第12話 休息の1週間(1日目後編)
久々の投稿、遅れてしまってしみません<m(_ _)m>
テロ組織は3人3グループに別れ各出入り口から侵入してきていた。
「俺たちは各自分かれて各出口にいる奴らを殲滅だ!絶対にこっちから手は出すなよ?あくまで向こうからの項で気を待ってカウンターを狙えよ。」
「こっちから攻撃しちゃうとこっちが捕まっちゃうもんね~。」
「そしたら殲滅し次第フードコートに集合な!」
そう言って俺たちは三方向に分かれて各自テロリストの殲滅に当たった。
三人の中で一番最初に現場にたどり着いたのはやはり自分だった。
「さて、この騒動どうしようかな。」
そう言って頭を悩ませていると相手のほうから仕掛けてきてくれるようだった。
「お前警察でもなんでもねぇな、何しにここに来た。」
どうやら俺ははたから見たらただのが気にしか見えないようだ。
(まぁ、実際ただのガキなんだけど。そこら辺のガキより少しばかり強いかもしれないけどもね?)
「ただちょっと暴れてる人がどんな人なのかを見学しに来ただけだよ。まぁ普通のおじさん過ぎてどうでもよくなったけど。おじさんとっとと帰ってくれる?」
無駄にあおっているのは向こうから攻撃を仕掛けてもらうためだ。ああいうおっさんは煽ればすぐに突っかかってくるような単純な生き物だ。
「言わせておけばこのガキ。ガキが図に乗ってんじゃねーぞ!こちとら変身道具をもらってから20年近くたって貴様らお子様とは年季が違うんだよ!せいぜい最後の時を味わうんだな!」
やはりこの手のおじさんは扱いやすい。
「悪いけどおじさん程度が相手だと負ける気がしないよ。とっとと帰ったほうがいいんじゃない?おじさんよわいでしょ?」
「このガキ‼ふざけんじゃねえぞ!」
そう言って殴りかかってきた。しかし俺に向けられたのその攻撃は当たることはなかった。いや、発動すらされることはなかった。
「なっ、確かに俺はこの手で攻撃をしたはず…。貴様、何をした!」
「簡単な話さ。おじさんが攻撃を発動した瞬間にその攻撃を相殺するようにこっちから反属性を叩き込んだだけだよ?おじさんの攻撃は遅すぎるんだよね。」
「お前、、、変身もしないで、、何なんだよ!」
(やべ、油断しすぎて変身を偽るのすら忘れてた…。まぁごまかすしかないか。)
「俺はすでに変身しているぞ?見た目には出づらいんだ。気づかなくてもしょうがないな。まずもって変身なしで変身相手に反抗できるわけないだろ?な?」
俺はその時できる言い訳を言うことしかできなかった。
「ほらこのベルト、すでに起動しているだろ?」
俺はそう言っておもちゃのベルトのスイッチを入れた。もちろん音声はならないように事前に改造はしてある。
「そんな変身初めて聞いたが、、、まぁ変身なしでその離れ業ができるとは思えないし…。まぁそんなことはどうでもいいんだ。お前をとっとと片付けて仲間と合流しなきゃなんないんでな。」
「あれだけ絶望的な差を見せられてまだやる気なんだおじさん。すごいね。」
「特殊攻撃が防がれただけだ。まだ物理攻撃が残ってる。武術でガキには負けん。」
「おじさん、一つ言っとくけど、俺物理のほうが得意だから。」
「言ってろ。大人の力見してやる。」
そういって殴り掛かってきたが、普段サファイアと闘っているおかげかその拳はまるで止まっているかのように遅く見えた。
「じゃあなクソガキ!」
拳が目前まで近づき、テロリストが価値を確信した次の瞬間…。
「なっ…。どこにいった!」
そう、テロリストの視界から俺は消えていた。テロリストが殴り掛かっていたのは1秒ほど前の俺の残像である。そのがら空きの懐に俺は潜り込み死なない程度の一発をお見舞いしてやった。
「そっちから襲い掛かってきたんだからこれは正当防衛だ。恨むなよ、おじさん。さて、結構時間をかけたからな、これほどの相手だったら二人も終わっているころだろう。」
そう独り言をつぶやいて俺はその場を立ち去ろうとした。もちろん縄で縛っているためテロリストは逃げることも反抗することもできない。まぁ気絶しているからもともと何もできないだろうけども。そう思った次の瞬間だった。俺の後ろを2人のの人影が通り過ぎた。その後ろには振り向いたころにはもう何も残ってはいなかった。そう、テロリストの身柄すらも、暴れた後も何もかもが元通りになっていた。
「俺が負えないほどの速さ…。いや、転移か…。でもサファイアが教えてくれた魔法の中にもそんなものは存在しなかった…。それにしてもテロリストを仲間が連れて行ったのだとしてもモールの補修までする必要って…。」
今は悩んでいてもしょうがないと思い俺は二人のもとに向かうことにした。竜也はパワー型だから一人でも何とかしていると思い俺は恵果のほうに先に向かうことにした。
恵果のお元に到着するとそこには竜也もすでに到着していた。
「もう竜也も到着していたのか。さすがにすぐに片付いたか?」
「え?そんなにすぐに片付いたのか?さすが優斗だなあ俺は2・3発もらっちゃったよ。」
「私も同じで何回か当たっちゃった…あはは。これじゃまだまだ優斗の隣には並べないね~。まだまだ頑張るよ!」
(俺が倒した敵と同じレベルの敵なら俺の半分のステータスもあれば簡単に勝てるような相手だとは思うのだが…。)
そう考え事をしていると再び二人の影が3人の後ろを通り抜けていった。やはり振り向いた時にはテロリストも戦闘の後も何もかもがなくなってしまっていた。
「どうした?優斗、ってあれ?テロリストも戦闘した後も消えてる、優斗お前何かしたのか?テロリストはともかく修復までできるなんてさすがだな!やっぱまだまだ追いつけねーなー。」
「いやどっちも俺じゃない。俺らの後ろを2人が通り過ぎるのを感じたきっとその二人だろう。そしてその二人はきっとテレポートとか転移とかそっち系の技を使えるっぽい。」
「なんだよそれ、まだこのテロは終わってないってことか?」
「いやテロ自体はきっとこれで終わりだろう。でもこのテロを裏で仕組んでいる何かがもしかしたらあるのかもしれない。またどこかで同じようにテロが起こるかもしれない、今回よりも大きな規模でさらに強い敵が現れるかもしれないな。」
そうやってフードコートまで歩きながらしゃべっていると先生たちが駆け寄ってきた。俺たちのことがきっと心配だったのだろう。まぁ元生徒ですなんて言われたらそりゃそうなるだろうが。
「大丈夫か?大きな怪我とかはしてないか?」
「大丈夫だぜ!俺たちはぴんぴんしてるからよ。あんな奴ら楽勝楽勝~。なっ?」
そうやって竜也は言っているがからだには数か所傷を作っていた。
「まぁあいつら程度には手は焼かないが二人は怪我してるんだから保健の先生にでも手当てしてもらったほうがいい。」
「まさか君たちが本当にテロリストを倒したのかい?嘘だろ?」
「ほんとですよ先生。テロリストは誰かに連れていかれちゃいましたけど。」
「なるほどやっぱりな。さすがにテロリストを子供が倒せるはずないよな。君たちもけんかは大概にしないとだめだぞ?」
どうやらテロリストがここにいないことで二人のけんかとしか理解されなかったようだ。まあ大ごとにはあまりされたくないから余計よかったのかもしれない。竜也と恵果の二人はいまだに先生に自分たちがやったのだと抗議していたが全く聞く耳を持っていないようだった。
そうしている間に警察が到着をしたが周りに何も被害がなかったため、いたずらとして処理をされてしまった。教職員が必死に警察に説明をしていたがこちらもあまり聞く耳を持っていないようだった。
(俺たちの話を聞かないからそんなことになるんだ、ばーか)
とでも言いたそうに竜也は先生を笑いながら見ていた。
(これで一件落着となってくれればいいのだが…。)
そう思いながらも3人で家に帰宅することにした。結局買ったものをフードコートに忘れてきてしまっていたのに気づいたのはまたそれ以降のお話。
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