PVPイベント後2
少し黙った後
「わかりました。 マグレじゃない事を証明出来ればいいんですよね?」
「はははは! そんなことができるのかい!?」
「簡単ですよ。そちらの全員と、俺が戦いますよ」
「ハァァァ!? そんなことして、勝てると思うのか!?」
「えぇ。ヒデオさん、テンカさんに勝つのに比べれば、簡単ですよ。フィールドに出てやりましょう」
歩き始めるフーマ。ついて行くモーニ、イブ、ガント。
ゾロゾロとついて行く新世界の団体。
『おい! アイツら暴風にケンカ売ってるぞ!』
『おれ、アイツらに絡まれたことあるぜ!』
『私、絡まれて、連れていかれそうになったのよね!』
『面白そうだから見に行こうぜ!』
後を追ってゾロゾロとついて行くギャラリー。
フーマに対して三十数名で対する新世界の者達。
――――――――――――――――――――――
新世界より、四高一門へ決闘申請が来ています。
承認する/拒否する
――――――――――――――――――――――
承認を押す。
「ガント、モーニ、イブ、俺にやらせてくれ。テンカさん達をバカにされては黙っていられない。俺が1人でやらないと納得しないと思うから」
「わかったぜ! 負けんなよ!」
「負けたら。ダメ。」
「しっかりやんなさいよ! 負けたら承知しないんだから!」
離れたところに行き、見守る3人。
「やぁやぁ。ホントに一人でやる気かい!? ははははっ!」
『惨めに負けるだけなのになぁ!』
『イベントの時はマグレで負けたんだよ!』
『俺らに勝てるわけがないぜ!』
『ミヤビさんが居るんだから負けるわけねぇよ!』
――――――――――
決闘開始!!
――――――――――
「アースニードル」
「ファイヤーボール」
「ウォーターカッター」
「ウインドカッター」
……
無数の魔法がフーマに集中する。
「風籠」
ドガガガガガガガガガガガガガガ・・・・
「ははははははははは!! 一撃で終わりか!? 惨めだなぁ!」
土煙が晴れる
無傷のフーマが立っている。
両手を新世界の面々に向ける。
「風砲」
ドガァァァァァァァァァァァァンッ
数名を消す。
「風神」
ドワァァァァァァァ
風を纏うフーマ
「縮地」
敵陣ど真ん中に現れる
「うわっ! 何で居るんだよ!」
「おい! 攻撃しろ!」
「うりゃゃゃ!」
真ん中の敵に胸に中段突きを放つ
ドスゥッ
左の敵に引いた勢いで裏拳を放つ
ガツンッ
右の敵に上段回し蹴りを放つ
ズドンッ
消えていく3人。
「風斬」
脚に風を纏わせ
跳びながら回し蹴りをぐるりと放つ
ズバァァァァァァンッ
一気に敵が消える
チラホラいる敵を次々撃破するフーマ
残ったのは
ミヤビただ1人だった
「最後だな」
声をかけるフーマ
「何でだよ! お前チートだろ! トクラってやつもそうに違いない!」
サァァァァァァァ
空気が変わる
「おぃ。俺の事は何を言ってもいい。だがな、トクラさんをバカにするのは許せないな」
「ははははははははは! そうだ! お前達はチーターだ! そうに違いない!」
「これ以上、チーター呼ばわりすると、お前アカウント停止されるんじゃないか?」
「お前らがチーターなんだからなんの問題もない! 俺が負けたとしても、付きまとってまたモンスターを擦り付けるのを依頼するだけだ! お前達はこの勝負に勝っても、マトモにゲームできるとおもうなよ! ははははははははは!」
ダァン
ミヤビの上空へ跳ぶ
「ダウンバースト」
急速に下へ加速する
「衝拳」
ズドォォォォォォォォォォンッ
小さいクレーターができる
ミヤビは消える
――――――――――
四高一門 Win!!
――――――――――
「フーマ! さすがだな! 余裕じゃん!」
ガントが寄ってきて労う。
ピロン
「ん?」
メッセージが運営から来ていた。
――――――――――――――――――――――
いつもCombat World Onlineをお楽しみ頂きまして、ありがとうございます。
この度、GMコールにより、クラン新世界の迷惑行為が確認された為、色々お調べした所他にも多数の迷惑行為が起きていたのを、恐喝して黙らせていたようです。
フーマさんのチート行為も確認されなかった為、唯の迷惑行為のみなし、クラン新世界に所属していた者、全ての無期限のアカウント停止処分とさせて頂きました。
また何かございましたら、すぐにGMコールして頂けますようお願い致します。
引き続き、Combat World Onlineをお楽しみ下さい。
――――――――――――――――――――――
「なんか、運営からメッセージ来たんだけど……」
「あぁ! あまりにも酷かったから動画撮って送ったんだぜ!」
「アイツら、なんなのよ!」
「酷い。最悪。自業自得。」
「まぁ。アカウント停止されたみたいだし、良かったんじゃないか?」
そう言いながら街に戻るフーマ。
新世界の者達には被害者が多く、やはり少しは強かった為、泣き寝入りするしかない状態だったようで、今回のことでフーマは英雄としても有名になるのであった。




