十話 御仏和尚
「御仏が最下位!?」
あらゆるパワー勝負で不敗、ただ一度の敗走は無く、ただ一度の引き分けも無い。御仏は独り帰宅の路に屍を積む。
故にその帰宅は力強く、その身体はきっとー
得体の知れない何かで出来ていた。
「アンリミテッド●レイド●ークス!!」
おっと、御仏の事を考えるうちに詠唱していたようだ。いけない試合に集中せねば。
「あれは…」
見慣れたその姿は大蛇ーそう御仏和尚。
ファランクスで傷ついた尻尾は痛々しく当初の力強さは感じられない。
がー
「速い!!」
それでも流石御仏。うねりくねり、確実に前へ進む。
しかし問題はマラトン=スタイルの人である。相当に差が開き追いつけそうもない。
とー。
「!?」
ポリスメンの顔に青線が走った。
御仏を見ると。
「逆襲…か」
穿ったように穿たれる。一匹の大蛇はリンチにあっていた。
しかし、進みは決して止まらない。
そして、それは起きた。
御仏の横転、クラッシュ。
それに何人も巻き込まれたのだ。
このままではマラトン=スタイルの一人勝ち…いや。
「御仏は…強い!!!」
土煙の中から飛び出したのは自分の頭で自分の尻尾を咥えた大蛇ーウロボロス。
「なんてヤツだ…魅せやがる」
ポリスメンは涙を流している、男泣きだ。
ウロボロスはやがてマラトン=スタイルを捉えー!
「いっけぇぇぇぇ!!!」
シルバニア●ミリーの家屋を見事粉砕した!!!
ん?
粉砕?
粉砕って帰宅になるん?
んん?
「……」
「………」
不気味な沈黙。
そうだった、御仏はそんなヤツだったネ!!!




