第八話 理解と理由
よろしくお願いします
それから少し話した頃、彼女は突如体を前のめりにして俺に言う。
「私と協力してくれませんか?」
協力とはなんぞ?
「ほう、協力ですか、詳しく話してください」
と俺は、キリッとした目つきで、決めたのだった。
そのキリッとした目も、すぐに崩れる。
「私とここから脱出しましょう」
彼女は真剣な目で僕の方を見ながら、そんなことを言ったのだ。
ここから脱出するなどと
「れ?も、もう一度、お願いします」
「だから!この施設から脱出しましょう!私と一緒に」
やはり何度聞いても、無理なきしかしないし、、
「俺には、君の言いたいことが、分かるようで、全く分からないよ、理解不能、申し訳ない多分協力できない」
と僕が言うと、彼女はだんだんと顔を引き攣らせながら
「お願いって!この施設内で私に協力してくれそうなのは、君だけなの!」
「そ、そう言われても、俺そんなの初心者だし、多分絶対足をひっぱるよ絶対」
と僕は言う。が彼女はまだ諦めないようで
「二人じゃないと、脱出できないの!お願い!」
「え、二人じゃないとって?どういうこと、で?」
というと、彼女はよしきたみたいな顔をして
「えっと、ここの施設の人は見たよね?絶対二人で行動してたでしょ?」
「あ、たしかにそうですねぇ、二人以上か二人で行動してました!」
「えっと、それには訳があって、ここの外に出るには二人以上いなくちゃいけない理由があるの、それは二人同時に扉の前に立たなくちゃ、ここの扉は開かないようになってる」
「あ、そういうことか、だからこの部屋の扉は一人じゃ開かないということか、じゃぁ、( )さんはどうやってここに入ったのですか?」
「それはここの外に一人待ってるからよ」
「え!?そ、外に、、まぁ、そうか当然か、見張りがいないということはないか、じゃぁここから出るには?どうするのです?」
「それは、ノックしたら外にいる人がドアの前に立ってくれるってわけ」
「あ、なるほど」
ありがとうございます