い匂いしますし。」


「言わないでよ!恥ずかしい(。>﹏<。)」



「ちなみに課長のこの変化を把握できるのは私だけなんで安心して下さい。他の人間には課長が最初から豚顔女性だった記憶に変換されますから。」


 そんなことあるのかと思いながらも、鏡にうつる顔が気になる。


「こんな顔じゃあ、マスクつけるしかないわよね。」


「そうですか。ハナクソが丸見えの豚鼻も、スキがあるようで男性からの萌えポイントかもしれないですよ。」


「そんなわけないでしょ。恥ずかしい(。>﹏<。)」


 そして私は部下から目元のメイク道具を借りて、メイクしてマスクを装着する。


 すると、あ〜ら不思議。


 マスク美人(かもしれない)の出来上がり。

 ホント、凄いわ!



 その後も私は課長業を引き続きこなした。

 生理とかホルモンバランスとかの違いはあるものの、オジサン男性課長が豚顔女性課長に変わったことでの業務内容に大きく変わりはなかった。


 ただし、同年代の友人の結婚とか出産の知らせを聞いた時に、男性だった時に比べると妙な焦りを感じるようになっていた。


「今もう33歳だし、結婚や出産のタイムリミットってあるものよね。このまま誰からも必要とされずのキャリアウーマン路線は・・・私には寂しいかも。」


 残業や休日出勤もいとわずに課長業に邁進していた男性時代にはそんな考えは浮かぶことがなかったのだが・・・・。



 私を豚顔女性にした部下との1on1の面談時。

「あのさぁ。良かったら男の人を紹介してくんない。」


「えっ、面談で部下にそんなん聞きます!?」


「そりゃあそうかもしれないけど、けっこう焦ってきてるのよ。出会いの場とかも行くんだけどマスクとると引かれちゃってなかなかうまくいかないから。こんな顔にした責任取ってとまでは言わないけど、誰か紹介してよ。」



「う〜〜〜〜ん、うちの弟とかでも良ければ。ただ、私に似てブサイクですけど(;^ω^)」


「こんな豚顔の私に比べたらブサイクなんてことはないはずだわ。弟さん、面食いとかではない?」


「私とも仲が良いので、たぶんですが面食いではないと思います。」



 そうして私は部下の紹介で弟さんと会った。私にとって生理的に無理な相手ではなく、かつ弟さんも面食いではなかったため、この機会を逃すものかと猛烈にアプローチしては愛し合う関係になった。



 そして数ヶ月後の1on1面談。


「今日は報告があるの。あのさ、弟くんとの子どもができちゃったみたい。」


「えっ!マジで(゜д゜)!おめでとうございます。えーと、ということは。」


「できちゃった婚になるわね。だからこれからは私が義理の妹になると思います。よろしくお願いしますね。」


「上司が義理の妹とか、何か不思議(゜o゜;。うまくやれるかなー。」


「大丈夫ですよ。素敵な出会いをありがとうございます。」



 子どもが無事に産まれては育休中の時。

 私は会社に電話をかける。

「○○課長をお願いします。」


 私が産休〜育休に入る中で、私の代わりに課長になっているのが、私を豚顔女性にした部下(義理の姉)である。


「お待たせしました。何でしょう?」



「○○課長、2人目ができちゃいました。」



「えーと・・・・おめでとうございます。でもそうなるとまた会社復帰の予定を変えなきゃか。なかなか出世コースには戻れなくなるけど、仕方ないわよね。」


「別にいいですよ、もう出世とかは。子どもに囲まれる方が楽しいのでね。課長はやりくり大変でしょうけどね。会社に戻れる時になったら、ビシバシ豚のように扱って下さい。」


「言い方(^o^;)」



 2人目が産まれて更に半年後の電話。


「課長、3人目ができちゃいました。何かもう欲望のままですみません。」


「いいのよ。おめでたいことだし。もちろん名前は残してるけど、会社復帰のことは焦らなくていいからね。」



 私は女体化したことで、子どもを産む幸せを存分に体感している。残業や休日出勤もいとわずに課長業に邁進していた男性時代。そんな時代もあったのだろうが、もう戻りたいとは思わない。我が子を産み育てる母親としての幸せ。これが私の本当の幸せだったのだと感じている。

書きながら思いました。

やっぱり来世は女として産まれてきて、子どもを産み育てたりしたいと思っている私がいます。


大変なことも多いと思いますが、してみたいです。


ないものねだりですけどね。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 先ほど感想を書かせていただいた短編に続き、現実のエッセイからの物語へと途中で切り替わるシステムの発明は、なかなかに斬新。これはいつかパクって使いたいシステムですね [気になる点] 豚化萌え…
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