表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あいのうた ――再び始めたその先に――  作者: 烏川 ハル


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/11

第5話 アメリカにて・その1 ――再び始める――

   

 僕の渡米は夏の初め頃で、最初は異国ならではの物珍しさや気苦労も多かったが、半年以上が経過すると徐々に慣れてきて……。

 春が近づいた頃、たまたま知り合った日本人研究者の一人が、合唱を趣味としていた。アメリカでも積極的に歌う場を探して、近くの市民合唱団で歌っているという。

 一般の合唱団なので誰でも入団できる。僕が日本で合唱をしていた旨を告げると「あなたもどうですか?」と誘われた。


 気持ちが揺れた。

 セミプロの合唱団を辞めた時「もう二度と歌わない。今さらアマチュアでは楽しめないから」と考えたはずなのに……。

 昔々の「どんなに環境が変わっても歌い続けていたい」という熱意が少し蘇った瞬間だった。


 その合唱団は、春の演奏会に向けて練習中の時期だった。メインの曲目は、大学の合唱サークルの演奏会で歌った経験がある曲であり、僕にとっては歌いやすい演目だった。

 迷っている時には小さな積み重ねで心の天秤が傾くこともあるから、この「歌いやすい」という点も影響したのだろうか。

 合唱団のホームページで連絡先を調べて、メールで一言入れてから、僕は練習場所へ赴いたのだった。

   

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ