表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
春雨の中君に言う  作者: 藍井 茶
2/8

出合い

少し遅くなりました、第2部です。


《続いて1年4組永澤昌さんによる発表です。オリジナル曲の発表》

そんな放送が流れてきた

オリジナル曲、、、文化祭の有志発表では少し珍しい内容に少しだけ興味を惹かれ私はステージに目を向けた

『え~、、、あ、、あのぉ、、、1年の永澤って言います。』

期待できないかな、、、

そんなことを思ってまた顔をステージから背け、下を見ていた

『人前で自分の作った曲披露することなかったので、自分でもどうなのかわかりません、ただ、今回披露する曲は、、亡くなった両親との思い出の曲であり、僕自身の経験を詰め込んだ曲です、聞いてください、曲名は【声の希望】です。』

ギターが弾かれる

歌が始まる


ステージは輝いて見えた、、、

みんなが彼の歌を聞き入っていた

私もその中の一人だった

俯いていた顔が自然とステージに向かった。

(この人となら、、、また、私は歌えるかもしれない、、)

彼が歌った2つの曲はステージを見ていた全員を感動させた、

文化祭の中で一番、、いいや、私の人生の中で出会った人の中で一番輝いていたのは彼だった、そう言えるほど彼の曲はすごかった。

曲だけでなく歌詞が頭の中にすらすら入ってくる。

癖になるリズム、だけど少しシリアスな歌詞、そんな不思議な世界観でありながらもどこか懐かしいような感覚に襲われる。

この歌を歌ってみたい、彼の曲を歌ってみたい。そう思えた


ステージの上に立ったとき緊張で言葉が飛びそうになった、が、何とか言葉をつづけることができた、初めて学校の人の前で両親がなくなっていることと自分が音楽を作っていることを打ち明けた

クラスの人達がいる方は見れなかった、

歌っているとき何も考えられなかった

歌い終わっても緊張は治まらず立っているのかすらわからなかった、、、

数秒経った、、、静寂に包まれていた、、、

(あぁ、、、だめだったんだな、、、やっぱり僕の曲は今までの時間は無駄だったんだ、、、)

そう感じたとたん、、一人が拍手をし始めた。

一人、、また一人と拍手をする人が増えて行った、、、歓声が聞こえた、、、

何が何だかわからなかった、、、自分は認められたのだろうか、、、

嬉しさで泣き崩れそうになるのを堪え僕はステージを降りた。

文化祭は昼休憩に入った。

僕は、、、何故か人に囲まれて質問攻めに合っていた。

「ねぇねぇ、晶くんってあんな曲かけたんだね!」

「晶くんいつから曲作ってたの?」

「今度ギター教えてくれない?」

訳がわからなかった、、、今まで反応もしてこなかった人たちにここまで囲まれているのだから。

そんな時一人の人影が目に入った、歌っている時唯一目に止まった人が木の影からこっちを見ていたのだった。

「ごめん、ちょっと用事できたから、、、その話はまた後でね」

そう言って僕に群がっていた人の合間を縫って彼女の元へ向かった



「ねぇ、ちょっと時間いい?」

「あ、えっ、、はい」

僕は彼女に声をかけた

彼女の眼は何か決心したような眼をしていた、だからこそ声をかけた。

しばらく二人で歩いて僕らは校舎裏の小さなスペースに来た。

「こんな場所あったなんて知らなかった。」

「ここは僕だけしか使ってないからね、普段一人でいたいからよく来るんだよ、あ、そうだ、、

ステージ見てくれてありがと」

「気づいてたんですか?」

「なんとなくだけどね、僕の曲聞いて一人だけ違う目で見てたから」

「違う目?」

「そう、何か覚悟決めたような眼をしてた、だからさっきも気づいた。何か考えてることがあったから僕のこと見てたんじゃないの?」

「そういうのってわかるものなんですね、」

「ずっと一目気にしてはいたから気づかないうちにそういうの分かるようになってただけだけどね、」僕の場合、言いたくなければ言わなくていいけど、何かあるなら言ったほうが楽になるとおm、、」

「あのっ、、、あなたの曲歌わせてください!」

言っていることの意味が分からなかった、、


この次の部からようやく二人の活動になります、そして同時に人物設定を公開しましたのでそちらも読みながら進めてくれると分かりやすいと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ