四、私の妹 返しなさい!
そろそろクライマックス!
あたしたちは今、ターゲットを隠れてうかがっている。
ここは例の墓場の西側だ。
そのターゲット、つまり誘拐犯は、さくらちゃんを墓の前に座らせて何やらブツブツ唱えている。
「大鳥よ、私の大鳥の魂よ! この娘の魂と引き換えによみがえれ!!」
とか言っております。さくらちゃん、かわいそう...
「あのヤロォ...」
隣に居るゆきなはお怒りモードです(泣)
「くっ、どうして生き返らないんだっ! 私の大鳥ちゃんっ!!」
「やめなさいっ!!」
さくらちゃんに八つ当たりしそうになった犯人を、ゆきなが止め...
「ゆきな!?」
「遅いわよっ! あやの!!」
「隠れとくんじゃなかったの!?」
もう、こうなったらやるしかないか...
あたしはそう思い、近くの労働している若い男性の形をした石像の端に集められていた雑草を犯人に投げつけた!
「うわ!?」
そのチャンスにゆきながさくらちゃんを取り返す!
「やった!」
この辺は計画通りね!
ゆきなはあらかじめ呼んでいた警察に指示し、さくらちゃんの無事を確認。あたしも急いで駆け寄る。
幸い、さくらちゃんの怪我は無理矢理座らされた時に膝を軽く擦りむいただけだった。
すると、警察の人がやって来た。
「犯人の身元がわかりました。」
グッと詰め寄るゆきな。顔が怖い...
「う、あまり顔を近づけないで...。犯人は40才無職の自称旅人。そして唯一の友達だった大鳥が死んでしまい、彼女、さくらさんを生け贄として生き返らせようとしたそうです。名前は...」
そう言って刑事さんは少し咳き込んだ。
「大丈夫ですか?」
「う、大丈夫です...。名前は、」
一拍。
「大鳥 西野容疑者です。」
「「えええええ!?」」
ホントに居たー!?!?
「ホントに居たんだ...」
あれ、ゆきなさんも居ないと思ってた? じゃあ言わなければ良いのに... でもホントに居たんだね。
ま、そんなカンジで一応、一件落着☆ってことかな?
☆
あたしはゆきなとさくらちゃんに本の中に入ってしまったことを話した。
まーそりゃあ驚くわな。
「え、でも、じゃあ...」
「そう。あたしもよくわかってないんだけど...」
「つまり、原理はわからないけれど、私たちが違う世界の人間で、でもこうして出会えたのは変わらないってこと?」
「そう! この奇跡は本物なんだよ!」
そう、これでもし、私がもとの世界へ戻ってしまって、この後一生会うことがなくなっても、それでも絶対に、今日のことは忘れない。
すると世界が光った気がした。いや、あたし自身が金色に光ってる...?
「ゆきなっ! 私、もう帰らなきゃいけないみたい!」
「あやの!?」
「あやのちゃん!?」
あたしはにっこりと微笑んで、思いっきり大きな声で叫んだ。
「さようならっ!!」
ゆきなも何かを叫んでいる...でも聞こえない...。世界が濁って...
「あやのぉぉぉぉぉぉ!!!!」
最後にゆきなが叫んだ声だけハッキリと聞こえた。
そしてあたしに向かって何か光るものを投げた。
あたしはそれを受け取って、目を閉じた。
だけどもーちょい続くぜ!
ってゆーか12才に指示される警察...
さ、ラスト1話! 明日ですぜ!
もう少しお付き合い下さいな♪




