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プロローグ
「手に入れたスキルはガチャでした」と違い不定期更新ですがよろしくお願いします
ある日・・・夢を見た。
その場にいるのは鮮血を全身に浴びて真っ赤になっている幼い頃の俺と、恐らくその血の持ち主であったであろう少女のみ。
日は高いのに空は夕焼けの如く・・・血液にも似た紅いものだった。
周囲の建物はボロボロで、壊されたものまであった。
その場にいる幼い僕は、声を発さず死んだ魚のような目をして空を見上げていた。
少女は動かなかった。いや・・・恐らくもう死んでいたのだろう。
全く覚えが無いその情景だが、そもそも幼い頃の記憶など既に忘れている。
だとするとあれは・・・
「過去の・・・記憶?」
いや・・・ありえないな。
日が高いのに紅い空など、どの時代にもありはしないのだ。それにあの少女には見覚えも無い。
無い・・・はずだ。
けれど・・・どこか懐かしい気がした。
あの少女はいったい・・・
---誰だったんだろう?---