七話 矛盾
俺は再び保健室に戻った。全てを明らかにするために。
もちろん、西條先生も一緒だ。
保健室の扉を開けると、変わらず白木先生と、寝ている近衛がいた。
「あら?どうかされたんですか桐生先生?神野さんならこのくらいどうってことないって言って検診に戻りましたよ?」
「大丈夫ですよ、俺はあなたに聞きたいことがあるんです。」
「私に?」
保健医の白木梓。俺はこの人が関係しているとにらんでいる。理由はある。
「白木先生、爆発事件の犯人を目撃していると思うんですが、お聞かせ願えますか?」
「?いいえ、私は見ていませんわ。」
白木先生は顔色一つ変えずに言い放った。やはりこの人は他の人とはちがうと直感した。
「おかしいですね、少なくともあなたは見ているはずだと思ったんですが。」
「どういうことでしょう?」
「美智が見た男は、美智の後ろにいて、校舎のほうへ逃げて行ったんです。そうならば、男は美智と校舎の間、保健室から出てきたことになる。そこにいたあなたは、絶対に犯人を知っている、と思ったんですが。」
そう、その男は保健室から出てきて、校舎に逃げて行ったとしか、状況からは説明できない。前から来たというなら、美智は見ているはずだし、美智に近づき爆発させた西條先生とバッティングしてしまう。
「知らないんですよ、本当に。大体、そこにいる西條先生が爆発させたのでしょう?だとすれば、その男の人はどの道関係ないのではありませんか。」
この女の人は、賢い。冷静で、隠し通すためならばいくらでも俺の追及を論破してくるだろう。
だが、この人は今、たった今、ぼろを出した。
「白木先生・・・?」
「そうなんでしょう?だから桐生先生に連れられているんでしょう?銀とマグネシウムなんて、そんな・・・生徒にまで使うなんて最低です!」
やましいことがある人間はよくしゃべる、とはよく言ったものだ。
「白木先生、あなたは賢い。でも、賢すぎたようだな。」
「・・・・お褒めいただき、ありがとうございます。けれど、どういうことでしょう?」
「簡単だよ。推理いかんでは西條先生にたどり着くことはわかる。だが、爆発のもとが薬品であることはおろか、それが銀とマグネシウムだと、どうしてわかった?」
白木は明らかに動揺している。
美智が見たのは長身の男だ。白木は当てはまらない。
が、保健室から出てきたであろうその男を、白木は絶対に見ているはずだ。それを隠そうとしている理由はわからないが・・・
「あんたはその男と面識がある。そして、庇ってるんだろう?」
言えない理由はそれくらいしか考えられない。
「そして、現時点で考えられるその男は、一人しかいない。しかし、その男と美智の証言には決定的な矛盾がある。が、俺はそれがあり得ない矛盾とは思えない。他人が聞いたらありえないと思うかもしれんがな。」
「な、何の話をしてるんですか!私は何も知らない!」
「もういいよ、梓。」
突如、保健室の奥のほうから発された声は、子供のあどけないものだった。
一度目の爆発の被害者。1年4組の生徒。ずっと気絶していたはずの「男」が、そこに立っていた。
「やっぱりお前か、近衛。」
「美智さんも爆発にあったんすか!?」
「しっ!声が大きいわよ!」
特別教室での検診が終わり、教室には美智と夏川、手芸演劇部の面々が残っていた。
「大した怪我じゃないんだから、大丈夫よ。それに、桐生のバカがきっと犯人捜してくれるから。」
「へ~!信頼してるんだにゃあ。」
「部長!いい加減その口調やめてください!恥ずかしいです!」
相澤の説得は浅野には通じず、ずっとにゃあにゃあ言っている。
そんな中、不安げな表情で武藤が口を開く。
「もう、文化祭はダメですよね・・・ 近衛君や、看護師さんまで怪我しちゃって。」
「武藤先輩・・・」
相澤は武藤の心情を察し、慰める言葉を探している。
しかし、先に言葉を発したのは木嶋だった。
「大丈夫だよ、武藤。何も文化祭公演がすべてじゃないだろ~?お前にはあと一年あるんだからさ~。焦ったって始まらないぞ?」
「・・・・・」
木嶋の言葉に武藤は泣き出しそうな表情を浮かべ、うつむいてしまった。
「木嶋先輩。本気で言ってるんですか・・・」
「ん~?どーした相澤?」
「あんた、武藤先輩の気持ち、本当にわかってなくて言ってるんですか!?」
相澤は武藤が好きだ。木嶋の言葉が武藤に突き刺さっていることを、痛いほどわかるのだろう。
「どうしたのよあんたら!?」
「看護師さん。良に言わせてやってください。きっと、ずっと言いたかったことだと思うから。」
口調が戻った浅野の真剣な顔を見ると、もう美智には何も言えなかった。
「武藤の気持ち?」
「本当にわかってないんですか?はっ!笑わせてくれますね!あなたはずっと武藤先輩を傷つけてるだけなんだ!」
「あ、相澤君・・・」
「俺が、武藤の気持ちがわかってないだと?」
木嶋もいつものヘラヘラ顔は跡形もなく、真剣な表情だ。むしろ苛立っているように見える。
「ええそうですよ!武藤先輩が、どんなつもりで文化祭を成功させようと頑張っていたのかも、武藤先輩の気持ちも、何もわかってない!」
「・・・もう一度言ってみろ。」
二人の間に険悪な空気が流れる。
「ちょっと、大丈夫なの?」
「翔はああ見えて切れやすいから、ヤバいかもにゃあ。」
「のんきに言ってる場合!?」
そうこうしてる間に、険悪な空気はさらに険悪になっていた。
「木嶋先輩は、武藤先輩を傷つけてるだけなんだ!」
「てめえ!」
木嶋がキレた。相澤を押し倒し、馬乗りになる。
「キャアアアア!」
「あんたたち!」
「・・・・・」
最悪の空気だ。相澤も引かない、そんな表情だし、木嶋は今にも殴りそうな勢いだ。
「何でお前にわかる・・・ 何で俺が何もわかってないってわかる・・・ 何で武藤の気持ちがわかってないってわかる!」
「わかって、ないじゃないですか・・・! わかってたら、来年頑張れなんて、言えないはずなんだ・・・!言えるわけ、ないんだ・・・!」
「ふざけんな・・・!じゃあ俺は、何ていえばよかった!どうにもならないことを言ってむやみに希望を持たせて、武藤を縛り付ければよかったのか!それがお前の言う、分かってるってことか!俺が武藤を自由にしてやんねえと、武藤はいつまでも俺に引きずられるだろうが!」
木嶋はしゃべった。今まで我慢していた分だろう。相澤と同じようにため込んでいたんだろう。
「爆弾の脅迫状が来た時点で、文化祭は危ないだろうってわかってた。武藤が俺のために意気込んでんのもわかってたよ!でも、もしダメだったら、希望持たせるだけ持たせてダメだったら、傷つくのは武藤だろうがよ!」
今まで木嶋や相澤の気迫に圧倒されていた武藤が、ポツリ、とつぶやく。
「ち、違う。」
「武藤・・・」
「私、先輩やみんなと一緒に、精一杯頑張りたかっただけなの。それだけだったの。みんなで頑張って、それで笑顔で先輩を送り出したかっただけなの。それが、こんなことになるなんて・・・ごめんなさい、ごめんなさい・・・」
特別教室は静かになった。美智や夏川は完全に場違いだ。
「もうやめな。」
静けさを破ったのは、浅野若葉だった。
「大体さあ。あんたらは公演できないって決めつけてるけど。あたしはそうは思わないよ。桐生先生なら、何とかしてくれるって、あたし漠然と思うんだよね。」
「そうだぜ!うちのきりっちナメンなよ!」
「どこのきりっちなのよ・・・あときりっちって何!?」
木嶋は頭を冷やしたようだが、暗い顔のままだ。相澤も相澤で、泣きそうな顔をしている。
「でも、たとえ公演ができたとしても、あんたらはあたしの劇には出さない。今の暗いあんたらじゃ、あたしの脚本にはそぐわないからね!」
いつもふざけて見える浅野も、現状に不安を抱いていたのかもしれない。この喝は、彼女の優しさなのだろう。
「脚本って白々デレラだろ!?」
夏川の空気読めてないツッコミが決まった。こいつは女にもてないと、美智は思った。
「あんたたち、もっと桐生を信じなさい。目つき悪くて口も悪いやさぐれ男だけど、やるときはやるんだからね。」
美智の言葉は一同に通じたんだろうか。美智は不安だったが、もはやあの男を信じるしかない。
(子供たちをこれだけ苦しめた犯人を、絶対とっちめなさいよ、桐生!)
「やっぱりってことは、気づいていたんですか?」
「ああ?まあな。」
近衛が犯人。西條先生を脅して爆発事件を起こさせた。
「月斗様!よろしいのですか・・・?」
「いいんだ、梓。今回は無理に隠し通す意味はないからね。桐生先生の潜在能力を垣間見られただけでいいとしよう。」
「なんだと?俺の潜在能力?」
「ちょ、ちょっと待ってください!」
俺たちの会話を静止したのは、西條先生だった。
「私の過去を知っていて、脅してきたのは長身の男性です!近衛君が、だなんて、そんなの・・・」
「はは。そうですよ、西條涼子さん。あれは私だった。今はこんな姿だけど、あれが私の本来の姿だったんだ。」
「ど、どういうことですか・・・?」
「わからない、か。なら今ここで魔法を解いてあげよう。あんなに苦労してなったこの姿だ。もっと余韻を味わいたかったのだがね。」
「月斗様!」
「いいといったろう?ここですべてを明らかにするのもまた一興。一つの目的に固執するのではいい研究結果は生まれない。」
そういうと、近衛はポケットからビンを取り出した。得体のしれない色をしているが、効果は間違いなく、あれだ。
口を付けた瞬間、近衛の体が大きくなっていく。小学生そこそこの身長しかなかった近衛は、180はあるであろう長身で細身、20代前半とみられる見た目に代わってしまった。
髪は銀色をしていて、女にもてるだろうという外見だ。その瞳はすべてを見透かしたかのように落ち着いていて、計り知れない知性を感じさせる。
「な・・・!」
西條先生は絶句している。そりゃそうだろう。目の前で人間の体が成長したのだから。どこぞの漫画の名探偵でも簡単に戻れないというのに。
「まあ、それが普通、通常の反応でしょうね。西條先生。あなたはやはり人間として平均的だ。その心に抱えるトラウマ以外はね。」
「!!」
「てめえ・・・」
近衛は余裕の表情で、西條先生や俺を見下ろす。
「そう怒らないでくださいよ、桐生先生。人間のトラウマの研究はまた今度だ。それより、梓。」
「はい、月斗様。」
返事をした白木は、おもむろに白衣を取り出し、近衛に着せる。
「ありがとう。やはりこれがないと落ち着かないね。」
「・・・てめえの目的はなんだ。」
「あなたはわかるはずですよ?私の体の伸び縮みを簡単に信じたあなたは、覚えているのではないですか?それと同じことですよ。研究、です。それしか目的はない。」
「まさかとは思っていたが、あの女か・・・!」
あの女が絡んでいなければ、今回の近衛の計画は成り立たなかったのではないか。
「そう。私は5年前の出来事に直接は加担していませんが、彼女は違ったようですね。おかげで先生、あなたに勘付かれてしまった。さすがの近衛家でも、人間の成長を操る薬など、作れませんからね。」
「近衛家、ですって・・・!?」
西條先生は驚愕と恐怖が入り乱れた目で、近衛を見る。
「近衛家?知っているのか?西條先生。」
「え、ええ。ほぼ全員医学に精通した人物という一族です。国の大物の命を多数助けたということで、とても信頼されている医者一家なんです。でも、まさか近衛君が・・・」
「そう。私はその一員です。それも、自分で言うのもなんですが、一番力がある。」
近衛はにこっと笑っていった。そんなにすごい奴なのか。近衛っつー苗字はザラではないが、いることもいるので、西條先生も不思議に思わなかったのかもな。その上相手は中学生だし。
「私のグループが最近力を入れているのが人間の精神についてでしてね。桐生先生、あなたは私ども一族の中で有名だ。ですから、あなたが教師を務めるという学校に潜入したというわけですよ。秘書の白木梓とともにね。」
ではこいつは、4月の入学当初からいたというわけか。しかし、俺が一族に有名?
「俺の何を研究したかったっつーんだ!俺のまわりの人間にこれだけ危害を加えて・・・!」
「そうです・・・!私を利用するのはまだいい!でも、生徒たちに不安を与えて!それでも医者ですか!?」
近衛は笑っていたかと思うと、今度は怒ったような顔をしている。こいつ、わけわかんねえ。
「勘違いするな。」
西條先生を威嚇するような言葉に、場は静まり返る。ただ共犯の共犯・白木梓だけは主君を見守るかのような表情をしていたが。
「私は医者である前に人間です。人間は知りたいという欲求を抑えることができない。そう、私は研究者だ。人間の心、そして身体への追究に妥協を許さない。それが近衛なのですよ。たまたま職業が医者である者が多いだけなのですよ。」
「質問に答えろよ。なんで・・・」
「その前に。なぜ私が、中学生の私が、犯人だと?」
質問で返してきた近衛。
「薬品が爆発のもとって時点で、お前の爆発には違和感があったんだよ。時限装置がきく爆弾ならまだしも、薬品は混ぜる手間がいる。あの時お前の周りには誰もいなかった。一人だけ窓際の人形の近くにいたからな。人形が爆発したと見せかけるためだったんだろう。」
「・・・・・」
「それだけでも怪しかったのに、美智が男を目撃してたんだ。状況からして保健室にいた男はおまえだけだったからな。最近の異変から考えて、あの薬やあの女を連想するのはおかしくないだろう?」
俺は自分の考えをすべて話した。まさか近衛という名前がそんなビッグネームとは思っていなかったが、これであの女が薬を与える理由にもつながるだろう。
「素晴らしい!想像以上の分析能力!私がじきじきに潜入していた甲斐がありました!」
両手を広げ喜びをあらわにする。
「解せないのはお前が保健室を出て行ったことだ。そんなことしなけりゃ、美智に見られることもなかっただろうに。」
「そうですねえ。もっともな疑問だと思います。が、答えは簡単です。薬が切れたのも想定外でしたが、保健室には美智さんが戻ってくるでしょう?ばれてもいいとは思っていましたが、極力目立ちたくはないと思っていたのでね。西條先生には協力してもらいましたよ。それに、人払いにもなりましたし。そのほうがもっともっと、あなたの研究が面白くなると思ったのでね。」
それで関係のない美智に危害を加えたのか。保健室に来て自分の正体を見られないために。だが、疑問はまだある。さっきからなぜこいつは俺にこだわってるんだ?
「ちょっと待て、薬が切れて校舎へ行ったということは、「あの女」は校内にいるのか!?」
「その通り。もっとも、あなたが知っている顔ではないかもしれませんがね。知っての通り、彼女は変わりものですから。」
あの女が此処にいる。何のためだ?まさか、また俺が目的だというのか?なぜ5年もたって今頃・・・!
「待ってください。なぜ、白木先生にお願いしなかったのですか?そうすれば、あなたも目撃されずに済んだのでは?」
「平均的質問をありがとうございます。言ったでしょう?彼女の顔はいくらでも変容します。私が行って癖や動作で見破らなければわからないのですよ。優秀な秘書たる梓でも無理な芸当ですから。」
こいつ、そんなことまでできるのか。
「それだけではありません。桐生先生も知っての通り、彼女はあまり性格がよくない。自分で行かないと、協力はしてくれないのですよ。彼女もまた、この状況を楽しんでいる者の一人ですから。」
「・・・なんで俺なんだ。」
「決まっているでしょう。あなたが今、「ここにいる」からですよ。まああなたを研究したいもののほとんどが、偶然あなたを知ったんでしょうが。」
「・・・!俺がここにいるから?どういうことだ!」
俺の問いに近衛は答えず、保健室の扉のほうへ歩いていく。
「面白いゲームでしたよ。あなたをこの目で見て、ただの教師ではない、と再確認しました。まあ現状何の根拠もない空論だと思っていただければ。」
「てめえ!」
俺はこいつが何者かわからなかったが、こんなことをしておいてゲームなどという言葉を使う目の前の若者が許せなかった。気づけば俺は近衛に殴りかかっていた。
「桐生先生!」
「月斗様!」
殴られた近衛は痛そうな顔もせず、口の血をぬぐい、笑っていた。
「この痛みは、自身への罰です。確かに私の計画には抜かりがあった。認めましょう。ですが、気を付けることです。あなたを知るものは少なくない。これからも同じようなことが起こるでしょう。」
近衛はそういうと、保健室から出た。白木も一緒だ。こいつをここで帰したら、とんでもないことになるかもしれない。
「待て!」
近衛は踵を返して俺を見る。
「文化祭は、まだ間に合います。私が言うのもなんですが、これ以上騒ぎを起こさないほうがいい。それではお二人とも、また。」
まだだ。俺はこいつに聞かなければならないことがまだある!
「待て。岡本という人物を知っているか?」
「桐生先生・・・_?」
そう。あの含みを持たせる男も、無関係ではないはずなのだ。
「さあ。私どものグループでは聞いたことはありませんね。でも。あなたに興味がある勢力はまだあります。リーダーの名はなんといったか・・・忘れてしまいました。でも、その人を知らないのは本当ですよ。」
岡本はこいつと関係なかった。だが、信用もできない。
「あ、こちらからも最後に一つ。夏川君にお礼を。おかげで短い中学生生活は退屈せずに済みました、とね。」
そういって、近衛は本当に去って行った。去り際に白木が俺をにらんでいったが、なんだというんだ。
つーか保健医はどうするつもりだ。近衛とやらの力でなんとかするんだろうな。
「はあ・・・ 逃がさねえほうがよかったかな。」
「桐生先生!」
西條先生が俺の名前を呼ぶ。どうしたんだろうか。
「本当に、ありがとうございました!私、自分の弱さを痛感しました。これからもっともっと、教師として成長していきますので、よろしくお願いします!」
「お、おお・・・」
大分熱が入っているようだな。まあ俺が力ずくで今回の件はもみ消そう。
・・・できるだろうか。
本当は、アイツらが危険なやつらだとわかっている。
研究と称して危険なことを平気でやるやつら。
心の研究と言っておきながら、人の心を踏みにじるやつら。
そんなやつらを捕まえるよりも大切なものがあると俺は気づいた。
俺に何の興味があるのか、近衛の言葉の意味は分からない。
だが、何度来て、俺の周りをかき乱そうとしても、俺が必ず生徒を守る。
今回だって、武藤たちの気持ちを優先する。絶対に文化祭を成功させてやる。
そのためなら、俺はほかのことはいくらでも投げ出してやる。
決して俺は俺と俺の周りの人間の平穏を乱すやつを許さない。
これが教師としての成長か。意地か。
まあ、美智や夏川にいい報告はできそうかな。
またロボにおごってやんねえと。
それにしても、「あの女」・・・か。
今更関わろうなんざ思わない。
が、校内にいることは間違いないんだとするなら、見つけた時俺は、
殺してしまうかもしれない。
ようやく文化祭!