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はじまりのはじまり
伝えたいこころをこの文字たちに託します
世界のはじまりは、青色だった。
視界に飛び込んだ、眼の冴えるような青色。
その青色が部屋の天井の色で、自分がベッドの上に寝かされているということに気づくまで、30秒くらいかかった。部屋にはなにもない。自分が寝かされているベッドだけ。部屋はベッドがひとつギリギリ入るくらいで狭くて、あかりはない。でも、なぜか視界ははっきりとしている。どういうことなのだろう。
ここはどこですか?
起き上がり尋ねようとして、気づいた。
この部屋にはドアがない。
どうやってここに来た?どうしてここにいる?ここはどこ?
疑問があたまを果てなく巡りはじめたとき、
引き裂くような痛みが全身を貫いた。
痛みの中で、声を聞いた。
…レオ…レオ…きみの名は…レオ……