帰宅の風景
思いつきで書いております。
自分でもどうしてこうなったのか…。
字数が少なかったり割と不定期ですがよろしくお願いします。
帰宅部、それはある種の浪漫。
帰宅という概念に想いを馳せ、帰宅の為に一秒すら尊び、友と、ライバルと凌ぎを削り最速かつ最高の帰宅を目指す。
この物語はスタイリッシュに帰宅する帰宅部の面々の青春物語である。
◆◆◆
授業の時間は大切だ。中には退屈だという愚か者がいるが兎に角大切だ。
今は本日最後の授業ーそう体育。
さて、そんな時に俺、秋瀬紀卓はサッカーの授業にも関わらずレペティションサイドステップ。
リズミカルに足元が霞む程早く動かす。
周りがざわつく。
「まさか…あいつSTブッパする気か!?」
「いや、無理だ」
…来たか。
「まぁてぇぇ!!秋瀬ぇぇっ!!!」
体育教師、堀部礒五郎。三十路ストの魔法使いだ。
だが無駄だ…俺の帰宅は誰にも邪魔させない!!
「おい、見ろよアイツ…足でつむじ風を作ってやがるよ…」
足で刻み込むリズム。
はやる鼓動。
そして風は…!
キーンコーンカーンコーン
「俺に吹くッ!!!」
それは正に一陣の風。
「跳んだ…いや、飛んだ!?」
反復横跳びで発生したつむじ風を足場に飛行する。
「こ、これが、帰宅部か…ッ!」
今日も帰宅部は帰宅部していた。




