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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

サムデイズ・ナイトメア

雨の音が響く、

誰かの声、誰かの悲鳴

目の前の水溜り、手の中には血にまみれたナイフ

赤く染まっていく。

骨がむき出しになったもの。

その日私は一人になった。

目が覚める。

酷く汗をかいていたようだ。

今は午前2時、鉄格子から除く外は真っ暗。

「あーあ、どうしてこうなっちゃったのかなぁ、」

ただただ白い天井を眺めて呟く。

今日は先生と話した。

なにを話していたかあまり覚えていないけど。

______________________________________________

『精神病棟G201号室 東雲ミナイの音声記録』

さかのぼること2年前

私はしあわせだった。

小さな弟に、やさしくそして厳しい母親。

お父さんは私が幼いころに他界した。

少ない収入で、明日を繋いでいくのもギリギリだった。

それでも私はしあわせだった。

でもそれも長くは続かなかった。

お母さんが連れて来た再婚相手。

その男が私の、私たちの、平穏を奪った。

その男は名前を何と言ったか

たしか東雲 雄雅 (しののめ ゆうが)といったか

そいつは日常的に私や弟、お母さんまでもを

殴り、蹴り上げ虐げられていた。

いつからかお母さんも私や弟を殴ったり蹴ったりしてきた。

肝心の男は家に帰ってくることはなく帰ってきたとしても毎日のように酒を飲み殴り蹴り上げていた。

涙もいつのまにかでなくなっていた。

いやそれが明確だったのだろう泣いてしまうとまた殴られるから。

弟はいつのまにか動かなくなっていた。

お母さんはそれを弟だったものを抱き上げ

「ごめん、ごめん、ごめんごめんごめんごめn・・・」

といつまでもつぶやいていた。

それを見て男はお母さんを殴った、

それでもお母さんは呟き続けた壊れた人形のようにずっとずっと。

男はつまらなくなったのか私を殴ってきた。

毎日、毎日、ずっとずっと。

痛みもなくなった。

多分その瞬間何かが切れたんだと思う。

あとのことは断片的にしか覚えてないけど

たしかいつのまにか私はえっとたしかナイフを持っていて

そのあと何故か血だまりがあってお母さんは怯えた顔で見ていた。

足元にはなにかの塊があった、なにかはわからなかった。

勝手に口が開いた。自分が自分がじゃないみたいだった。

「おかあさんみて、やったよ!わたし、わるものをたおしたよ!えらいよね、えらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらいえらい言ってよ。」

体が動いた。

停まれと言っても止まらなかった。

次の瞬間私は母を、お母さんを、、、”おかあさん”を、



さしちゃったんだ!

たのしかったよ!どんどんきりさいていくかんじ!

ぐちゃぐちゃにしてこわしていくかんじ!

あなんかうるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!うるさい!黙れ。

こんにちは。えっと話の続き、、、なんだっけ?

でもたしか何かのことについて話してたんだっけ?

思い出せないなぁ。でもたしかいつかの悪夢について話してた気が、、、

まぁなんでもいっか。

たのしかったらどうでもいいし。てんごくでみてるかな?おかあさん?

『とあるカウンセラーの記録』

精神病棟G201号室 東雲ミナイは解離性同一性障害を患っている。

もう一人の人格は自身を「ミル」と名乗っている。

「ミル」はどうやら幼い言動に対してIQが高い系統が見られている。

接するときは慎重に接すること。

事件【いつかの悪夢】については極力話題に出さないこと。

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― 新着の感想 ―
[良い点] じわじわと忍び寄ってくるような、底知れぬ恐怖を抱く作品でした。残酷な場面を直接的な言葉で表現するのではなく、“ナイフ”や“なにかの塊”などの単語を出すことにより、読者に情景を想像させる描写…
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