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こびと探偵はじめました  作者: 柚子桃しずく
7/27

ビリーさんのお仕事

家族のことを考えていたら、あまり寝れなかった。

ちょっと、目もはれてるかもしれない。


「ルナ、起きたかい?」


ビリーさんが1階から呼んでいる。


「は~い、今いきます」


着替えをして1階に降りて行った。


「ビリーさん、おはようございます」

「おはよう。朝食にしようか」

「はい、運びます」


今日はパンにオムレツ、そしてサラダだった。

本当に毎日おいしそうだ。


「オムレツ、おいしい」

「それはよかった」

「かかっているトマトソースもおいしいです」

「さすがだね、トマトソースもわかるんだね」

「えっ、はいわたしトマト大好きです」

「そうかトマトおいしいよね」


「ルナは今日はどうするんだい?」

「今日は今のところ何も予定はありません」

「じゃあ、わたしの仕事を手伝ってくれるかい?」

「えっ? 薬のお仕事ですか?」

「うん、そうだよ」

「えっ手伝いたいです」

「じゃあ、片づけたら地下室にきてくれ」

「はい、わかりました」


食べ終わった食器を水の入った桶に入れ、そこに石鹸を入れその中でお皿を洗います。

洗い終えたら水の入ったタンクの水で洗い流します。

最近は食事を作ってもらうかわりに、わたしが食器を洗うことにしました。

わたしには、こんなことしかできないからね。


歯磨きをして地下室にいった。


「ビリーさん」

「ルナ、きたか」

「何をしてるんですか?」

「今はカミラさんに頼まれたせき止め薬を調合してるんだ」

「せき止めですか」

「これをカミラさんの家に届けてもらいたいんだ」

「はい、わかりました」

「カミラさんの家はルークの家の奥隣だよ。お願いできるかな」

「はい、いってきます」


わたしは、せき止め薬を受け取りカミラさんの家に向かった。

えっと、まずは左に行く。

左右に5件目がルークの家。

その奥の隣の家がカミラさんの家だな。

ここかな?


「こんにちは」

「はい」

「カミラさんのお宅ですか?」

「はい」


男の人が出てきた。


「どなた?」

「あっ、わたしビリーさんに頼まれてお薬をお持ちしました」

「ああ、薬。ありがとう」


奥にいたカミラさんがきた。


「ありがとう」

「あ、お体は大丈夫ですか」

「うん、ありがとう……ごほっごほっ、薬のおかげで……ごほっごほっ、だいぶいいよ」


あまりよさそうには思えないけどな~すごく辛そうだ。

なんか、喘息のようなヒューヒューって音が聞こえる。


ん~


「ビリーにお礼いっておいて」

「はいわかりました。お大事にしてください」

「うん、ありがとね」


カミラさんの家をでると、ちょうどルークの家の前にステラがいた。


「ステラ!」

「あっ、ルナ!ここでなにしてるの?」

「カミラさんに用事があって」

「そうなんだ」

「ステラは?」

「ルークと遊ぼうと思ってきたの」

「そうなんですね」

「ルナも一緒にどう?」

「わたしは今ビリーさんのお仕事の手伝い中なので、すみません」

「そっか、じゃあまたね」


わたしは家に帰ってきた。


「ビリーさん、ただいま戻りました」

「おかえり」


地下室にいくと、ビリーさんがまだ薬の調合をしていた。


「ルナ、ありがとう」

「いえ」

「カミラさんはどうだった?」

「なんか話をするのもきつそうでした」

「そうか、あまりよくなってないんだな」

「あの~せきが喘息っぽい気がするんですけど……」

「ルナは喘息を知っているのかい?」

「あっはい」

「喘息かぁ~」


ビリーさんはおもむろに薬の調合をし始めた。


喘息という言葉が通じるとは思わなかったな。

薬もそうだけど、食べ物も人間界の言葉と同じなんだよな~

人間が話をしていることを、こびと族が聞いて使っているのかな?

今のところ通じない言葉はない。

何か秘密がありそうだな。

今度ビリーさんに聞いてみよう。

今はちょっと話かけられる感じではないな。

めっちゃ、調合に集中してるじゃん。

喘息の薬を調合してるのかな?


「できた!!」


ビリーさんが叫んだ。


あ~びっくりした!!


「ルナ、これをカミラさんに届けてくれるかい?」

「カミラさんにですか?」

「うん、ルナのおかげだよ」

「えっ?」

「説明はあとだ。とにかく早くカミラさんに飲んでもらうんだ」

「はい、わかりました。いってきます」


わたしは急いで、カミラさんの家に向かった。


「こんにちは、カミラさん!」

「はい」


でてきたのはカミラさんだった。


「どうした……ごほっごほっ」

「これを今飲んでみてください」

「なんだい……ごほっ、これは」

「新たに調合した薬です」

「さっきのとは……ごほっ、違うってことかい?」

「はい、これを飲んでください」

「わかったよ……ごほっごほっ」


カミラさんはすぐに薬をのんだ。

すぐに効果があらわれた。


「なんかちょっとよくなった気がするよ」

「そうですね、話すのが楽になってる気がします」

「そうだね、楽になった」

「よかったです」

「ありがとう」


あ~あ、よかった。

急いでビリーさんに伝えたくて走って家に戻った。


「ビリーさん!」


声をかけながら地下室に向かった。


「どうだった、ルナ」

「カミラさんよくなりました」

「そうか、よかった」

「ビリーさん、すごいです」

「今回はルナのおかげだよ」

「えっ? わたしですか?」

「そうだよ、ルナが喘息に気づいてくれたから薬を作れたんだ」


わたしでも役にたててうれしかった。


「ビリーさんは喘息という言葉をどうして知ってるんですか?」

「それは、本で見たことがあるんだよ」

「本?」

「そうだよ、このローデン村にはたくさん本が置いてある場所があるんだ。」

「図書館?」

「そう、ルナは物知りだね」

「図書館に行くと料理の本や、生き物の本、人間界の言葉の本などたくさんあるよ」

「行ってみたいです」

「ちょっと説明しづらい場所にあるからルークと行くといいよ」

「わかりました」


図書館にいったら、言葉の秘密が何かわかるかもしれない。

そして、わたしがこびとになった理由もわかるかも……。

「面白いかも!」「続き読みたいかも!」などなんとなく思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星 ☆☆☆☆☆ よろしくお願いします!


していただいたら作者のモチベーションも上がります!


ぜひ、よろしくお願いします!

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