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✜07 自律型ゴーレム

「ヴァールギュントの第1試練クリアおめでとうございます」


 機械のような音声が鳴り響く。ちなみにクリア特典があるそう。


 ───────────────

 ヴァールギュントの第1試練クリア特典

 「ゴーレム生成」を獲得しました

 ➡詳しい説明をみる

 ───────────────


 ゴーレム生成……ステータス画面の詳しい説明をみるというところをタッチする。いろいろと細かく書いてあったが、ざっくりと要約すると。


 ・魔力または創造ポイントを消費してゴーレムを生成できる。

 ・ゴーレムは、戦闘用とモノ作り用の2種類がいる。

 ・ゴーレムは、精神力の1/10の数を同時に操ることができる。

 ・ゴーレムの能力は使用者の知性の値によって能力が変わる。

 ・戦闘用ゴーレムが倒した魔物の経験値は使用者に付加される。


 とまあ、いくつか条件があるが、自分のステータスと見比べると創造ポイント次第で高性能なゴーレムが無尽蔵に動かせるのを意味していた。これってもしかしてすごいチートなんじゃ。


 ダンジョンから外へ出ると、久し振りに太陽を拝んだ。今回はなんとかなったが、別にダンジョンを制覇するつもりもないし、ヴァールギュントの試練というのにも興味がない。これからはもっと慎重に行動したいと思う。


 それより、今、気になっているものは「ゴーレム生成」──どんなものか、さっそく戦闘用ゴーレムを1体、生成してみた。


 ───────────────

 名前      戦01号機

 年齢         0年

 種族       ゴーレム 

 生命力        70

 筋力         25 

 敏捷性        10 

 知性          ─

 精神力         ─

 器用さ        10

 スタミナ       15

 幸運          ─

 ───────────────


 ホブゴブリンとオーガの中間くらいの強さ。これを量産できたら、拠点化も楽になりそうな気が……。


 必要な創造ポイントは30。結構、消費するので無闇に増やすことはできない。だけどある程度の数を今のうちに揃えてゴーレムだけの集団でゴブリンの集落を潰してまわるだけでも、拠点化はできないとしても延々と創造ポイントが増えていくのではないだろうか……。


 試しに戦闘用ゴーレムを10体生成してみた。これだけ数を揃えたらホブゴブリン数体とゴブリンが数十体で構成されている拠点くらいなら容易に制圧できると思う。


 コマンドを入力、内容はひたすら拠点を探して見つけたら制圧。途中で遭遇したゴブリンなどの魔物も敵が逃亡しない限りはその場で倒すよう指示を与えた。


 ひとつ気になるのは人間……冒険者と遭遇した場合のことをあらかじめ決めておく。もし、人間から攻撃を受けた場合は即逃げるようプログラムした。


 以上を決めて、ゴーレムたちと別れて3日が過ぎた。自分たちが新たに倒したり制圧して稼いだポイント以外にヴァールギュントのダンジョンからの創造ポイントが100近く毎日入ってくる。また、睡眠をとらないゴーレムたちがゴブリン狩りを24時間続けてくれるので、1日平均200ポイントくらいはなにもしなくても創造ポイントが振り込まれるようになってきた。


 その増えたポイントでさらに1パーティー10体のゴーレムを2パーティー作って解き放った。


 それにしても、ゴブリンの集落が最初の頃に比べてすごく簡単に制圧できるようになった。


 正直、最初よりもすごくステが伸びたし、なによりシュリの呪いが解けたのが大きいと感じる。


 ステータスが呪いが解ける前後で数倍は伸びたので、まるで別人。ステータスの伸びも数倍になったので、戦闘で大活躍している。


 ピコンの存在もありがたい。ピコンは上空を飛んで、まだ拠点化していないゴブリンの集落へと導いてくれる。おまけに川や谷底、岩山などをちゃんと考慮して、う回路を選択してくれているので、高性能のナビを手に入れた気分だ。


「一度、冒険者の街へ行ってみようかな?」

「それは……」


 イヤなのかな? シュリが言葉を詰まらせたのをみて、少し気にはなるが、クリエイティブで作れるものは自分がちゃんとそのカタチをイメージできるものでないと作れない。剣やクロスボウなどはゲームや動画でこれまで散々みてきたので、実物を見たこともないが再現できた。だけどポーションや魔法のアイテムなどは元居た世界にないし、ただ漠然と回復したり癒したりといったイメージしかないので作ろうとしたが、何度も失敗してしまった。


 あるいは作れないものもあるということなのかもしれないが、そこは実際試してみないとわからないので、やはりポーションなどの実物をこの目で拝むのが良いと思っている。


 ピコンに人間の街へ行きたいと伝える。言葉こそ話せないがこちらの言っている意味を理解できるとても賢い子だ。……まあ実際は10,000歳を超えているから大先輩なのだが……見た目が可愛いからピコンの歳は特に気にしないことにしている。

 

 ひとつ気がかりがあるとすれば、シュリの首に嵌められた奴隷の首輪……ただ、今はこの首輪のお陰で自分が遠くにいるゴーレムや拠点から手に入る創造ポイントが1/100になって彼女にも割り振りポイントとして、加算されるので今は外すべきではないと感じる。シュリには詳しい話はしていないが、自分の特殊な能力に気が付いているので、お任せされている状態にある。







【ファンタジー小噺(6)】

性転換って言ってもある条件が……のお話


ニート「どうせ転生するなら女の子がいいな……」

斡旋人「なら性別は女性にしましょう」

ニート「やった。これで美少年に囲まれて逆ハーレムモードに……ぐふふっ」

斡旋人「いや、元がブサイクですから、転生後もブサイクですが?」

ニート「いや、それじゃ、成り上がれねぇから!」

斡旋人「大丈夫です。清らかな心さえあれば、振り向く男性も現れます」

ニート「俺……性格悪いから……」

斡旋人「あ、無理ゲー」







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