イベントポイント獲得!
約束の時間より早めにログインをしたのでアーツノルドを色々と見ることにした。
そしてもちろん教育機関のことについても調べるつもりだ。
「とりあえずお昼ご飯でも食べに行きましょっ!」
何をしようかと考えていると背後から声をかけられた。
後ろを振り返ると精霊たちとリリィ、ノービィが目を輝かせながらふわふわ浮いていた。
「わかったよ、まずはご飯食べに行こうか。」
「ちょいとそこの若いのいいかね?」
みんなでご飯を食べに行こうとしている所に杖をついてマント羽織った老人が話しかけて来た。
「どうしました?」
「ここに連れていって欲しいのだが頼めるかね?」
渡された地図を見てみるとこれから向かう方向と同じだったので案内することにした。
「みんないいかな?」
「もちろんです!」
満天の笑顔でリリィが返事をしてくれ、他の皆も大丈夫!と言った表情だった。
早速お爺さんを案内してあげることにした。
「わしは昔トレジャーハンターをしておったのだよ。」
「そうなんですか!」
「信じておらんな、でも聞いておいて損はないぞ!」
…………………
道中はお爺さんの若い頃の話をしているとすぐに地図に示された場所へとついてしまった。
「もっと若いのと話をしたかったのじゃがのう、でもいろいろと助かったわい。お礼に貰ってくれ。ありがとのう。」
そう言って渡されたのは1枚の地図だった。
地図には赤い点と白く点滅している点の2つの点があった。貰った地図を見ているとピロンと音がしたので確認してみる。
[イベント初ポイントを獲得しました。次回からは自動で加算されます。現在は100ポイントです。]
これも今週から始まっているイベントの一部なのか!
100ポイントが多いのか少ないのかはわからないけどなんだか嬉しい気分だ。
地図のことは全然わからないのでとりあえずは予定通りみんなでご飯を食べに行くことにした。
名物は肉料理全般のようで至る所で屋台が出ている。
だが時間もあるので今回はレストランで食べようと言うことになった。
[ステーキハウスブルギャング]
なんとも食欲をそそる店名だ!
この店の名物はブラックブルのステーキだそうでみんな同じものをグラム違いで注文した。
ボタンを押すとすぐさま店員が来て注文をとってくれた。
「ブラックブルステーキの200gが2つ、100gが1つ、50gが3つの焼き加減お任せでお願いします。」
「復唱させていただきます。ブラックブルステーキの200gが2、100gが 1、50gが3で焼き加減はお任せお間違いないですね。それでは少々お待ちください。」
待つこと20分頼んだものがカートに乗せられやって来た!
200gが僕とノービィ、リリィが100gで妖精さんたちは50gだ。
「うん、美味しいね!」
「ビィー!!!」
「美味しいですね!」
「なかなかじゃないの!」
「これは、最高じゃな!」
「おいし〜ですね〜。」
みんなどうやらお口にあったようでペロリと食べてしまった。
いいお値段のお会計を済ませた後ちょうどいい時間になったので一度ギルドハウスに戻ることにした。
教育機関については後で調べることにした。
「ただいまー。」
と言ってみたものの返事が返ってくる気配もなくまだ誰もいないようだった。
少し待つと扉が開く音がした。
「よっ!シルヴァ、早いなー!」
一番最初に来たのがTKG。吸血蝙蝠の女王と手を繋いで同伴しながらの登場だ。
その後ロバストとユウスケが同じくらいのタイミングで来てみんなが揃ったので早速狩に出かけることになった。
「どこに行く?」
先に来ていたみんなにアドバイスをもらうべく話を聞くことにした。
「そうだな、とりあえず条件クリアしたシルヴァのポイント稼ぎたいよな。」
「条件クリア?」
これはもしかしなくても何か見落としていたパターンだ!
「お知らせちゃんと見てないのか!今回のイベントはどれかの国にまず来ることが条件でポイント獲得の権利をもらえるんだよ。どの国にも行かないで狩をしてもポイントはもらえないから無駄狩になっちゃうんだぜー!」
「そうだったんだ、知らなかった。」
丁寧な説明ありがとうTKG。さすが困った時のいや、困っていない時でもTKGだ。
「でも、こっち来てから100ポイント稼いだよ!」
「そんなにか!結構早く来て狩とかしてたのか?」
「いや、おじいさんの道案内したらもらえた。」
「まじか!リアルラック高めかよ!狩以外でもポイントは貰えるけど数ポイントぐらいで多くても10ポイントとかだぞ!言うても狩も雑魚は1とか2ポイントくらいだけどな。大物だと話は違うらしいけど。」
またまた丁寧な説明をありがとう。
心の中で感謝を伝える。これはもう1ギルドに1人TKGだよ。
「知らなかったよ、ありがとう!」
その間ロバストとユウスケはそのやりとりをみて微笑んでいた。ちょっと怖い。
「とりあえず皆な行きたい場所がなければアーツノルド周辺でいいか?」
「問題なし。」
「いーよ!」
「みんなありがとう!」
場所も決まったので早速準備して狩場へと向かう。
とりあえずの目標は100〜200ポイントを獲得することだ。
道中色々と話している間に今回の狩場[アーツフォレスト]へと到着した。ここに出るモンスターは他の地域のモンスターよりも体術の真似事などをして来て多少厄介ではあるがいい経験値になるらしい。
いつも通りの陣形を組んで森の中を進んでいく。
程なくすると森の奥で3体で行動しているゴブリンを発見した。
まだこちらには気づいていないようなので毒を塗ったクナイを各種バフをかけた後に投擲する。
投げたクナイは木々の間を縫ってゴブリンの首へとクリティカルヒットした。
仲間が倒されたことによりこちらに気づいたゴブリンたちが距離を詰めてくる。
だがただのゴブリンであればすぐさま襲いかかってくるのだが流石というべきか木々を盾に利用しながらジワジワと距離を詰めてくる。
そこでロバストが習得していたスキル[挑発]を使用する。盾に剣を当て音を出すとゴブリン達のヘイトが一気にロバストへと向かった。
「ただのゴブリンと思うなよシルヴァ!これまでのとは全然違うからな!」
TKGの声かけが合図となったかの様に木々の間を小さなその身で素早く移動してロバストへと一撃を加える。そしてすぐさま木を盾にして身を隠す。
ロバストは盾で受け止めたのでダメージはないが少し重そうな攻撃だった。
さっき隠れたゴブリンの方向を警戒していると横の低木から短剣を持ったゴブリンが飛びかかって来た。
咄嗟に短剣で対応したがその攻撃は体重が乗っていてなかなかに重かった。
「挑発が効いてるはずなのに。」
そのゴブリンも一撃を与えると隠れる様にさっと引いていった。
その間にユウスケが呪文の詠唱を終えた様でユウスケを中心に大きなサークルが展開されていた。
「設置型の魔法だからこのサークルの外には出ないでね。」
ユウスケの言う通りにサークルの外には出ない様にする。
2体のゴブリンの動向を警戒していると今度はユウスケを狙い2体同時に仕掛けて来た。
が、サークル内へと入ると地面から発生した白い槍の様なものにゴブリンが貫かれた。
「見た目ほどダメージはないけど行動には結構制限がかかるはずだから。」
ユウスケの言う通り貫かれたにしては2体のゴブリンは苦しそうではなく、動きづらそうにしていた。
そうなれば話は早く、厄介な機動力を封じられたゴブリンの首を狙いTKGと自分で一撃を入れて倒し切る。
その調子で厄介ゴブリンを数十匹倒したあとに一度休憩を取る。
「パーティーでのポイントが60ポイントか1匹あたり2ポイントくらいかな、意外とたまらないもんだね。」
「デカめのモンスターがでてきてくれたらいいんだけどな、休憩したらもう少し奥に入ってみるか。」
休憩を終えた後はTKGの言う通りもう少しだけ奥に入ってみることにした。
「待って、何か来そう。」
ユウスケがそう言うと少し奥の方からドタドタを音を立てて足が計6本もある熊がやって来た。
「あれはダブルインパクトベアーです。一撃一撃がかなり重いので気をつけてください!」
「ありがとうリリィ!」
こちらはさっきまで狩っていたゴブリンとは違ってザ・獣という感じで知性をあまり感じられなく一直線に突進して来た。
そのまま突進してくるのかと思うと急に止まり立ち上がって咆哮を上げた。
それを聞いたら一瞬体がビリリとなり身動きが取れなくなった。
だが効果はそれほどなく皆すぐに体制を戻していた。
そこですかさずロバストが挑発をする。
効果は抜群でロバストの方目掛けて大振りの一撃を繰り出して来た。
それを難なく避けると使えるギフトを総動員し一撃を与える。だがその分厚い毛皮に阻まれほとんどダメージが入っていない様に見える。
「ロバストでもダメか!」
ロバストが使ったギフトは怪力、剣術、身体強化小、身体能力上昇小だ、通常のモンスターであればそれなりのダメージが入るはずだがさすが新エリアのモンスターといったところだ。
それにしても、すでに新エリアのモンスターの情報を持っているなんてさすがリリィのアクセスだ!
物理がダメなら魔法ということでユウスケが魔法発動の準備を始める。
オリジンギフト記憶魔唱から火炎系魔法を発動させる。
「ファイヤージャベリン!」
放たれた炎の槍は敵目掛けて一直線に発射された。
流石の敵もそのまま受ける訳もなく4本の前脚で防御したが、魔法を受けた箇所は黒く焼けこげていた。
「魔法が効果ある様です。みなさんお願いします。」
TKGとロバストは炎魔法を放ちロバストと自分とで敵の注意を逸らしつつ焦げた場所へと攻撃をする。
皆使えるギフトは使っているがなかなか決定打になる一撃は与えられずお互いがジリジリと削られていく。
「みんな待たせたわね。」
そう言ったのは後方で構えているカトレアだ。
「みんなさっさとそこから離れなさい。」
皆言われた通り素直に敵と距離を取る。
そうするとカトレアの周りに赤い霧の様なものが現れカトレアを包み込む。
霧が晴れると空中には赤い魔法陣が展開されていた。
「偽り出でよ、象るは竜。ドラゴンブレス!」
放たれたブレスはその圧倒的な熱量で敵を一気に焼き尽くし、跡形もなくなっていた。
魔法陣から竜の頭が出て来たかと思うとすぐにブレスを放ち、その後は役目を終えたかの様に霧状になり魔法陣と共に消えていった。
まさに一瞬の出来事だった。
しんと静まり返った後歓声が沸き上がる。
「すごいじゃないかカトレアちゃん!」
真っ先に反応したのはTKGだった。そしてその傍にいたアリアは何故だかカトレアを睨んでいた。
「圧倒的だな!」
「さすが大精霊だ。」
ロバストもユウスケも大賛辞を送っている。
「すごいねカトレア!あれはどうやったの?」
「ここが森じゃなければもう少し早く出来たのに。あれは微精霊の力を借りて行ったのよ。」
カトレアが言うには微精霊ははっきりとした意識は持たないが長命で至る所におり、その土地の記憶からかつての姿を写し出し行使した様だ。だからいないものは出せないらしい。今回はかつてこの地にレッドドラゴンが来てくれたため当時から居た微精霊の力を借りてその時の記憶を呼び起こしたそうだ。
流石カトレア!大精霊なことはある!
みんなで話し合った結果あのレベルのモンスターを狩るよりも少し手前に戻りゴブリンをメインで狩ることにした。
ゴブリンを夜まで狩り続けてギルドに戻ってポイントを山分けする。
「今回の合計は620ポイント!4人だと1人あたり155ポイントだね。」
「半日でこれならまぁ良い方じゃないか?」
「だよな!」
「うん、十分。」
ポイントを分けると今日はそのまま解散して各自自由時間となった。
今日は結構狩ったからしっかり疲れたと言うことでギルドメンバーに挨拶を済ませそのままログアウトすることにした。




