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魔法少女ルキア ~魔法使いは時空を越えて世界を救う~  作者: Kira
第3章 夜明け(アトランティス編)
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(2) おいでませ新たな世界

本日2度目の更新です。

今回からルキア視点に戻ります!


地球の浄化が無事に終わり、次に起こるまさかの展開とは?第3章もよろしくお願いします!



「とりあえず地上出よっか!」


 静かな建物から外へと出ると、気持ちいい空気が流れていた。森の様子が変わったような気がする。

 ……実際変わっているのかも? 前はくすんだ色をしていた植物が多かった。けれど今生えている植物たちは生き生きとしているようにみえる。


「なんかちゃんと浄化された感じだね!」


 手を広げて、全身に自然の空気を浴びる。ふとコツンと靴に何か当たった。不思議に思い、下を見ると……貝殻?


 拾い上げてよくよく見てみても、貝殻だ。こんな森に?


「貝殻だ……?」

「どうしてこんなところに?」


 周りで見ていたみんなも不思議そうに近寄ってきた。そういえばオババが貝殻からは波の音がするって昔言ってたっけ。

 そっと耳へ貝殻を押し当てると波の音がする。


 ザーザー……ザパーン!

 うんうん、良い波の音。なんか波の音大きい気がしなくもないが。


「ルキア! 足元!」


 悲鳴のような甲高い声で呼ばれ、急いで下を見た。すると足元には大量の水が渦巻くように存在していた。


「え? ってキャー!」

「「「嘘!?」」」


 突然地面が消えたように水が現れ、私達の体を飲み込んでいった。



 そして森には人の気配がなくなり、静寂に包まれた。



 水に飲まれ精一杯上に上がろうとしたが、上が見えない。口に水が入り苦しい。口一杯に広がる塩辛さに私達を包んでいるのが海水なのがわかる。

 とうとう意識がなくなりそうだというところで、突然体が落下する感覚がした。


 ドサドサドサドサ

 力が入らないまま地面らしきところへと落下した。頬に生ぬるい地面の熱が伝わってくる。目の前には目を閉じたルーナが見える。たぶん他のみんなも近くに倒れているのだろう。


 やっと意識がはっきりとしてきたので、ゆっくりと上体を起こした。


「ゴホッ! ゴホッ! さっきのはなんだったの?」

「ルキア起きた?」

「あ、ノックス起きてたの?」

「ついさっきね」


 ノックスが話しかけてきた。彼もよく状況が理解できていないようで、困惑した顔を浮かべている。そしておもむろに上を指さした。


「見てルキア」

「え?」


 ノックスが指差す方へと視線を向けると……?

 そこに広がっていたのは海だった。私達の頭上の天井らしきと思われるガラスごしに、魚たちが泳いでいる海中が見える。


「海……?」

「とにかく俺達の理解ができない現象が起きたことは確かだね」

「なんかノックス冷静じゃない?」

「まぁ魔法少女とか異世界とかを最近知るようになったからね。驚き疲れた」


 そういえば地球の人は魔法を使って生活してないんだったっけ。それなら確かに最近のことは驚くことばかりかもしれない。

 それに私も魔法が身近にある生活をしていたとはいえ、世界を越えるだとか初めてで聞いたこともない経験だったし……?


 ノックスと話して、なんだか妙に落ち着いた。またどこかの世界にきてしまったのかもしれないが、大したことじゃない気もしてきた。


「うぅーん」


 次々とみんなが目を覚ました。やはりみんな混乱しているようで、周りをキョロキョロと見ている。

 そういえばシエルがいつの間にかもとのマスコット姿に戻っている。


「シエル、その姿に戻るの?」

「ん? あ、そうですね! 長い間この姿だったので、こちらの方が魂に馴染んでいるみたいです。」


 シエルはくるくると可愛らしく回った。


「わぁー!」


 私達が座ったまま話していると、どこからか小さな女の子の声が聞こえた。

 さっとその声の方へとみんなで視線を送ると、予想通り小さな女の子が立っていた。その両手にはカゴがあり、こちらをキラキラとした目で見ている。そして女の子の服は地球は異なり、アルテルの服に少し似ているような気もする。


「お姉ちゃんたちって伝説の勇者様たちでしょ!?」


 興奮したように女の子は私達に駆け寄ってきたかと思えば、そんなことを言ってきた。……伝説の勇者?


「待って、なにそれ!」

「前にお母さんに聞いたの! 世界の端にはあるとき勇者様たちが現れるって!」

「勇者……!? それよりここってどこなの?」

「ここ? アトランティスだよ!」

「アトランティス!?」


 アトランティスの名前を聞いて、リリィが驚いた声を出した。


「リリィ、知ってるの?」

「昔、海の底に沈んだってされる伝説の国だよ。存在してるかは不明って言われてるだけど……」

「もしかしてそこに来ちゃったってこと!?」

「勇者様たち私の家に来てー!」


 小さな女の子は近くにいたルーナの手を握って歩きだしてしまった。ルーナもさすがに小さな女の子の手を振り払うことはせずに、そのまま連れられていった。

 私達は顔を見合わせた。


「ルーナ行っちゃったな」

「ここでじっとしててもしょうがないし、私達も行こうか」

「そうだね」

 

 少し小さくなった2人の背中を追いかけて私達は歩き出した。


 海に沈んだとされる伝説の国に来てしまったみたい。……アトランティス?

 まさかまた世界を移動するなんて思わなかった。それに地球やアルテル以外の世界。でも今度は私1人じゃない。みんなでいればなんでも乗り越えられる気がする。


 まぁそれはそれとして、エウロやファタールに連絡して状況を確認しなきゃ。……さすがに連絡はとれるよね?


 少しの不安と新たな世界への期待を持ちながら歩き続けた。そういえば私達をここへと連れてきたであろう貝殻はどこへ行ったんだろうか。



 

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