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第二十五話 信仰と進行

よろしくお願いします

「ここは、」

と俺は今自分がいる場所を見渡す。上から小さな光が刺していた。

「アイカさん、、どうしましょう?」

「どうするって、とりあえず脱出しなくちゃいけないでしょ?だったらとりあえず、前に進むのみよ!」

こういう時にアイカさんは本当に頼りになる。施設脱出するときもアイカさんはまるで隊長かのように頼りになった。いや逆だな、俺が頼りにならなすぎるのか、、

俺たちは少し前に進んだ頃に止まることになる。

「こ、これは、、」

というアイカさんの声がしたのでアイカさんの前に少し出てその驚く理由を見ようとする。

「これ、、前に進めない」

そこには植物の根やツタが絡み合って俺たちの目の前の通路を塞いでいた。

「切るしかないですね、いや、燃やそうか、でもここはほぼ密室状態だから燃やしたら酸欠に、、」

切るしかないか、と俺がどう切るかと考えていたら

「それはダメ」

「え?どうして、何か切っちゃいけない理由でも?」

「それは、植物は神聖だからよ、それに傷でもつければ神に天罰を食らわされる」

と、アイカさんがものすごく怖い顔でそう言う。

確かに、植物を神と言う人達がいたっておかしくはない、俺は無宗教だがそういうのを信じるのは人々の自由であり、俺がどうのこうの言う必要は全然ないと思う。だから、だからこそ俺はそのアイカさんの言葉を否定できずにいた。

「か、神ですか、いるのかなぁ」

と俺は少し言葉を濁す。

「いる!絶対に、だって私!私の兄弟で見たって言う人がいたもの!」

兄弟、いたのかアイカさん、と俺はその話よりも兄弟の方に意識が向いてしまう。

兄弟かぁ、俺も欲しかったなぁ、一体アイカさんの兄弟はどんな人なのだろうか、非常に興味深い。

「あ、えっと、、神がいるかどうかは、俺も実際のところ分からないんですよ、悪魔の証明なのでね!でも、一つ言えることは神は、許してくれますよ!その木一本くらい!だってこのまま俺達がここにいたら、いつか死んじゃうじゃないですか!俺達の命と木々の命天秤にかけたら、間違いなく神様は意識などがある俺たちの命を選んでくれると思いますよ?それに俺だけの命だったらどうかわかりませんが、こんなにも神様を信じてくれるアイカさんがいるのですから、普段は許してくれなくても、こんな緊急事態には神も許してくれるはずです!と、俺は断言出来ますよ!」

珍しく俺は頭の良さそうで悪いことを言った。

そう、命は本当は平等なのだ。

それをあたかも、、まぁしょうがないか

許してくれるよね?神様

「まぁ、た、確かに、今回はしょうがな、、いのかなぁ」

と、アイカさんはまだ決断ができずにいるが、確実に俺の意見の方へと寄ってきている。

「やりましょう!」

と言って俺は今のうちにと言わんばかりに、器用にホッチキスのようなものの尖った部分を使って植物に傷をつけて切断しようとする。

「あ、あぁ!」

と、アイカさんは、言うがもう遅い

俺はどんどんと切り込みをくかくしていく。

「ソウマ、はい」

最初はあんな反応だったアイカさんも、俺にもっと切れやすいような物を手渡してくれた。

決断がついたのだろうと思い俺はそれを受け取り、切るスピードを上げて前へと少しずつ進んでいく。

ありがとうございました。

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