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一話 はじまり
「行ってきまーす。」
7:17分、よしっ。ピッタリ!家を出る。
待ち合わせ時間7:20分なのに、遅いなあ。
私の名前は時田真衣。時間だけには厳しい小学5年生だ。
「ごめーん。」
ドタドタ。
「遅くなっちゃった。」
彼女が手原未那頭が良くて、優しくて。5年生の始めに転校してきた。
未那ちゃんは背が高くて。笑いのツボが多い。男子とも仲良くできている存在だ。
「気にしないで。行こっ!」
私達はくだらない話で盛り上がる。
その話の内容は、ほぼほぼ、私と妹のけんか話。
学校への道のりは約300メートル。時々途中で、近所の子たちが乱入してくるものの楽しい朝の時間だ。
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学校に着く。
私は大きな声であいさつをしてはいる。
「おはようございまーす。」
入り口に、^大きな声であいさつを^と書かれた張り紙があるのだ。あいさつをしない方が逆に恥ずかしい。でも、そのおかげで/子供たちにあいさつをさせる/という先生たちの目標は、クリアした。張り紙を今すぐ取ってほしい!!
心の中でそう言っても届くはずが無い。