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『七行詩集』

七行詩 631.~640.

作者: s.h.n

『七行詩』


631.


分かり合うまで 長くかかっても


また出会うまで 遠くても


果てしない歳月をかけて


星がもとの並びに戻り


再び重なるのと同じです


約束された二人だから


誰より遠く離れても 正しい形に戻れるのです



632.


貴方の人を見つめる瞳は


どれ程優しいものなのか


私は知ることが できないのですか


いいえ、ついに知ることができました


貴方が誰かを 想う瞳ではなくとも


別の目で 私を見つめてくれました


しっかり椅子に座り直し 向かい合ってくれました



633.


長引いてしまった風邪のように


治るのも心惜しく感じる


残った傷は ずっと傍にあった証


私もついに手放して


手すりのない道を歩くでしょう


貴方という 夜空の星を見つめながら


私もまた 星となり 貴方に並ぶために



634.


貴方が手掛ける庭に 花壇に


季節が戻ってきたようです


私が家を出た頃から


全ては枯れ 時は止まったままだった


貴方は再び 命を吹き込んで


私を迎える笑顔のような


貴方の笑顔を集めたような 私にも自慢の庭となる



635.「Understand」


私を貴方の靴と共に


鞄と共に 置いてください


貴方の歩く道を見たい


その先に貴方が掴むものまで


貴方は私に話さないので


着いて行くことにしたのです


恐れないで そうすれば間違いなんてないから



636.「il mare」


掴むには儚すぎた


守るには大きすぎた


この愛しさは 私の持ち物でありながら


気まぐれに姿を見せる 貴方が生んだ明かりです


その灯台は 港の位置を知らせるでしょう


辿り着くべき対岸まで


波は 私を運ぶでしょう



637.「be my side」


僕の夢は 開いた本の最初にあるような


有名なものだった


いつか笑い話になるまで


こうしていられるかな


僕らは振り返るんだ


こんなに長い階段の途中で


手を取り踊ったのか、って



638.「Akari」


明かりのもとに集う 小さな虫達も


明かりを携える 蛍を追う私達も


その温もりも 儚さも知って


それでも離せないのかな


夢は夢のままでいい


誰かと一緒に見れるように なればいい


貴方にも見せたい



639.「この指とまれ」


とまれ、とまれ この指とまれ


蝶のように羽ばたく幸せよ


とまれ、とまれ この指とまれ


砂のようにこぼれるあの日々よ


止まれ、止まれ 時間よ止まれ


月よ、夜空の星たちよ


貴方と見上げたあの日よ



640.「Recover A Heart」


私は広い集めている 貴方が勢いに任せて


引き裂いたノートの切れ端を


私をよく見て、聞いてください


貴方が見るものと


私の見るものは 違っているでしょう


だけど私は伝えます 私たちは同じなのだと


私たちは今 千切れた心を修復しようとしている



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