街紹介のはじまり
「とりあえず思いついたのが、ショッピングモールなんだけどどう?」
「ショッピングモールね!ここからどのくらい?」
「大体、10分くらい歩いたらつくかな」
「じゃあ真っ直ぐ行こ!」
「え、いやまだ制服だけど…」
「制服だからいいんでしょ。高校生らしくて」
自分とはかけ離れた行動すぎて理解に時間がかかりそうだった。しかし、普段とは違う事が起ころうとしてることは理解が追いついた。
「まあ、わかったよ」
「よし、じゃあ早く行こ!」
「あ、ちょっと待ってそっちの方向じゃないよ?!」
こうして僕ら2人は大きな通りを超えて、大きなショッピングモールについた。
「これがショッピングモール!?でかいね…」
「天海さんが住んでたところはなかったの?」
「いや、あるにはあったんだけどここまでのショッピングモールは見た事なかったね。早く行こ!」
自己紹介の時とは人違いかというレベルで明るい。人前とキャラを上手くわけれてるのは正直尊敬かもしれない。
「うわあ!中も広いね!ねえねえ、この中のおすすめってある?」
「うーん基本的にはゲーセン行くしか行かないんだよね…」
「じゃあそこいこ!」
こうしてエレベーターに乗り、3階まで行った。エレベーターが開いた瞬間、辺りはゲーム音でいっぱいだった。
「凄いゲームの量!わたしUFOキャッチャーしたい!」
そういうと、天海さんはゲーセンの奥に突っ走って行った。
「鈴屋くん!実は、私UFOキャッチャーめちゃくちゃ上手いんだよ???」
「は、はあ…」
「ふふふ、じゃあ見せてあげよう!」
こうして天海さんは財布から100円を取りだし、ぬいぐるみのUFOキャッチャーに入れた。このUFOキャッチャーは制限時間内なら動かしたい所にレバーで動かせるタイプのUFOキャッチャーだった。
「大体この辺かな」
アームは下に下がる。上がると同時にぬいぐるみも上がってきた。
「た、タグにひっかけた??!!」
「やったあ!私このキャラめっちゃ好きなんだよね!」
「確か、それってドラゴンファンタジーの…」
「あら、知ってるの!??!知ってる人初めて見た!」
「一応あのゲームは全作やってるかな」
「ほんとに!!ねえねえ!今度ドラゴンファンタジーZやりに行ってもいい?まだやってないんだよね」
「やりに行ってもいいってい、家に?!」
「うん!ダメ?」
「いやいやいや、あね!いやうん!」
「もーじゃあ行くからね!」
「は、はい!!」
天海さんは海で出会い、そして人の周りではクールキャラ。そして、まさかのゲーム好き。本当にわからない人だ。
「あら、もうこんな時間!もうそろそろ帰らないと!」
「あ、帰る?だったら僕も帰ろうかな」
「ごめんね!わたし妹の向かいに行かないといけないんだよね。」
「あ、そうなんだ天海さん妹いたんだね。」
「そうなんだよね。ちょっと生意気だけどね。ってもう下降りないと!ほら!早く」
「は、はい!」
今日だけで情報量が多すぎて、早く帰って1度自分を整理する必要が出てきた。