フォーテアのアトラクション
「いやっほーーっ!」
ズザァァァァーーーーーー
ドボーンッ
はしゃくようにウォータースライダーを滑っていたのはガントであった。
フォーテアに着いて海鮮丼に舌鼓を打った日の次の日、フォーテアにあるアトラクションに来ていたのだ。
海の近くだけあって、水着で遊べる施設があったのだ。水着は装備として購入して装着することで適用される。
「私も行くわよー!」
ズザァァァァァーーーーー
ドボォォォンッ
「楽しーー!」
モーニもここぞとばかりにはしゃいでいる。
下で待っていたイブとフーマ。
「ゲーマの中でアトラクションってのもなんか変な気がするけど、楽しいもんだなぁ」
「うん。楽し。」
「よお! フーマも滑ってこいよ! 楽しいぞ!」
「そうだなぁ。おれも行ってくるかなぁ」
「よっしゃ! 行こうぜ!」
ガントとフーマが登っていく。
「私達も一緒に滑りましょ!」
「うん。行こ。」
モーニもイブも登っていく
「おらぁぁぁぁーーーー」
ザバァァァァァァァーーーーー
ドッパァーーーン
「ははっ。楽しいな」
フーマも内心はしゃいでいたのだ。
トッパァーーーーン
「フォーーーーーー」
騒いでいるガント。
ドパン ドパン
「アハハ! 楽しい!」
「あは。たのし。」
「なぁ。そろそろ、一旦休憩にしないか?」
「そうだな!」
「そこのベンチに座りましょう! 」
モーニと、イブが座ると
「俺らで飲み物買ってくるよ。あっちの屋台に売ってたからさ」
「そう? なんか悪いわね」
「ありがと。」
「じゃあ、待ってて」
屋台に向かって歩く2人。
「いらっしゃーい」
チャラめなお兄さんが店員であった。
「トロピカルジュースを4つ下さい」
「あいよぉ」
「はい! お待ちぃ!」
「どうも」
ガントとフーマで2つずつ持って戻る
すると、モーニとイブの前に誰かいる。
「なぁ、俺達と遊ぼうぜぇ! 2対2だから丁度いいだろう!」
「だから、私達はあと2人男がいて! 4人で来たの!」
「いねぇじゃんかよぉ! いいじゃん行こうぜぇ!」
男が腕を掴もうとする
ガッ
「おい。俺達と一緒に来てたんだ。すまないが、他を当たってくれないか?」
ブンッ
払いのける
「俺達は新世界のメンバーだぞ! クランランキング入ってんだからな! 俺らに盾突いていいと思ってんのか!? あぁ?」
「盾突くとかじゃなくて、お前たちが俺達の仲間に突っかかってるから、やめてくれと言っているだけだ」
「そんなの関係ねぇ! この子達は俺達が連れていくんだよ!」
いきなり殴りかかってくる。
ガキッ!
フーマは顔を殴られるがビクともしない。
「気がすんだか? 気がすんだなら他に行ってくれ」
フーマの威圧感に凄んでいた相手が動揺し始める。
『おい! コイツ前に武十館に入ってた奴らだ! ヤバいぞ! イベントでトップ5に入ってたぞ』
微妙に聞こえる声で取り巻きが相手に言うと
「今日の所は引いてやる!」
さっていく相手。
「フーマ大丈夫!?」
モーニが寄ってくる。
「痛くも何ともないよぉ」
「あんなのやり返してやれば良かったじゃない!」
「モーニとイブに、後からなんかされても嫌だしさ。なんもしないで引いてくれれば、それでいいじゃん。俺は力をひけらかす気はないよ。ゲームでもリアルでもね」
「ハハッ! さすがフーマだな! カッコイイぜ!」
「あんたは何やってたの? おれはみんなの飲み物を守ってたんだよ!」
「あぁ、ガントありがとな。助かったよ」
モーニに問われたガントは言い訳をするが、フーマに普通に感謝される。
新世界のメンバーであった男共はフーマの器の大きさに助けられ、そして強さに威圧感で圧倒されていたのであった。




