最前線1
「フーマ! リアルの武十館に入ったんだってな! モーニとイブに聞いた!」
ログインしてクランホームにいると、ガントが早々に話しかけてきた。
「あぁ。入門試験もなんとか通過して入門できたよ。」
「よかったな! CWOでも武十館に入るのか!?」
「いや、せっかく自分達でクランつくったから、このままだよ。」
「そうか! ならよかったぜ!」
話しているとモーニ達もやってきた。
「なんの話?」
モーニが聞くと
「こっちでも武十館に入るのか聞いてたんだよ!」
ガントが答えると
「入らないわよね!? 四人いないと四高一門にならないじゃない!」
モーニがフーマに詰め寄る。
「入らないよ。このまま四高一門にいるよ。自分でクラン作ったのに、他の所に行くなんてことしないよぉ
」
「そ、そうよね。なら、いいわ!」
「モーニ。フーマいなくなると。寂しいもんね。」
イブがモーニをからかう。
「そ、そんなことないわよ! イブ! 変なこと言わないで!」
「ハッハッハッ! そうだよ! 寂しいよなぁ!」
ガントが笑っていると
バキッ
「いてぇ!」
「調子に乗るな!」
「なにも殴ることないだろうに。」
モーニがガントを殴ると呆れたようにしているフーマ。
「第一の町は回ったけど、これからどうする?」
「第二の町まで行くと異種族が出てくるらしいんだけど、なかなかエリアボスが強くて進めてる人がいないから東西南北の第二の町へのエリアボスが大半のプレイヤーの最前線になってるらしいぜ!」
「そうなんだ。トクラさん達なら余裕そうだけど?」
「あぁ、フーマは知らなかったか。トクラさん達は攻略には無関心なんだ。ひたすらレアボス探して狩ってるらしい」
「ははは。トクラさん達らしい」
説明してくれるガントに苦笑いして返事をするフーマ。
「私達で最前線攻略しちゃいましょうか?」
「最前線。攻略しよう。」
モーニとイブが提案すると。
「そうだな。行ってみるか。」
「いいじゃねぇか! 第二の町目指して行こうぜ!」
「じゃあ、まず行く準備にアイテムを整えよう」
「そうだな!」
クランホームの出口へ行き、町へ移動する四人。
四人はそれぞれ回復アイテムを買ったり、食料を買ったり、各々の準備にとりかかる。




