夏のイベント4
お昼を食べ終わった後、再びログインする。
ガントが寄ってきた
「フーマ!お前ランキング見たか!?」
「いや、見る暇なかったけど。」
興奮しているガントを不思議そうにみるフーマ。
「暫定1位だったぞ!」
「1位? 誰が?」
「フーマがだよ!」
「俺が!?」
驚くフーマに
「まっ、レアボス倒したんだから当然よね!」
モー二がやって来て自慢げに話す。
「なんで、モー二が偉そうなんだよ!」
ガントがからかう。
「いいじゃない別に!」
「モー二。かわいい。」
イブもモー二を弄っている。
「さあ、始まるぞ!」
空から
何かが降ってきた
ズガァァァァァァァァァァン
爆風が襲う。
「なんだ!?」
ゾワァァァァァァァァ
「くっ!凄いプレッシャーだ。」
周りのプレイヤーも膝を着いている。
ゆっくりと歩いてくるのは
頭に角が生えている。
口からも下顎から鼻の当たりまで牙が生えている。
それは
鬼
まさしく鬼だった。
「1匹だけ?」
プレイヤーは騒然とする
「おい!一匹ならなんとかなるんじゃねぇか!攻めろ!攻めろ!」
「みんな!魔法をうて!」
周りのプレイヤーが協力して倒そうと魔法を一斉に放つ。
ドカドカドカドカドガァァァァァァン
魔法が炸裂する
土埃が舞う
土埃が晴れてきた
そこには
鬼が立っていた
「無傷!?」
「おい! 無傷とかチートだろ!」
「チート?」
フーマがガントに聞くと
「狡いことして強くなってるってこと?かな。」
「ふーん。」
チートと言うならトクラやテンカがそうじゃないかな?
そう思うフーマ。
「トクラさんとテンカさんは何処かしら?」
「あそこ。」
イブが指さすと座ってお茶を飲んでいた。
「何してんのよ! あの人達!」
目と顎で合図をしている。俺達に行けと。
「俺達に行けって言ってる。」
プーマが言うと
「いよぉっしゃー! 行ったろうじゃん!!」
ガントがノリノリでいう。
「前に出るぞ。」
他のプレイヤーも向って行ってるが、次々に金棒に殴られ、吹き飛んで光の粒子に変わる。
鬼と目が合う
『ガァァァァァァァーーー!!』
ビリビリッ
凄いプレッシャーだ。これは気を引き締めないとやべぇ。初っ端から全力だ!
「身体強化! 身体加速! からの風神!」
「いくぞぉ!!」
加速して鬼まで駆け出していく。
周りの景色がゆっくり流れる。
「ウラァ!!」
飛び膝蹴りを繰り出す。
バキィッ
金棒で弾かれる。
「まだまだぁ!」
腕を狙い手刀を放つ。
ギィィンッ
腕に弾かれる。
「マジか!?無傷かよ。」
金棒で殴りつけてくる。
ガァァンッ
ガントが盾で弾いてくれた。
「フーマどうだ!? 行けそうか!?」
「やってみるけど、期待すんなよ?」
一旦下がり、集中する。
「風斬」
手刀の周りが風の刃が形成される。
ダンッ!
勢いをつけて鬼に肉薄する。
金棒が振るわれる。
迫る金棒
ギリギリで身を翻す
「フンッ!!」
ギャリギャリギャリ!!
首に命中した。
「ガァァァァ!」
金棒を持ってない方の拳で殴られる。
バキィッ!!
「ぐぁ!」
ズザァァァ
吹き飛ばされるフーマ。
「ちょっと、大丈夫?ヒーリング!」
「サンキュー!モー二!」
HPを見ると少しだけ減っているが、急所を攻撃した割に全然効いていなかった。
どうするかなぁ。
考えていると
「ガァァ!!」
鬼が肉薄してきた。
「くぅ!」
振り下ろされる金棒
すんでのところで避ける
ズガァァンッ
だが
ドスッ!!
蹴られる
頭を捕まれ
ガァァンッ
地面に叩きつけられる
「うぐっ」
「フーマ!逃げて!ヒーリ」 ドスッ!
フーマを掴んだままモー二を蹴り飛ばす。
「クソッ! オラァァ!」
ガントが盾で殴りつける
ガンッ
鬼はビクともしない。
「ガァァ!!」
フーマを持ち上げガントに叩き付ける
グシャッ
「「ガッ!!」」
三人が倒れ
立ち尽くすイブ。
近づいてくる鬼。
「ダークウェーブ!」
バシィッ!
鬼は歩みを止めない
ガンッ!
金棒で吹き飛ばされる
「キャァァ」
3人の元へ吹き飛び
「大丈夫か!?」
フーマが声を掛けるが
「恐い。」
恐怖で立てないようだ。
前に出るフーマ。
HPがレッドゾーンである。
最後の力を振り絞る。
「風撃!!」
拳に風の塊を纏わせ。
「ハァァ!!」
顔面に放つ。
バキィッ!!
鬼が拳に向かって頭突きをしてきた。
鬼が笑う。
金棒を振り下ろされる
目の前が暗くなる
ズガァァンッ!!




