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ギフトとスキル

やっぱりいい香りだな〜、心が落ち着く香りだ。

そう思いながら階段を下りていき食堂の窓際の席へと着く。

少しするとあの少女が注文を取りに来てくれた。


「おはようございます。ただ今、すぐに朝食をお持ちします。それと、何か追加の注文はございますか?」


流石に3度目ともなると緊張も無くなったのか普通に話せるようになっていた。


「それじゃ、追加で何か三品頼むよ。」


「かしこまりました。それでは、銅貨三枚になります。」


「はい、お願いします。」


僕の勘違いだったのだろうか?お金を受け取るとすぐさま厨房へ戻っていった。



〜黄金のリンゴ今日の朝食〜


・もちもち玄米ご飯

・朝摘み野菜の自家製サラダ

・黄金に輝くコンソメスープ

・ふわふわスクランブルエッグ

・自家製カリカリベーコン

・紅鮭の塩焼き(追加)

・こだわり豆腐の冷奴(追加)

・自家製燻製卵(追加)

・ブルベリーヨーグルト(サービス)



十数分後、料理が届いた。

見た目も味も全てよく、10分もかからずに完食をした。


「ごちそうさまでした、とても美味しかったです!」


帰り際に厨房近くにいた女将さんにお礼を言う。


「いいえ〜、ここまで喜んでもらえてこっちこそ嬉しいわ!ありがとね。」



本当に心から喜んでもらえているような笑顔だったのでこちらもなぜか嬉しい気分になった。

身支度を済ませた後その気分の余韻を楽しみながらルルナさんと待ち合わせの場所へと行く。


そういえば、昨日大物狩ったからレベルとか上がってたりして。

そう思いながらステータス画面を見てみる。



シルヴァ

レベル4

HP:MAX

(HP最大値小)

MP:MAX

(MP最大保有量小)

(MP最大放出量小)

AT:(小)

装備時(中)

DF:(小)

種族????:一定レベルまで上げたのち解放

職業????:一定レベルまで上げたのち解放

装備武器:(威力上昇小)

ギフト:まだ取得していません

スキル

・俊敏1



あれだけスライムを狩ったのに上がらなかったレベルが一気に二つあがってる!!!

それと、スキルを取得していた。

あれ?このゲームって他のゲームのスキルにあたるものがギフトなんじゃないの?

う〜ん。わかんない。

よしっ!。


「妖精さん、スキルって何?」


次の瞬間何もない空間から光を纏った妖精さんが現れた。


「はい、呼ばれた時とシルヴァ様の危ない時だけ出てくる都合のいい妖精、リリィです。」



…………これは僕が悪い。

妖精さん接し方改革をしよう。心の中で強く誓った。



「すみませんでした。全て、こちらが一方的に悪いです。」


全力の土下座。

周りからの視線が痛い、だが、けじめはつけなきゃいけない。


「いえ、こちらも言いすぎたところがあったかもしれません。」


顔を上げるお許しが出たので顔を上げる。

そこには、後光により神々しさが増したなんとも美しく可愛らしい妖精がいた。

いや、本当、ちゃんとみると改めて可愛い。

…………そういう特殊性癖ではないので悪しからず。


「そ、それでスキルのことでしたよね。スキルというものは………………ということです。」


いや〜長かった。

でもなんか、前より距離が近づいたような気がする。



妖精さんの説明を要約すると以下のようになる。


・プレイヤーレベル2以上から取得可能。

・スキルはプレイヤーの行動により取得することが出来る。

・スキルにはレベルがあり1〜10まである。

・スキルはギフトの下位互換でスキルレベルを最大にまでしても最大効果はギフトの6割までにしかならない。



僕の俊敏の場合は、ルルナさんにポイントギフトで貸与してもらって使っていたのでそのスキルを取得できたらしい。


「シルヴァさーーーん!」


誰かが僕を呼んでいるっ!

呼ばれた方向を見るとルルナさんが全力で走りこちらは向かってきていた。


キキッ!ザーッ!


そんな効果音でも聞こえてきそうな急停止。


「シルヴァさんっ!聞いてくださいっ!私とうとうスキルを手に入れたんです!」


落ち着いてください、ルルナさん。

そんな事を言っても無駄になりそうなほどに興奮している。

あれ?ルルナさんの自分の中でのイメージが崩れていくよ?


「おはようございます、ルルナさん。」


「あ、はい、おはようございます。すみません、少し興奮したみたいで。」


顔を赤らめながら下を向いている。

耳まで真っ赤になっていたので下を向いていてもすぐに気がついた。


「それでスキルでしたよね?」


「はいっ!そうなんです!私とうとうスキルを取得したんです!」


この反応から見るにスキルを取得するのは結構なことなんだろう、自分も取得出来だって言いにくい。


「スキルってそんなに珍しいものなんですか?」


「それはもう!基本的にプレイヤーはギフトの効果を使って戦ったりしますよね?それだとごく稀にそのギフトと同じものがスキルで取得出来ますがそれ以外のスキルは取得出来ません、かといってギフトを持っていない状態で難しい技などを使おうとすると、まず成功しません。成功させるにはプレイヤー自身の現実世界でのセンスや実力が必要になってきます。ですが自身の力で技を使い続けたとしてもスキルを取得できるのは本当にごくごく稀なんです!」



周りにいた人たちが一斉にこちらを向いた。

そして遠ざかっていった。


「いや、それほどだったとは思いませんでした。」


「それほどものもなんです。そしてなんと……2つもスキルを取得出来ちゃいました!

えーっと、あ、そうです速射撃と流星撃です!小さい頃から弓道とアーチェリーをやっていた甲斐がありました!」



このために習っていたことにされたらなんだか色々悲しい。



「実は、僕もスキルを取得することができたんですよ!1つですが……。」


「えっ!凄いじゃないですか!!やっぱり槍を使う系ですか?」



………凄いキラキラした目で見てくる、違うって言いづらい。



「……いえ、ほんの少し違うんですけどルルナさんがポイントギフトで俊敏を何度も使ってくれたおかげでそれをスキルとして取得出来ちゃいました。」


自分で言って少し照れ臭くなった。


「私のおかげって、なんだか照れくさいですね。」


今までの興奮した姿からは一転して、少しはにかんだ笑顔でほんの少し頰を赤らめ俯いていた彼女がいた。


思わずドキッとしてしまいこちらも俯いてしまった。

多分、顔、めっちゃ赤い。


数秒が経ち互いにクールダウンをして改めてお礼を言う。


「ルルナさん、本当にありがとうございました。」


「いえ、シルヴァさんのためになったのならなりよりです。」



いい感じの雰囲気で2人と1匹は商館へと向かう。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 女性多くないですか?
2019/11/09 16:38 初めまして
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