真夜中の密会と試験特講
本日を15日と勘違いしており思いっきり投稿遅れました、ほんとーーーにすみません、まじごめんなさい……(_;´꒳`;):_
月が南中した時刻。町外れにある深い森の向こうで密談が行われていた。
「……次の軍試験の日に、我らは動き出すつもりだ。頼んだぞ、お前には期待しているよ」
「光栄ですわ。ご期待に添えられるよう最善をお尽くしします」
「……ああ、そうだお前はまだ詳しくココについて知らないだろう?まだ、何もするなよ」
「わかってるよ、俺は別にこの国に興味なんざない、目的が達成出来ればそれでいいんだよ」
「……お前は貴重な戦力だ、ココに入ったからにはココのルールに従えよ……スピア」
「分かってるさ、BOSS」
そう答えた彼の目は猛虎の如く、青い瞳をギラつかせていた。
一方同時刻、キャリーノはレトロ喫茶に赴い
ていた。
「あらお嬢ちゃんいらっしゃい、『こんな深夜に罪深きなプリン・ア・ラモード~焦がしカラメルを絡めて~』がオススメだよ」
「え〜!めっちゃ美味しそうそれ頼もっかな……じゃなくて!おばあちゃん、私、『スターライツ』が欲しいの」
「……あらぁ、お嬢ちゃんお目が高いのね、それじゃあその秘伝のレシピはうちの旦那さんじゃなきゃ無理やねぇ、奥の席で待っててくださいな」
「ありがとう、おばあちゃん」
キャリーノが訪れたのは昔ながらの喫茶店……という訳ではなく、軍では有名な情報屋である。合言葉である『スターライツ』を注文すれば、おばあちゃんの旦那さんであるおじいちゃんがめっちゃ頑張ってくれるのであーる!(キャリーノちゃんの豆知識1)
程なくして、キャリーノの元へヨボヨボのおじいちゃんが現れた。
「お嬢ちゃん、ご注文は?」
「こ・い・つ」
キャリーノは1枚の写真を置いた。
「ほぉ、みーへん顔や、せやかてなんでこいつなんや?」
「私の後輩(になる予定)がこの子探しててさぁ、なんとかこいつのしっぽ掴みたいんだよねぇ。出来たらこいつと私の後輩(になる予定)ちゃんの因果関係も調べて欲しいな♡」
「あんたの後輩って、あの牢獄に居た子けぇ?」
「そうだよん」
「……なんか訳ありな気ぃするぞ、値段は高くついても文句言うなよ」
「そんなん全然痛くもなんともないよ〜、私レアムのためなら努力惜しまないし♡」
「お前のそのレアムって子への執着心やばばいなやなぁ」
「どーも♡それじゃ、レアムに怪しまれたら困るからそろそろ帰るね〜」
「あいよ、おおきに。1週間後には連絡する」
その言葉がおじいちゃんの最後の言葉となった。 おじいちゃんが行方不明になるという事件が起きるのはもう少し後のこと。この時のキャリーノは何も知らないでいた。
-試験3日前-
「違う、レアム!そこは左で行くんじゃなくて回り込んで右で行くの!!!!」
「うぐ、すみません!」
レアムはメアリーの指導の元、第1次試験、身体的選抜試験に向けての練習をたたきこんでいた。適性診断の結果からレアムに足りない部分を補うための特講がこの4日間行われていた。
「そこまで!!!!」
キャリーノの合図により、動きをピタッと止めた。
「明日は実際に試験の内容をこなす!明後日は試験前日だから体を休めなさい、以上!」
「ありがとうございました」
適性診断後、ほぼ毎日同じメニューを同じ時間繰り返した。そのため体にガタがつくと思っていたが案外そうでもなく、ピークを過ぎてしまえば思ったよりも辛くはなかった。
「レアム~、体は大丈夫?」
「あ、キャリーノさん……なんか一昨日くらいは本当に四肢もげるんじゃないかってくらいとんでもなくきつかったんですけど、今はもう大丈夫です」
その発言に対し、メアリーとキャリーノは互いに顔を見合わせ、苦笑をした。え、苦笑されたんだけど僕変なこと言ったかな……
「いや、レアムさすがすぎるよ(笑)多分試験大丈夫だよ安心しな(笑)」
「え!!じゃあ明日明後日明々後日はお休m「「それはだめ」」
「……二人して食い気味に否定しないでくださいよ!!」
ー試験2日前ー
一通り本番通りの淡々とした項目をやり遂げ、その後はメアリーとの組手を行うこととなった。
ここはターンをこっちにして、左じゃなくて、重心を右にずらすかつここで回って「とりゃ!!」
「!!そうだよレアム!すごくいい」と、大絶賛のキャリーノ。その横でメアリーも感心したような表情を浮かべていた。
昨日メアリーさんに教えてもらったことを忠実に再現したら、なかなかな好感触をつかむことが出来た。
「第一試験の内容ってたしか、体力測定みたいな項目なんですよね?今やってるこの組手みたいなやつはなんでやるんですか?」
「単純に試験項目がレアムの思っているような試験である可能性もある、けれど年々そこに加えて、組手、剣技術、回避術……といった応用問題みたいなのが出てるのよ。そしてレアムの年は多分傾向を見る感じ組手である可能性がたかいから、こうやって練習をしているのよ」
「え、基礎的なほうのはやらなくていいんですか?」
「そっちは絶対クリアできるから大丈夫よ、だって今のあんたの体力と筋肉量常人の2倍くらいあるし」
「2……!?」
そういえばよくよく考えると(というか考えなくてもあの過酷な練習こなしている時点で)常人じゃない要素沢山思い当たる節が……
「おしゃべりはおしまい、ほら、続き始めるわよ」
「私も参加しよーっと!」
「え、待ってくださいあなた手加減してくれないじゃないですK「えーーーーい」
「いやぁぁぁぁぁぁ」
ー試験前日ー
時計の針がⅧを指す。レアムは明日に向けて入念に体のマッサージをしていた。この一週間、身体的選抜のための特訓をひたすら積んだわけだが、これはただの身体的選抜でないことをうすうすレアムは感じ取っていた。ただ動くだけでは意味がない。自分が自己ベストを出すためにどうすればいいのかを考えて、自分のコンディションと照らし合わせ最適解を見つける。これは身体的選抜という名の頭脳戦なのではないかと。
「いよいよ明日が試験だね。気分のほどはどうですか??レアムちゃん」
「……なんか思ったより実感わきませんね、不安もやっぱりあるんですけど、今までの自分がいるから、そこまでこわくはないです」
「それを聞けて良かった。さすが、私が見込んだ子!」
そういって満面の笑みを浮かべ、キャリーノさんは僕の頭をわしゃわしゃとかき乱した。
「ちょ、キャリーノさん……」
キャリーノの手をどけようと必死にもがいていると、不意に彼女はつぶやいた。
「……だいじょーぶ、がんばっておいで」
行動はふざけているけど、言葉からはキャリーノさんの温かみを十分に感じた。
「……はい」
レアムはキャリーノに抵抗することをやめ、彼女に身を委ねた。
ー試験当日ー
キャリーノは試験の裏方の役割があるということで、レアムはメアリーと共に試験会場である、大広場に訪れた。集合時間となるとおおよそ5000人ほどの人が集まった。
「思ったより人少ないですね」
「まあ場所とか時間を分散させているだけよ。多分トータルで見たらおおよそ10万はいると思うわよ」
「そんなにライバルが……」
「何くよくよしてんのよ、シャキッとしなさいシャキッと!」バシ!!!!!!!!
「イッ……!?」
メアリーにがっつり叩き込まれ体が悲鳴を上げた。だが、そのおかげで少し体の緊張が解けた。
「それでは、定刻となったので、試験を開始いたします。受験者はこちらへ」
そのアナウンスを合図とし、一斉に人が動き始めた。
「レアム!頑張りなさい!キャリーも応援しているわよ!」
「はい!行ってきます!!」
そういってレアムは一歩踏み出した。
彼女が見えなくなるまで、メアリーはずっと見守っていた。
これから投稿日ミスったら連続投稿するようにして自分を戒めていこうと思います(忘れ魔かつ飽き性なので)てことであした投稿します!!!!