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(22) 妹の成長


「ラン……?」

「あっ! お姉ちゃん! おかえり!」

「え? あ、ただいま。何してるの?」

「訓練!」

「訓練? なんでまた?」

「ランも世界を守るため!」

「え? なんか知ってるの?」

「オババに話を聞いたんだー! それにこれ!」


 ランが意気揚々と取り出したのは、地球でよく見る道具だった。スマホ? いやでもこの世界にスマホがあるわけ……


「それ……スマホ?」

「ス……? よくわからないけど別の世界のものが見えるんだよ!」

「ちょっと貸して!」


 ランからスマホらしきものを受け取り、電源を入れる。すると画面に映し出されたのはリリィとルーナの姿だ。

 これは……シャドーと戦っている? これがリアルタイムで地球の姿を映しているかは不明だが、とりあえず私が映っていないので知らない情報があることは確かだろう。


 2人は互いにシャドーへと攻撃を仕掛けていく。リリィは意外と子供っぽいところがあるし、ルーナもこの間話した感じだと似たような部分があると感じた。くだらないことで揉めていそうだ。

 まるで小さな子供の言い争いのような会話をしながら戦っている。


 結構相性がいいんじゃないかと思っていると、ノックスが写し出された。彼もこの場にいるようだ。


「おや、ルキアはいないんだね」

「……私達だけでもあなたぐらい追い払えるわ」

「ふふ、手厳しい」

「ちょっと! 勝手に仲間にしないでよ!」

「同じ魔法少女だからいいでしょ!」

「はぁー?」


 ルーナの言葉にリリィの目がつり上がった。怒りが表に出てきている。


「うるさい! 今はシャドーとあいつを倒さなきゃ!」

「私、あなた嫌いよ! ……でも彼を止めるのは私の役目だから。」

「え? 知り合いなの?」

「……兄よ。だから私が止めないと」

「えっ! 兄!?」

「僕は君なんて知らないな。……ただのノックスだよ」


 そこまでで映像は終わってしまった。


「あれ? 消えた!」

「なんか気まぐれにしか映さないみたいで」

「そうなの!?」

「たまにお姉ちゃんも映ってたよー!」

「……ラン、これどこで手に入れたの?」

「ん? オババから貰った。」


 なんてことないようにランが言った。


「えっ! ……本当にオババって何者?」

「そんなことより、訓練の成果見てよ! 勝負しよ!」

「えー!」


 もっとスマホを手に入れた経緯を知りたかったのだが、もうランの興味は訓練に移ってしまったようだ。


「もしかして負けるの怖いの?」

「違うよ! まだまだランは子どもなんだから……」

「またそうやって言い訳してー」

「……いいよ! 負けても泣かないでね!?」

「やったー! ランが勝つから大丈夫!」


 互いに魔力を集め始めた。



「たのしーね!」

「そうだね! まさかこんなにランが強くなってるなんて!」

「ランも皆を守りたいの! お姉ちゃんみたいに!」

「ラン……」

「隙ありー! ウィンドカッター!」

「なっ! フレイム!」


 私の炎とランの風が踊るように舞い上がる。いつの間にか私と同じぐらいまで魔法を使えるようになってたんだな。でも私も強くなっているんだよね。


「フレイム! ……アイス!」

「キャッ!」

「はい、終わり」

「やっぱりまだ勝てないかー」

「それでもここまで強くなってるなんて驚いたよ」


 2人で地面に寝っ転がりながら話す。私達の頭上には満点の星空が広がっている。


「あの星のどれかがお姉ちゃんが行ってる世界なのかな?」

「どうだろう。別の次元にあって、ここからは見えないかもしれない」

「そっかー! でも……」

「ちょっと、2人とも?」

「「え?」」

 

 ランと2人で話していると、お母さんの声がした。なんだかいつもより低い?


「いったい何時だと思ってるの? しかもこんなにボコボコにして。あなたたちは本当にお転婆で……」

「あー! わかったわかった! ごめんなさーい!」

「もう寝るよ! お母さんも体冷えちゃうから家入ろ!」


 お母さんの小言が始まりそうだったので、急いで会話を切り上げて家へと向かった。家に入ると疲れていたのか、あっという間に眠気が襲ってきた。とりあえず今日はもう寝よう。



 翌朝、目が覚めると自分の世界の寝室だった。今日は地球に行かない日なんだな。……そういえばランがオババからスマホのようなものを貰っていたな。私もそれがあればリリィたちの様子がわかるようになるかも。オババのところに行こう。


「お母さんー! オババのところにいってきます!」

「はーい。迷惑かけないようにね」

「わかってるー!」


 家から出ると続くようにランも出てきた。


「ん? ランも出掛けるの?」

「ランも行くー! オババのところでしょ?」

「そうだよー。まぁいっか、一緒に行こう」

「よし! じゃあ出発!」

「うん。って何これ!? モンスターの襲撃?」

「これって昨日のランたちの戦闘跡じゃない……?」

「「やばい!」」


 早速出発しようと視線を前に向けた。すると家の前の庭や道など色々なものが破壊されている光景が目に入ってきた。これは……ごまかすしかない! ランは風魔法と少しの土魔法が使えるため地面の整備、私も土魔法で手伝った。

 ……なんとか元通り? よく見たらバレてしまうだろうけど、まぁいけるでしょ! これがお母さんの目に入る前でよかった。とりあえずずっと家の前にいたら怪しまれる気がして、急いでオババの家へと向かう。


 スマホが手に入るといいなー。


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