高校のはじまり
「これが…僕の入学する高校…」
僕はこれから入学する。
とはいえど高校は生まれ育った地域の学校であった。
しかし、新しいことと言うのはなにか緊張が走るものもある。
「僕は…この学校で無事何事もなくやって行けるだろうか。」
まず軽く自己紹介をしよう。僕は鈴屋圭。特技は特になく、趣味もゲームをすることと、極めて平凡である。
そして僕の入学する学校それは「海央第一高校」である。
僕は少し校舎の前で立ち止まり少し心を落ち着かせた。
あたりは海に囲まれているため潮のにおいが漂っていた。
「よし、心の準備はできた。」
僕は一度深呼吸をして校舎へと足を踏み入れた。
その先に待ち受けていたのは、校舎。一見は普通かもしれない。
しかし、今の自分には何故か新しい物を買った時と同じようなワクワク感があった。
こうして入口に向かっていった。
入口の前には部活動の勧誘人がたくさんいた。
バスケ部にサッカー部。そして少林寺部。メジャーな部活からマイナーな部活まで幅広い部活動があった。
しかし、僕は学校に期待をよせながらも部活に入る気はなかった。
それは自分は苦難の道は避けてきたからだ。
そう、僕は過去に1度も自慢できる努力をしたことがなかった。そのせいもあり、人と話す内容もなく、気づいたら1人になっていたのだ。
そんなことを考えていると、僕の前にガタイのいい坊主の男が僕に話しかけてきた。
「ねえ、そこの君!卓球部に入らないか?誰でも俺みたいなボディーになれるぞ!」
偏見の逆をきた。なぜ卓球部でボディーマウントをしてくるんだ。
「す、すいません。部活は入らないってきめてるんです。」
「そうかい。そうかい。ところで君はラブゲームというのを知っているかい?」
唐突に卓球の知識を問いかけてきた。
「11-0」など0点で抑えることですよね?」
「その通り。ではなぜラブゲームというか知っているか?」
「いや。そこまではさすがに」
「いいか。ラブゲームとはな。それは愛のゲームのことさ。」
場がとても寒くなり鳥肌が止まらなくなった。
「はい?」
「いいかい。11-0というのはマナー上おこなってはいけないのだよ。だから慈悲を与え、相手に一点与える。しかし、相手に慈悲を与えて本当に相手は嬉しいのかな?」
「い、いや。」
「だからだ。これは相手への思いやりの愛。だからラブゲームなんだよ。」
話を聞いても本当にわからない。ただ一つ分かったことがある。
僕はこいつ何をされるかわからない…
「そう、我が卓球部は愛を大切にしているのだよ。・・・て、あれ?いない」
僕は校舎内に逃げた。よくわからないがこのままだと、ぼくはとんでもないことになってしまう。