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エピローグ

 文化祭は無事にフィナーレを迎えた。

文化祭の打ち上げとやらに参加させられ、ハイテンションで居座る夏川(ナンパ失敗でやけになってる)を家に帰し、しきりにお礼を言ってくる手芸演劇部とも話した。なんだか武藤と木嶋のいい感じの雰囲気に、泣きそうになる相澤をからかう浅野という謎の図式が繰り広げられていた。そこは慰めてやれよ浅野・・・

とにもかくにも、みんな中学生なので、良識ある時間で切り上げた。参加していたのにずっとおいおい泣いていた西條先生には触れないでおこう。

南やロボ、美智にも参加してもらっていたのだが、大家のババアの迎えをしなければ殺されるということで、空港へ行ってしまった。俺は知らん。あとで殴り合いでも何でもやったらあ。

その帰路において、俺は多くの『変人』と会うことになってしまう。

「はあ。解決祝いに酒でも買って帰るかな・・・」

「・・・いかが。」

コンビニにでも行こうか、と考えていた俺の思考はさえぎられた。

聞き取りづらい声だったが、確かに耳に入ってきたので振り返ってみる。

そこに立っていたのは、ハロウィンを連想させる魔法使いのコスプレのような、でっかい三角帽子、真っ黒な装束に、左腕には包帯がぐるぐる巻きにされているという、異形の青年だった。

日本人でないのは一目見ればわかる。青い瞳に薄い色素の金髪といったいでたちだからだ。

「・・・なんだ・・・?」

「お菓子はいかが?甘い甘い、お菓子はいかが?」

何だこいつ・・・ マジでハロウィン? だったら逆だろう。お前が仮装してるんだから、お前がお菓子をせびれよ。いや、11月真っ只中に「トリックオアトリート!」なんて言われても困るのだが。

「甘いお菓子は、いかが・・・?」

そういって懐から棒つきキャンデーを取り出す青年。

こいつ、それしか言えないのか。ただの変人だな。相手するのもどうかと思ったが、一応答えてやることにした。

「い、いやいらねえよ・・・悪いな」

俺がそういうとがっかりするでもなくお菓子をしまい、背を向ける。

何だったんだ、と思いながらも気を取り直して帰ろうとする俺に、またも青年の声が届く。

「・・・・それでいい。しらない人の誘いなんて、受けるべきじゃない・・・」

「はあ?」

お前がそれを言うかよ。知らない人のほうがまだいい。お前は知らないうえに変だろうに。

「でも、もう俺のことは知ったでしょう?じゃあ今度会うときは、お菓子、受け取ってね・・・」

何が何だかわからんが、これだけは断言できる。受け取らねえ。

都会にはわけわかんねえ奴が多いなあと思いながら、歩みを始める桐生。

あの青年の言葉の意味が分かるのは、もう少し先のことである・・・



二作目終了しました。

バトル路線が若干入ってきてますが、今後増えるかもしれませんね。

三つ巴の戦争、みたいなのも入ってくるかも・・・

三作目のタイトルは決まっています。

「学校対策室!③ 少女と心臓」

ここまで読んでいただいてありがとうございました!

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