勇気と笑顔
お待たせしました第三話。
カードを撮って…みてみん様にアップして…挿絵挿入する…
簡単な様で…何と…難しい事…よ
私はこれから 低クオリティのイラストで…どこまで挿絵を入れつつ…投稿を貫けるか…な………
無論 心が死ぬまで(震え声)
嘘です。完結まで頑張ります。
でもできれば温かい目で見てやってください。
「まずは3……。勇者のマスね」
姫コマを乗せたおはじきを進める。
カードをめくると、
【変装する】2マス進む、とある。
「……」
頭の輪っか外しただけじゃん!
何でこれで通るの!?
もうずっと外していけばいいじゃん!
ツッコミが頭の中を駆け巡る!
「1、2……」
とりあえず進んで、サイコロを渡す。
「よっと……。ぼ、僕は6だね」
そこは姫のマスだった。
三枝君のコマは私を追い越し、姫のコマを乗せてマスについた。
「あ……」
そこには【お姫様の気まぐれ】とあって、6マス戻ると書いてあった。
スイーツ半額と聞いて、勇者を引きずって走るねこ姫!
結果スタートまで戻ってるけど、スイーツどこよ!
「ぼ、僕がスタートに戻ったから、藤和さんは進むでも戻るでもどっちでもいいよ」
「わかった」
サイコロを振ると、目は2。
進んでも戻っても魔王軍のマスかぁ。
戻ってみよう。
「魔王軍の罠……」
「に、2マス戻る、だね。あ、はは、スタートに戻って来ちゃった……」
このサングラスかけた猫は何!?
魚の匂いにつられる勇者って何!?
「じゃ、じゃあ次は僕が……」
サイコロを振ると5。
勇者のマスだ。
「あ、光の剣……」
装備カードって書いてある。
このカードを持っていると、魔王軍マスに止まった時、その効果をなしにできる、か……。
懐中電灯じゃん!
ライトニングフラッシュってどっちも光だし!
「しゃ、じゃあこれは僕のところに置いておいて……。次、藤和さん……」
「……4ね」
勇者のマス。
……【魔王軍をやり過ごす】
物音で気づかれそうになって、猫の鳴きマネで誤魔化すやつ……!
……「なんだねこか」って探してる勇者も猫でしょ!?
「もう一回サイコロを振って……」
三枝君のコマを追い越し、姫を乗せて止まった姫マス。
今度はどんな効果が……?
「あ、と、藤和さん、ゴール……」
【王様の迎え】と書かれたカードには、ヘリで迎えに来る王様の姿。
姫の「あ〜ばよ〜、とっつぁ〜ん」のセリフ!
はしごに片足だけでぶら下がる勇者!
え、これでゴール!?
「お、おめでとう……」
「……」
新作のテストプレイは、あっという間に終わった……。
「あ、あの、どうだった……」
おそるおそる聞いてくる三枝君に、私はとうとう我慢ができなくなった。
「っあっはははっ! 何これ面白い!」
「えっ、ホント!?」
「イラストが面白すぎて、ゲームの内容が頭に入ってこない!」
「えぇ……」
三枝君は複雑な顔をするけど、しょうがないじゃない! 面白いんだもん!
「まずこれ! 変装と鳴きマネ! 猫をキャラにしたのをばっちり生かしてる!」
「う、うん……」
「あとお姫様のキャラがぶっ飛んでて面白い!」
「う、うん……」
「勇者と魔王軍って言いつつ平和な世界なのも好き! 魚でおびきよせたり、懐中電灯で追い払ったり……!」
「う、うん……!」
三枝君が嬉しそうに頷いてる。
やっぱり褒められたり喜ばれたら嬉しいもんね。
「他のカードも見ていい?」
「う、うん……」
……なるほど。勇者のマスは進んだりもう一回サイコロを振れたり、魔王軍のマスを無効にできる。
魔王軍のマスは戻らされたり一回休みになったりする。
姫のマスはすごく進んだり、すごく戻されたり、スタートに戻されたり、一気にゴールしたりとプラスとマイナスの効果が両方ある、と……。
それにしても一枚一枚、効果に合わせたイラストが描いてるのがすごい。
……どうも三枝君のキャラと合わない気がするけど……。
「うん、改めて見ると、ゲームとしてもすごくちゃんとしてると思う」
「あ、ありがとう!」
「……えっと、意見とか、言ってもいい?」
「う、うん、もちろん! ちょ、ちょっと待って!」
メモを取り出す三枝君。
思いつきだけど、しっかり聞いてくれるんだな。
「この装備カードみたいなの、もっとあったら面白いかなって」
「え、た、例えば?」
「アイテムみたいに使ったらなくなるけど、サイコロに1足せるとか、そのマスをめくらないですむとか」
「! アイテム! それは面白い! 藤和さんが言ってた戦略性も増えるね!」
「そう、それでアイテムもマスと同じカードにすれば……」
「道中でアイテムをゲットできる! ゲーム感も増える!」
「そうそう!」
話が弾む。
何だかワクワクする。
もっともっと話していたい。
「あとこの一気にゴールはちょっとやりすぎかな。ゴール手前に移動の方がよくない?」
「えっそう?」
「確かにスタートに戻るカードがあるからバランスなのかもしれないけど、他のプレイヤーはがっかりするんじゃない?」
「……」
「……ほら、あと一ターンあれば、何か一発逆転できるー、とか、ね……?」
「……」
だ、黙っちゃった……!
シロートが調子に乗って言いすぎた!?
「……すごい! そうだよね、いきなりゲームが終わるより、最後に逆転の目を残した方が面白いもんね! むしろ後半で引いたら、追い越されてゴールされちゃうってリスキーさにもなるし!」
めっちゃ早口……。
「あ、ご、ごめん……。一人でテンション上がっちゃって……」
「ううん。私なんかの意見が役に立つなら嬉しい」
「あ、ありがとう……」
……赤くなってる。
ゲームを褒められて照れてるのかな?
「じゃ、じゃあ早速アイテムカードを作ってくるね!」
「あ、待って」
カードを片付けようとする三枝君を呼び止める。
「な、何!?」
「せっかくだから、もう一回遊ぼうよ」
「え、あ、え?」
「あの【王様のお迎え】だけ効果変えてさ」
「う、うん!」
骨折して、生き甲斐だった部活に出れなくなって、何をしても何を見ても面白く感じられなかったけど、このゲームはもう少し遊びたい。
「あ、【王様のお迎え】……」
「三枝君、ちゃんとカード切った!? こんな序盤じゃ勝ち確定じゃん! もう一回! もう一回よ!」
読了ありがとうございます。
イラストはクオリティ
歪んだパースは論外
どんな綺麗事やお題目を口にしてもそれが真実
けれどもそんな真実よりも
『味があっていいよね』
そんな甘っちょろい戯れ言の方が好きでござるよ
次回もアイテムカードでネタ絵を晒しますが、どうか、どうかお許しを……!