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1 プロローグ

 大陸の中央に位置する、ここアイゼンハード王国の一角。

 推定人口120万人の大都市。

 多くの冒険者や商人がひしめくロマンあふれるこの城下町に、突如奇妙な武器屋が現れた。


 

 鋼の剣やドラゴンキラーといった強力な武器屋が立ち並ぶ片隅に、だ。


 初めて店に足を踏み込んだ者は、思わずうぅと声を漏らす。


 カウンター越しには、シャープな薄いメガネが妙に似合う細身の男がいるだけ。男の名は伊藤。冷静沈着かつ、彼のする行動はすべて計算されつくされていると言われている。


 そんな知的でクールな外観とは裏腹に、伊藤の扱う商品はただひとつ。



 

 それは『ひのきの棒』。




 隣の店には、ギガトンアックス、ツインランサー、覇者の剣などが売られているというのに、伊藤の店にはひのきの棒しかない。

 丁寧に手入れされたひのきの棒が、美しいショーケースの中に入っている。


 ここには一本、5ゴールド、攻撃力1の最弱な武器しか置いていないのだ。


 だが。


 彼の店に訪れた冒険者達は、みな大成していった。

 伊藤の店のひのきの棒は最強だとか。



 人は彼の事をこう呼ぶ。

 スタイリッシュ武器屋と。

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