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この世界はループしている  作者: RPGをツクル
アスタの章
4/6

マーテルの日常-朝(3)

薄暗かった外はいつの間にか明るくなり、太陽の陽射しが窓から差し込み、部屋を明るく照らしている。


アスタ「んー。いい匂い。おはよう母さん」


朝食が出来上がる直前に、背中から声をかけられた。


声の方を振り向くと、そこにはまだ完全に目が覚めていないであろう息子の姿があった。


マーテル「おはようアスタ。今朝も良い天気ね。昨日は遅くまで起きてたの?」


アスタ「うん。ここの所、山の動物達がいつもより少なくてさ。少ないチャンスを必ず物に出来るように、道具の手入れをしてたらつい」


「あはは」と、おどけた様子で笑う。



その笑顔を見ると、今朝の夫の寝顔を思い出す。


あの人は、「アスタは母さんに似た」なんて言うけど、笑う顔は父親そっくりである。



マーテル「遅くまでご苦労様。もう朝ご飯出来ちゃうから、顔洗ってきたら?」


アスタ「うん。そうするよ」


そう言うと、アスタは洗面台の方に向かって歩きだした。


マーテル「アスタが起きたってことは、あの人もそろそろ起きる頃ね」


作り終えた料理をテーブルの上に並べていると、パテルが起きてきた。


パテル「おはよう。今朝も美味しそうなご飯の匂いがするね」


マーテル「おはよう、あなた。ちょうど用意が出来ましたよ」


パテル「いつもありがとうね」


そう言うと、パテルは私のひたいに軽く口づけをする。


パテル「アスタは?」


マーテル「あの子なら顔を洗いに行きましたよ。何でも、昨日遅くまで道具の手入れをしていたらしくて」



そんなことを言っていると、アスタが戻ってきた。


アスタ「おはよう父さん」


パテル「おはようアスタ。道具の手入れをするのは感心だけど、寝不足は狩りに悪いぞ」


アスタ「あはは。気をつけます」


マーテル「まあまあ、3人揃って準備も出来たことだし、とりあえず朝ご飯を食べましょう。さぁ、2人とも座って」


私は2人を席に促す。


いつも3人揃って朝ご飯を食べるのが、我が家のお決まりである。

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