最前線エリアボス2
「一旦引くぞ！」
フーマはそういうとガントと一緒に後方へ下がる。
「俺がもう一度気を引く！」
出ていこうとするガントに
「待てって！」
肩を掴んで止めるフーマ。
「物理に強いなら、魔法には弱いんじゃないのか！？」
「そうか！ それはあるかも！」
ガントがモー二とイブを振り向く。
「皆で魔法で攻撃してみようぜ！」
「「うん」」
「俺も加わる！」
「よし、行くぞ！」
「エクスプロージョン！」
「ホーリーレイ！」
「ブラックホール。」
「風砲！」
ブン ヒュン ゴゴゴゴゴ ドォォォォ
ズガァァァァァァァァァァァァァン
「どうだ！」
砂煙が晴れていく。
「効いてるが……3割のところでHPは止まってる。発狂状態になるぞ！ みんな構えろ！」
『グガァァァァァァァアアアアアアアアア』
ビリビリッ ビリビリッ
「ぐっ。なんて衝撃だ……咆哮だけでこれか」
フーマが呟き、オーガを見ると目を赤くして発狂している。
「よし！ もう一度一斉に魔法で攻撃だ！」
「おう！」
「えぇ！」
「了解。」
「エクスプロージョン！」
「ホーリーレイ！」
「ブラックホール。」
「風砲！」
ブン ヒュン ゴゴゴゴゴ ドォォォォ
ズガァァァァァァァァァァァァァン
土煙が当たりをたちこめている。
「これで、倒せたか！？」
ガントが叫んでいるが
徐々に土煙が晴れてくる。
『ガァァァァァァァァァァ！！』
頭上にはHPが表示されているが、減っているようには見えない。
「なんでだ！ 減ってねぇ！」
ガントがまた叫びながら焦っている。
「何でかは分からないが、おれが直接攻撃してくる」
フーマはそう言うと前へ進みでる。
「行くぞ！！ 身体強化！ 身体加速！」
ダンッ
「縮地！」
目の前にオーガがいる。
即座に上段突きを放とうとするが
『ガァァ』
棍棒が振り下ろされる。
ザッ
サイドステップで避ける。
オーガはさらに裏拳を放ってきた。
「ぐっ！」
上半身を反らして辛うじて避けるが
勢いのまま棍棒が振り回される。
「ぐああ！」
両手をクロスして受け止めるが、吹き飛ばされてダメージを受ける。
「ちょっと大丈夫！？ エクスヒール！」
モー二が回復してくれる。
「フッ！ 縮地！」
再びオーガの目の前に来るが
「うらぁぁぁ」
オーガの視界から消える。
辺りを見渡すオーガ。
フーマを見付けられない。
フーマは
オーガの後ろにいた。
「ハァ！ ハァ！」
右左の中段突きを放つ。
ドス ドスッッ
「フーマ！ 減ってる！ 畳み掛けろ！」
（物理攻撃は聞くのか！）
「ハァ！ セリャャ！！」
ドスッ バキッ
中段突きの後に上段蹴りが決まる。
『ガァァァ！』
拳が飛んでくる。
ザッ
下がるフーマ。
オーガの頭上を見ると残りが二割ほどになっている。
（よし！ 効いてるぞ！）
あと少しだ。最後の一押しがこれから始まる。
