表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
青百合戦記  作者: 夕凪
黒龍の巫女と強欲の因子編
36/39

アイアン・ヘイロー その2 核に導かれて・・・・・・・・

「わ!アルマさんまた来たッス」

「おいおいこれで何体目だよ。まだ遺跡に入ってないんだぞ」バシュン

「ピピピピピピピ・・・・・・・・・」ガシャン

このアンシャール遺跡の領域に入って、俺達は、これで何体目か分からないが、今黒い翼をまとい向かう非行型の機械兵を『青い炎』で迎撃し、それは、不気味にガシャンガシャンと震わせながら消滅していた。

やはりこの『青い炎』の凄さは伊達じゃないな。ロシェ達ガイドが恐れる程の機械兵でさえこの炎で対処できるとかな。このままいけば隠し通路を簡単にクリアできるんじゃねえかと思いたいが、まだ遺跡に入ってないのに幾多の機械兵と戦ったのでいい加減しつこく思ってしまう。






「少なくとも軽く10体は討伐してるッスね」

「それはいいんだけど、こいつら倒した残骸の部品って価値があるのか?」

俺は、崩れ散る機械兵に近づきその残骸である鉄くずを拾おうとする。



「恐らくそれは、周囲の塵や鉄や砂で構成された材質でできた物だと思うッスから多分価値ないッス」

「そうか・・・・・」

俺は、そう言われて、この場を後にし、遺跡に向かった。




しかしながらここの領域に入って様々な種類の機械兵と出逢う。さっきの翼を持った機械兵の他にオイルくさい普通の二足歩行や馬型やはたや下半身にキャタピラを付いた遠距離型のもいるし、どうやらこれらを作る昔の文明は余程優れていると同時にあの相当な数の機械兵からするとここに眠っている宝がより価値があるのだと思われる。

仮にここの宝を手に入れると、今までの金欠生活とおさらばできるから期待できるぞ。










「ようやくここまで来たな」

「そうッスね」

「じゃあ中に入るか・・・・・」





そして、しばらく歩み機械兵との猛攻が静かになった所でようやく遺跡前にたどり着く。通常ならここまでのルートは、5分くらいの距離だが、この核を持つとその倍以上感じてしまう。

俺達は、遺跡内に入ろうとするが、核を手に持つだけでこうも緊張感が違うのも分かる。それは、近くにいるロシェも分かるはずだ。この奥底からうごめいている不気味な機械音が遺跡の奥に響き渡るのが感じる。

だが、そんなことはどうってことない。多少のホラー映画くらいでちびる俺ではない・・・・

そう思いながら俺は、遺跡内に入る。




すると・・・・・・・

「???」

「アルマさん何か光ってるッスよ」

「核が光出した・・・・」

カバンに閉まっていた核が突如として緑色に発光し、その光の一部が光線を表示し遺跡の奥までに示している。

どうやらその光を辿れば隠し通路までに辿りつけるようだ。



「この線を辿ればいいッスね」

「ちょい待ち。その前に、ロシェ俺に捕まれ」

「はい?」

俺は背中に炎を噴出させ、手を差し伸べるとロシェは不思議そうに首を傾ける。




「だから手を寄こせ。位置さえ分かれば一気にそこまでたどり着けばいいことだ」

「なるほど、その加速する炎を使って出現する機械兵を無視して一気に隠し通路まで行くつもりッスね」

「そゆこと」

「でも、加速するソレを使ったら体力が消耗するんじゃ・・・・」

「それは、心配ない。消耗するのは、空を羽ばたく『光の翼』ってだけでこの形態での消耗は少ないはずだ」

「なるほど」




ロシェはそれを理解すると、俺にしがみつく。



「しっかり持たないと振り落とされるぞ」

「はいッス」

「じゃあ行くか・・・・」

そして、鋭い加速音を放ち俺は、一気にその道まで、加速する。





「こ、これは凄いッス・・・・」

「だろ」

ロシェはその加速する力を直に見ると驚きながらも俺にしがみつくので必死だった。そして、その道中機械兵としても、俺はそれを遮り、奥に進み機械兵もそれを追おうとしても、その速度に辿りつけなかったようだ。ここで戦ってもなんの特にもならないし、ほっといていいだろう。





巨人の核に導かれ、俺達は、行き止まりに差し当たったので一度炎を解く。



「行き止まりか?」

「いや、もしかしたらその核を指し伸ばしたらいいんじゃないッスか」

俺は、ロシェの言う通り、緑色に発光する核を壁に向かってそれを向けると、壁の奥底からガコンと不思議な音が響き、渡った後に、その壁から地下に続く通路を出現した。それを見て俺は、期待感を増していた。




「これが隠し通路の入り口なのか?」

「今までガイドとしてこのダンジョンを入って初めて見る通路・・・・・・・・どうやらここが隠し通路の入り口に間違いないッスね」

どうやらここが隠し通路の入り口のようで、その先からただならぬ感触が感じてしまう。




「では、いくか・・・・・」

俺達は、機械兵の追尾が来ないうちにすぐに下に降りることにした。

この先は、俺よりこのダンジョンを熟知しているロシェでさえ知らぬ道の場所なので、何が起こるか分からないので、俺は万一に備え、『青い炎』をいつでも乗っ取らせる準備をしておく。これなら急な奇襲でも大丈夫だろう。




地下に続く階段を降り終えた次に目にした光景は、地上の古臭い岩壁のフィールドとうって変わり地下では、古びていながらも、鉄の通路が続き、俺達を向かえてるのを予想したかのように、古びた光の外灯が

その奥まで続いていた。この異様な場所で俺達は、不安を抱く。




「何かこの場所っておかしくないか?」

「そうッスね。機械臭さもあるけど、ここってどう見ても・・・・・」

「ああ、どう見ても今の文明と比べて高度に発達してないか?」

そう俺が思ったことがそれだ。多少の古臭さはあるものの、この場所だけは、妙に高度が発達してて、とても昔の技術では作れないほど文明が発達してるように感じた。

まるでSF映画に出てくる不時着した宇宙船のような古びた外装に加え、周囲に樹木のツタがそこらに巻かれてるのが見て取れている。

たぶん俺の予想だとこの古びた地下にこのような古びた文明が栄えたのは、十中八九、この地に出現する邪龍を立ち向かう為の基地のような物らしい。






「確かに面をくらいましたッスけど。今はこの先に進むことが先決ッスね」

「だな・・・・・・ロシェ申し訳ないがもう一度俺に密着してくれないか?」

「はいッス」

この遺跡の事をいろいろ探検したいものだが、ここでは長時間のんびりとはしてられない。この周囲に微弱ながら機械音が響き渡っているのが聞こえる。恐らく核の匂いに導かれて俺らを狙うのは確実だろう。俺は、無駄な戦いを避ける為に再び、背中に炎を噴出させて、さらに奥に進むことにした。






「アルマさん、光が消えたッスよ」

「どうやらここが、目的の場所か・・・・・その前に目の前のゴミを消さなきゃな」バシュウ

「・・・・・・・キキキキキキキキキゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ」

地下の中をあまり探索せずにただ核の放つ光線に導かれる中、ある扉に差し当たると、急にその光が消えだした。恐らくこの先がここの最奥だと思っていいだろう。俺は、すかさず周囲に『青い炎』を放ち近くに出現する機械兵を撃退し燃えカスにする。




「この奥に宝が・・・・・」

「アルマさん今の内に入った方がいいっスよ。結界がこの先示さないのは、この先に宝があるのは違いないっスよ」

「そうだな・・・・・っていうかお前なんかウキウキしてんな」

「当り前ッスよ。目の前に宝があるのは、冒険者としてのマロンじゃないッスか。もし宝が手に入れたら、その報酬の三割は貰えるのは当たり前じゃないッスか」

「ロマンな。いやそれよりも報酬の三割って聞いてないぞ」

「何言ってんスか?この注意事項をよく見るッスよ。ほらここに、『ガイドを付けた状態でダンジョンを散策する場合、その中で手に入れた高価な宝物ほうぶつの単価の三割はガイドに渡す義務である。ただしその報酬を支払う場合の単価がガイド料より高かった場合では、通常のガイド料は無効化され、逆にその単価が低かった場合は、通常通りのガイド料を払うことになる』って書いてあるッスよ」




ロシェは、すかさずにカバンからガイドの案内書から改めて印をつけた所を開き、そこに記載している注意事項を見せる。



「あら、本当だ。お前意外と欲が深いな」

「欲が深いんじゃなくて、あくまでルールを守ってるだけッスよ。そんなことより先にの中に入るッス。うちはこれから、ここ周囲に気配遮断の術でここの周りに気配を無くすのと同時にミスティさん直伝の結界を這ってやるッス」



ロシェにそう言われ俺は、一足先に扉の奥に入る。その場所は、地下通路より薄暗く、何かで荒らされているようで、下がぐちゃぐちゃに散らかっているのが分かる。俺は、すぐに炎に火を灯し明るくさせる。

すると、次に目をしたのは、ほこりが被りながらもそこら中にたくさんの書物が置かれていた書斎跡だった。俺がその光景を見た後、ロシェもこれを見て驚きを見せていた。



「ここは、・・・・・・書斎?」

「アルマさん、一応、ここら周辺に結界を・・・・・・・ってここなんスか」

「どうやらここが古代兵器を作る為に必要な書斎のようだな」

「まじッスか」

「しかもこの先にさらに扉がある・・・・・・・どうやらこの先が機械兵の生産工場かそれとも宝物庫のどちらかだな・・・・・」

「おおお~~~~~~アルマさんついにこの時が来たッスね」

「ロシェ、喜ぶのはまだ早い、機械兵がこの結界を破る前に一息休みながらこの書物を調べた方がいいぞ」

「そうッスね」



確かに宝まではあと一息だが、これまで休みなく戦かいながらこの場まで逃げ切ったからな。休むのが手だろう。

そう思いながら俺は、この先の扉を気にしながらその書斎の椅子を座り一息入れる。







そしてあれから何分か経ったか地下通路の入り口が複数の機械兵が俺を持ってる核狙いに迫ろうとしているが、ロシェが作った結界のお陰でこの先に入れないようだ。一応ロシェに頼み、その先の通路にも結界を張ったので、この周囲は守られることになったの一安心だ。


そして今俺達は、その書斎にある書物を解読しようとしてるが・・・・・・・これがなんとも行かなかった。

「どうだ分かるか」

「いいやどの書物も、どれもずさんでしかも見たこともない古代文字で読めないッスよ」

「もしくは、暗号とか?」

「それもお手上げッス。せめてこの地に詳しく精通している文字を勉強すれば何とかいけるのだが・・・・・・」

「それって近くの街の図書館で勉強するのか?」

「最悪、王都の図書館に行かないと無理っすね」





「ってか、よくよく考えたらここの文字を勉強するより宝を探せばいいだろ。なんで俺達はこの一休みにこんなことを考えたんだ」

「それは、ただここにいながら休むのは退屈ッスから本を読んで気をまぎわらす為じゃないッスか。それに本があったらつい読みたくなるじゃないッスか?」

「ふーんそうか?」

俺はこんな難しい本よりラノベ派だけどな。そう思いながら、近場にあった本棚に手を差し伸べようとする。

だが、その本からガコンと鈍い音を放ちこの書斎・・・・・・・いや地下通路内にガラガラと音が響き渡り仕掛けが発動しようとする。





「アルマさん一体今何をしたんスか?」

「いや普通に本を取ろうとしただけだけど?もしかしていらんことした」

「そうッス」コクリ

やっぱりか・・・・・・・俺は、やや不安ながらも、この地下内の仕掛けを警戒しながら周囲を見渡し、異変がないか確認する。




そして、しばらくした後、音が止んだ直後に、この書斎の天井から人が入れるくらいの穴を出現させ、それと同時に人が落っこちったのだ。その姿は、長槍を背負った少女のようだ。

それを見て俺達は、警戒しながらそれに近づき見せる。



「なんスか。人が落っこちたッス」

「ん?あれこの人どこかで見たようね・・・・・・」

俺は、落っこちた少女を確認する。幸い怪我はなくふらつきながら起きようとして周囲を見渡す。




「ここは?」

「君は?あの時の・・・・・・・・」

「????誰ッスか」

そうこのピンクの長髪おさげと長槍どこかで見たことがある。確か俺が糞を拭く為の紙を渡してくれた寡黙なガイドだ。俺は、その人にお礼を言うつもりで手を差し伸べる。




「???あなたは・・・・・・・・あの時の」

「ああ、あの時以来だな。俺は、アルマ・・・・・・アルマリア ピュールシュだ。良かったら君の名前を教えてくれないか?」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

彼女は警戒しながら、周囲を見渡す。




「もしかしてここがどこか気になるのか?ここは、噂の地下通路内部のとある書斎のようだ。こいつに導かれてな」

「・・・・・・・巨人の核・・・・」

俺はカバンから緑色の核を取り出しそれを見せる。それを見ると安心したように、声を開く。




「・・・・・・・・・・・テスラ エルピーそれが、私の名前」

「よろしくテスラ」

テスラとなのる不思議な少女は俺に気を許したかのように手を差し伸べ立上がった。










評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ