八話 夏の大会にて
あれから数日が経ち、俺たちはKKK、競技帰宅協会主催の夏の大会に出場していた。
毎度思う事だが選手宣誓って意味があるのだろうか。ひたすら退屈だ。
「練習もクソもなかったな」
「ああ」
しかし我らが菱川高校は強豪校だ。
戯れで世界を救いながら帰宅したり、逆に災害そのものになりながら帰宅してきたのだ。
帰宅にかける想いは尋常じゃない。
大会の種目は帰宅の様式美を競う「様式美部門」これには俺が。
それと帰宅の速さを競う「速度部門」、これには御仏が。
それに帰宅の精度を競う「精度部門」、これにはポリスメンがそれぞれ出る。
そしてエクストラ枠、「リア充部門」には俺とのんたんが出場する。
さて、順番的に一番早いのは…。
「和尚がトップバッターか」
「任せとけ!」
勇んで飛び出す御仏を見送る。
「速度部門」はマラソンの走る距離ー32・195キロ先にに設置されたシ●バニアファミリーのお家に帰宅した人の勝利となる。基本ルール無用の帰宅デスゲームだ。
御仏は所定の位置に立ちー。
「位置についてーヨーイ」
パァン!!
走り出したー!!
「うん、まあやると思ったよ」
とは沈着冷静ポリスメンの弁。
そう、そこには大蛇がうねるように走っていたのだ。何人かは早くも御仏に轢かれている。
「あちゃー」
知ってたけどネ!!




