第十六話 アイカの理由
よろしくお願いします
出来るだけ彼女達と一緒にいたかった。しかし私は彼女達を置いて脱出する事になってしまう。
いつかは彼女達を連れて行きたいが、それは彼女達が望むかどうかも分からないのだ、なぜなら彼女達は彼に完全に洗脳されているからである。
私はもう一人に扉の前に立ってもらい研究部屋から出してもらう。
そして少し歩いて
「少しでも希望があれば」
私は小さくそう呟いて彼の元へと行くのであった。
彼というのはソウマのことではない、本当今となればソウマであれば良かったななんて思えてもきたりするが、それは現実的に無理な話
「失礼します」
私はそう言って主人の待つ部屋へと足を踏み入れる。
(すまんな、お前は私の普段は専属なのだが、今回少し特殊な奴がやって来てな?外見がお前達にそっくりなので、少しの間そちらに入ってもらう事になる、これは命令だ)
と、主人は私に向かって液を飛ばしながらそう言う。
そして私はそれを頭に被りながらその話を聞く。
「その命令承りました」
と言って、私はその場から立ち去ろうとする。
(また、この件が終わったら私のところへ来るのだぞ?)
「はい」
と言って私はもう一人にドアの前に立ってもらい、開ける。
「失礼しました。」
と私が主人の部屋から出るとすぐに言われた通り、新たな主人の元へと向かう。
場所は主人から送られて来ているので、それに沿っていくのみである。
そして私はソウマと出会い、ソウマ脱出に協力してもらう事になる。
そしてある日私はいつものようにソウマのところへと向かう準備をしていると
(少しいいか?アイカ)
という声が私に扉越しに送られてくる。
「少し待ってください、今そちらに出ます」
と言って私は用意をして直ぐに研究部屋を出た。
「どうしたの?」
(ここで話すのも何だし、こちらに来い)
と言われて私はそのまま彼について行く。
(ここらでいいだろう、)
と言ったそこは、広間として使われており、あまり人通りが少ないところであった。
「で、何?私ちょっと今から行かなくちゃならないのだけれど」
と私が言うと彼はゆっくりと喋り出す
(実はな?こないだ俺聞いてしまったんだよ、お前の脱出計画とやらを)
「え!?な、なんで、、いや!そんなもの知らないわ!」
何でこいつが、そんな事を、知っているの!?
私は誰にもそんな事は言っていないのに、今ここでバレたら、、
ヤバイ、失敗する訳には
(お前も知っているだろ?俺の聴覚は優れている事を!)
彼はドヤッとした雰囲気でそう言う。
「ただ、それだけで、あの部屋の声が聞こえるわけが!扉に耳を当てない限りそんな話聞こえるわけがない!」
(そう!その通り、少しそれっぽいものが聞こえたので、俺は扉に耳を当てたのさ!ヒヒヒ)
などと言う。
どれだけ、、
「ならば!」
と言う言葉と共に私は地面を蹴って彼に突進する。
(ヒヒヒ!)
と彼は笑って、その私の突進の力を利用して地面に叩きつけ、私の顔の目の前で攻撃を寸止めする。
「ぐ!、、私の負け、だけど、それは誰にも言わないで!お願い」
(俺のために何が出来る?)
「その計画を止める以外のなんでも」
(おー!じゃぁその俺の頼みはまた後日伝える!)
と言って彼は私を解放する。
「はぁはぁ、しくじった」
でもしかし、あんな尋常じゃない行動をとってあんな聴覚を持っているのはアイツだけで良かった。
とにかく、私はアイツに願いを言われる前にここから脱出しなければ、と私は脱出する期限を早める事にする。
ありがとうございます




