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第15話 休息の1週間(2日目後編)

今回で二日目が終了します。今回短めです。

如月が3人に向かって突進を繰り出すと俺はそれを正面で受け止めようとしたが、受け止めきることはできず後ろの二人を巻き込んで後ろへ吹き飛んでしまった。俺はどうにか踏みとどまることができたが俺が飛んできたのが不意なことだったのか二人はとどまることができずに壁に激突してしまった。


「大丈夫か二人とも!」


二人は何とか体勢を立て直し恵果が自分たちに回復技をかけた。二人の傷はみるみる治っていった。


「俺たちは大丈夫だ。優斗は俺たちに構わず全力で戦ってくれ!俺たちで援護する。」


「わかった。じゃあ援護を頼む。」


俺を先頭に二人が援護する陣形を組みなおした。


「さて、そろそろお遊びは終わりにしてやる。3人まとめてあの世行きだ。」


如月は両手に魔力球のような球状の物体を作り出しそれの形状を翼のように変え3人に向かってきた。その姿はまるで天使の様にも悪魔の様にも見えた。その形相は堕天使の様にはかなく美しく見えた。如月は急上昇し3人の真上から雨のよう黒い火球を降り注がせた。


「さぁこの黒い炎によって燃え尽きるがいい。」


そう言って如月は今も火球を降り注がせている。


「二人とも散会してあの攻撃を防ぎきれ!避け切れないものは攻撃を当てて相殺するんだ!」


「「了解!」」


3人は各方向に散会しそれぞれ全ての火球を防ぎ切った。3人とも数発攻撃は食らっていたものの致命打になるほどの攻撃は受けていないようだった。


「ほう、あの攻撃を受け切るとは見事だ。誉めてやろう。」


次の瞬間如月の姿は消え背後に恐ろしいほどの殺気を覚え咄嗟にガードをし反撃に出た。如月が俺の腹に蹴りを入れてたのに対抗し身をかがめた後、背中に背面蹴りを打ち込んだ。しかし如月は衰えることなく再び俺に殴りこんできた。背面蹴りの反動でもろに受けてしっまった。俺も踏みとどまり反撃に出たが如月はすでに2発目を繰り出していた。お互いの拳が正面で衝突し衝撃波が周りを襲った。二人の周囲の岩は砕け散り当たりの掘削の道具は遥か遠方へ吹き飛んで行ってしまった。


「お前の力もここまでとは驚きだな…。これは早目に蹴りをつけたほうがいいな。」


「俺もあんまり長引かせたくはないですね。さっさと蹴りをつけましょう。」


そういうと如月の周りのオーラが如月自身を覆うように全身を包み込んでいった。その様子は途中で割り込めないほどに周りを圧倒していた。周りのまとっていたオーラが晴れるとそこには別人ともいえるほど豹変した如月の姿があった。その姿は全身が黒い炎の鎧をまとっており思考までも炎に飲まれているようだった。


「さぁ本当の最後の戦いを始めよう。全力で来い。この姿になったのはいつぶりだっただろうか。全力でぶつかろうじゃないか。これで終わりだ。」



 その言葉に俺は瞑想状態に入り全力で魔力を高めた。如月の見様見真似になるが両手に魔力球を作り羽状に形状を変化させた。どうやらこの形状にすることで常時魔力が体内に流れ込むようになるようだった。俺の羽は真っ黒に染まっている如月とは正反対に純白といえるほどに真っ白な見た目をしていた。

洞窟の天井から滴り落ちた水滴を合図に戦いの火ぶたは切られた。戦っている二人の速度は傍観していた竜也と恵果の目にはほとんど映っていなかった。時折二人を視認できるのはともに衝撃波が発せられそのたびに洞窟内は怒号の様な轟音が響き渡っていた。如月が黒い炎で俺を攻撃すれば俺は水属性の魔法で相殺し物理攻撃を仕掛ければカウンターを狙われそれを再び仕掛ける。その繰り返しだった。二人の体力も底を突こうとしている。そんなか中最初に大きく仕掛けたのは優斗だった。優斗が使える上級魔法の中でも最大の範囲魔法サンダーボルテクスを発動させた。雷をまとった竜巻が如月を襲った。雷は数発如月を直撃をし膝をついた。しかし腕の一振りで魔法はかき消されてしまった。


「さすがに今のは聞いたぞガキ。そんな技どうすれば身につくんだかな。」


「俺だってただのガキじゃないんだ。おじさんには負けないよ。いや、負けられないんだ。」


「俺だって負けるわけにはいかねぇ…。これで決着をつける。俺の最大で最凶のこの技で、、、この技は使いたくなかったんだが仕方がない。じゃあな小僧これで本当の最後だ。」



《黒炎防鎖陣解除・炎神降臨奥義・滅炎漆黒斬 発動》



そう言った如月の手には漆黒に染まった刀の様な剣が握られていた。その風貌はまさに人間を遥かに超越しているように思えた。一振りすれば台地がえぐれ焼けこげそうなその剣は静かに炎を蓄えているようにも見えた。


「これで終わりだ。」


そう言って如月は剣を頭上に掲げそれを一直線に振り下ろした。



 その動作は一見普通の動作だったがその直後空間ごと燃え尽きながらすべてが切断される。そんな感覚に襲われ俺は全力で魔力をかき集め大気中の魔力もすべて総動員しその場で魔法を構築した。その魔法名は…。


《刹那剣》


唱えたまさにその刹那如月が剣を振り下ろした事によって生じた空間の切断を断ち返した。空間の切断同士の衝突は混沌を生み全てが真っ白になったような感覚に陥った。


 ふと現実に戻ると俺と如月はお互い剣を握ったまま向かい合っていた。次の瞬間如月は倒れこんだ。


「俺の全力を通してもお前は倒せなかった。確かにお前なら成し遂げられるかもしれない…。信念曲げんじゃねえぞ…。」


「曲げるかよ。ありがとう如月ナツメ。ゆっくり眠れ。」


そういうと如月の体は熱を失った。


「さぁ帰ろう俺たちの家に。まだ俺たちにはやることがある。そのためにはもっと強くならなきゃいけないんだ。俺たちに負けは許されない。さぁ行こう。」


そう竜也と恵果に告げ俺たちは洞窟を出た。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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