れっつらごー☆
私は人目?もはばからず部屋着のスエット上下をベッドの上に脱ぎ捨てた。
彼女はトップスを私に渡すとスエットを畳みながら
「うぇ~い。いい体してまんなぁ~ご主人様」
「チョット!嫌らしい目で見ないでよ!スケベ」
彼女はそれでも見るのをやめないので私は慌てトップスとミニを着た。
「ふほっ☆こりゃ読モなんて目じゃないね。ご主人様ぱねぇッス!!」
「そ、そう?でもこれ胸元が開きすぎじゃない?いくら春先で少し寒いかも。」
「ほうほう。じゃぁストール巻いてみます?あのハンガーにかかってるのイイすか?」
「あ、いいかも。胸元を強調してると思われるのもなんだし。」
彼女からストールを受け取るとアゴに少し被る程度に首にサッと巻いてみた。
「ふぎゃぁ☆ヤベェ!!ニットのトップスに千鳥柄のミニ!なんて最強な甘辛コーデ!!写メいいっスか?って私ケータイ持ってねーし☆」
「なんだかスッカリのせられちゃってるなぁ。」
「ご主人様。ンなこたぁナイ」
「タモさんかよ!!」
私達はいつの間にか仲の良い友達のような感じになっていた。
「ところでご主人様。時間の方は大丈夫スか?」
そう、言われると慌てスマホで時間を確認した。余裕が十分あるとは言い難いけど楽に間に合う時間だった。
「大丈夫、大丈夫。3時に新宿東口だから今から出れば余裕。」
「ご主人様。東口をナメたらあきまへん。あそこは迷宮ですぜ…」
「あはは。いきなり真顔にならないでよ。いつも待ち合わせそこだから迷うって事はないと思う。」
「あっ、そッスか。てーことはそのまま『夜もいいとも』なんてこーとーにーぃ?」
「ちょっ、ちょっと何いってるの」
「またまた~。とぼけちゃって☆YOUやっちゃいなよ~」
「そ、そんな私から誘うなんて。と、とにかく行ってくるからあとは宜しくね。」
「ヒィッヒィッヒィッ。ご主人様お若いからねぇ~。こちらは朝帰りされてもなんら問題ありませんよー。」
なんだか胡散臭い魔法使いのような口調で私を送り出してくれた。
すったもんだあったけど彼女が来てくれたおかげで私は時間に間に合う事ができた。
メイドロボって頼んだ事ないけどあんなに賑やかなのかしら?
それとも彼女が特殊なの?
なんだかお調子者の後輩が突然出来た感じ。すっかりのせられたけど悪い気はしなかった。
私は駅に向かう道すがらに彼女とのやり取りを思い出してはニヤニヤしていた。
いくつか電車を乗り継ぎ新宿駅の東口にでた。そこで待っているスーツ姿の彼を見つけた。
今、地方の支店に出向している彼は今日、東京の本社へ用事があるのでそのついでに私と会う約束をしたみたい。
その証拠に傍らには黒のキャリアケースが置いてあった。
私は駆け寄って名前を呼ぶと驚いた表情をしたのにチョット以外な感じがした。
前、会った時と随分感じが違うらしい。メイクのせいかな?
それから私達はとりあえず歩き始めた。私お気に入りのレストランに予約をいれてるらしい。
でも予約の時間までだいぶ間があるのでその辺をブラブラして時間を潰す事にした。
ご主人様がお出になられたあとセオリー通り部屋の掃除に取り掛かった。
キチンと整理されているので手間はかからなそうだ。
窓を全開にして空気の入れ替えをすると、持参したキャリアケースから掃除用具を取り出し高い場所からハンドクリーナーでホコリを吸い取っていった。
それらが終わると床だ。こちらも簡単にハンドクリーナーでホコリを吸い取ると固く絞った雑巾で軽く水拭きした。
これらの作業をこなしてるうちに部屋に夕陽が射し込んでいた。
「もうこんな時間。これじぁお布団干すのは無理ね…」
掃除をする間に開けてた窓を閉めようと手をかけると東の方に雨雲が広がってる事に気が付いた。雨にならなきゃいいんだけど…。
しかし、天気は無常にも急変して、雨雲は時間と共に広がり始めやがて空一面を覆うようになった。日も沈むのも手伝って辺りは真っ暗になっていた。
しばらくするとベランダから雨粒の落ちる音が聞こえてきた。




