神様になった。後悔はしてない。
ちょっと説明。
「」は1人で、『』は念話など、声に出さず話す。
「「」」は2人同時、「「「」」」は3人かそれ以上。
「創造神様がお呼びです、神界までご同行願います」
そう言ってきた。
「……創造神が、俺を呼んでるって?」
「様をつけて下さい様を、それと、先程お呼びですと言った筈ですが?」
んなこたぁ分かってるんだ、分かってるんだけど、創造神に呼ばれるとか、面倒の匂いしかしない。
「えっと……できれば行きたくn」
「否定権はありません」
「デスヨネー」
「早く捕まって下さい、体の一部でも触れれば転移出来ますから」
「分かった」
俺は真面目ちゃんの背中にタッチした。
「セシル、ミサに俺の眷属になった事を伝えておいてくれ、それと、エリスの面倒も俺が帰って来るまで見ててやってくれ」
そう言い残して俺は転移した。
転移した時って、術者の魔力操作がどの位かによって、ゲームしながら5時間新幹線に乗ったのと、椅子に座った時にカタッてなるやつぐらいの差があるな、この真面目ちゃんも魔力操作が凄い、俺もだが。
「着きましたよ、早く手を離して下さい」
「ハイハイ」
そこには、俺たちの他に1人爺さんが立っていた。
「あんた誰?」
「ホッホッホ、ワシが創造神じゃ」
こんな爺さんなのか、若いころは兎に角モテたんだろうな。
「おぉ!ワシの事を分かってくれたのはお主が初めてじゃぞう!クリスナちゃんに言っても真面目に返されるだけで……ワシ悲しい」
俺の心でも読めるのか、しくしくしくと、あからさまにわざとだって事がわかる泣き方をしている。こんなもん、誰も引っかからないだろ……
「そっ、創造神さま……!わ、私が悪かったですから!泣かないで下さい……!」
さっきの訂正、いたわ、引っかかる奴。
「ホッホッホ、ま〜た引っかかったな!クリスナちゃん!いつやっても面白いのう」
カッカッカッと、さぞバカにした笑い方でクリスナ(真面目ちゃん)を挑発している。
クリスナは、ワナワナと震えながら創造神を睨みつけ、1発殴った。
「痛い!酷いぞクリスナちゃん!」
イヤイヤ、それは自分の所為だろ。
「おい!茶番はいいから要件を済ませろよ!」
「おお、悪かったのう。で、早速本題じゃが、お主、神にならんか?」
「……は?」
「おお、済まぬのう、言い換えよう、お主、神にならんと一年で死んでしまうぞ?」
一年?そりゃまた何で?
「神じゃない神がいても邪魔なだけでのう、勝手に死ぬように設定しておいたのじゃ」
う〜ん、別に神にはなってもいいんだけど、世界のパワーバランスとか崩れないか?
「今更なぁ〜にを言っとるんじゃい、もうお主が召喚された時点で世界のパワーバランスなんぞとっくに崩れ去っとるわい」
ナーンダ、オレガシンパイスルヒツヨウハナカッタンダナー。
「まあ、なるのはいいぞ。といっても、どうやってなるんだ?」
「カッカッカ、そう焦るでないわい。クリスナちゃん、水晶を持って来てくれ、シュンよ、今クリスナちゃんが持って来る水晶に手を触れれば種族と役割が決まる……はずじゃ」
筈って……この創造神ちゃんと世界管理してんのか?
「当たり前じゃい!ワシは創造神なんじゃぞう、ああ〜腰が痛い……」
神も腰が痛くなる事あるのか。
「いや、ないぞ。凝ったときに痛いって言うんじゃ」
「ないのかよ!あ、クリスナが水晶持って来たみたいだぞ」
「おお、クリスナちゃん、済まんのう。では、シュンよ、この水晶に触れてみよ」
水晶に触る……が、水晶は何も反応を示さず、ただただそこに佇むだけだった。
「不良品じゃねぇか!この水晶!」
俺が創造神に怒鳴ると、水晶が粉々に砕け散った。
「良かったではないか、ちゃんと神になっておるぞ」
「は?何で?」
「お主……いや、これからはシュンと呼ぼう。シュンはさっきワシに怒鳴りつけたじゃろ?何で怒りの矛先も向いていない水晶が粉々に割れたと思うんじゃ?それは……」
…
……
………
…………
「いや、溜めが長いわ!早く言えよ!」
「ったく、最近の若いもんはこれだから……」
「……ア"?」
「す、すまんすまん!分かったから!もうせんからその殺気を収めるんじゃー!」
……仕方ねぇな。
「ふう、お主は破壊神になったんじゃよ。じゃからさっきの水晶が割れたんじゃ、そして、お主の神気に勝てる事ができる生物は宇宙でも次元でも、いくら探そうとおらんわ」
そっか、じゃあステータスでも見てみようかな。
「ああ、わざわざステータスなんか言わんでも見る事はできるぞ?自分の魔力で板を作り、数字や文字を勝手に表すだけだじゃからな」
「そうなのか?やって見るわ」
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シュン・カガリ 16歳 レベル 測定不能
種族・神 神職・破壊神
ステータス
体力 測定不能
魔力 測定不能
攻撃 測定不能
防御 測定不能
魔攻 測定不能
魔防 測定不能
敏捷 測定不能
運 測定不能
ゴッズスキル
絶対破壊 神圧 神闘法 神力法 神力 神術(全)
禁術 憑依 進化 神獣創造 神眼 森羅万象
加護付与
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「うっわ、ナニコレ、測定不能って何よ?」
「ステータスの上限は限界突破しても5億じゃからの、それ以上は測れんのじゃよ」
「そうなのか、なら俺は幾つなんだ?」
「えっとじゃの……クリスナちゃん、計算しておくれ」
「レベルではなく、ステータスで説明しますが、元が12^6ほどですが、神になった事で創造神様以上の10^300です」
「「成る程わからん」
ハモった。
意味わからん、10^300ってことは……無限以上って事しかわからんな!
「とりあえず俺が強いって事は分かった」
「ワシもシュンが同じ規格外の超越神であることは分かったぞい」
「「それ以外は分からんがな!」」
またハモった。
「はあ、まあ創造神様よりもシュン様が強いと言うことです」
「してシュンよ、初仕事じゃ!まずはこの星を消し飛ばしてくれ」
「いやいや、何でだよ!」
「だって、ワシの黒歴史の星じゃもん」
「何処だ?」
「ちょっと付いてくるのじゃ」
俺は創造神に付いていく。
「そう言えば、お前以外に神は居ないのか?」
「1人おるぞ」
へぇ、そうなんだ……1人?
「お主じゃ」
「俺以外に決まってんだろ!馬鹿野郎!」
「おらんに決まっとるじゃろ!馬鹿者!」
「うるせえ!バーカバーカ!」
「バカって言った方がバカなのじゃー!」
「「バカバカバカバカバカ!」」
「黙らっしゃい!!!」
「「はいっ!」」
クリスナは怒ると怖いって、今分かった。
「ここじゃ」
へー、結構綺麗な星なんだな、神眼を通して見渡すと、
「女ばっかじゃん、男女比可笑しくない?」
「見るんじゃないわいっ!黒歴史じゃと言ったじゃろ!」
「分かった分かった。でも、住んでる奴らはどうすんだ?」
「それは、転生させるのじゃよ。テキトーに」
テキトーって……
「でも、転生の神とか要らないのか?」
「……あっ」
あっ、じゃねえだろ!どうすんだよ!?
「そうじゃっ!お主の嫁を連れてくるのじゃっ!そやつを3人目の神にするんじゃっ!」
「ふざけんな!本人に聞かないで勝手にできっか!」
「じゃあ連れてくればよかろう!」
「分かった!行ってくる!」
転移でミサのいる場所へ戻る。
「ミサ!ちょっと緊急で用事ができた!付いてきてくれ!」
「えっ?えっ?ちょっと待ってくだ……」
「連れてきたぞ!創造神!」
「創造神ではない!ゼウスと呼ぶんじゃ!」
「とりあえず早くやれ!」
「分かっとる!……完了じゃ!」
「ふう、」
「あっ、あの……何があったのですか?旦那様」
「ああ、俺ちょっと破壊神になっちゃって……」
「破壊神!?」
「ああ、で、初仕事で星の破壊があって、そこに住んでる人たちをどうするかで慌てて、そこの創造神と一緒にミサを神にしちゃおうって事で落ち着いたんだ」
「ええっ!?私が神様に!?」
「そうじゃ、じゃから、この水晶に手を触れるんじゃ」
「はっ、はいっ!」
ミサが水晶に触ると、水晶はピンク色に光った。
「ミサ、ステータスは魔力で開く事ができる。やってみてくれ」
「……あ、出来ました」
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ミサエル・フォン・マーシブル 15歳
レベル測定不能
神職・慈愛と転生の女神
種族・神
ステータス
体力 測定不能
魔力 測定不能
攻撃 測定不能
防御 測定不能
魔攻 測定不能
魔防 測定不能
敏捷 測定不能
運 測定不能
ゴッズスキル
転生 神圧 神闘法 神力法 神力 神術(全)
慈愛の心 神眼 森羅万象 加護付与 読心
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「わわっ、私、神様になっちゃったんですか?」
「良かった、そうだよ」
「お主にも早速仕事じゃ、この世界に転生とやらをかけてくれ」
「えーっと……あっ、出来ました!」
よし、ちゃんと出来てるな、俺のミサは優秀だ。
「そっ、そんな……///」
おっと、ミサも心を読めるんだったか。
「よし、一仕事するか!」
手に破壊のエネルギー(自分の神力)を入れて球状にする。
それは、紫や黒など、暗い色が線の様になり、球の中でぐるぐる回っているという、奇妙な物が出来上がった。
それを投げると、光速よりも早く飛んでいき、星に着弾した後、内部から破壊していき、数十秒程(人には一瞬にも満たない)で消滅した。
「終わったぞ、これでいいんだよな」
「あの、旦那様?これは今やらなくてもよかったのでは?」
「「……あっ」」
俺は初期三柱という超越神に加わった。
見てくれてありがとうございます。
超嬉しい(●´ω`●)
あと、今回途中から文字下げがないのは、忘れたからですm(_ _)mごめんなさい