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青百合戦記  作者: 夕凪
運命を紡ぐ蒼炎編
27/39

新たな景色

ふと風が涼しく吹き抜ける中俺は、静かに目を覚める。次目をした光景は見慣れた景色だ。そこは以前俺がこの世界に転生した時に最初に目をした木造の一室で俺は部屋着を着て今まで寝てたようだ。俺は頭が重く感じながらも俺は起き上がり状況を整理する。

俺は確か魔城にてギルギスもこの霧を発生させた元凶の魔術師を倒してそして魔族を寄せ付ける霧を燃やし尽くしそしてそれから記憶にない。


こうして考えてる内にまた風が涼しく感じる。俺は、カーテンが涼しくなびいてるので窓の方に顔を向ける。そして見たこの空に霧が完全と消え去り完全な蒼い空を拝めたのだ。これがこの世界で・・・・・いや二回目だなこれは。確か一回目はホンの少しだけこの空を見れたが今回はこの光景をじっくりと見れる。



「そうか俺達がうまくやったお陰でこの世界の平和は取り戻せたんだな」

俺はそう呟きながら即座に自分の胸を揉む。・・・・・・・・・うん相変わらず手に収まらない大きさだ。揉み飽きないなこれは・・・・・・・

揉み終わった後俺は全身に目立っ外傷がないか確認する。どうやらあまり目立った傷はないようだがなぜか体中が異様に白く感じることに違和感を感じた。

後は顔だな。体中に傷はないが一応確認したいそう思いながら俺は部屋の周囲を確認しタンスの上に置かれている手鏡に目が行く。なぜならあの戦いが終わった後だ。自分の容姿も気になることは当たり前だ。俺は手鏡を取り自分の顔を見る。



「・・・・・・・・・・・なんだよコレ!?」

俺は思わず自分の容姿を見て焦ってしまう。顔にも特に目立った外傷もなく別に不細工になったわけではなく顔色が白くなっただけどそれだけなら問題はない。だが俺の長い茶髪の長髪は変わり果てて銀色に近く髪の長さは耳たぶにちょうど届くくらいの長さで後ろ髪もギリギリ結べれるくらいの短髪へと変わり果てていたのだ。

あまりのギャップの変化で失恋してしまったのかなと思い込んでしまった。



「なんでこんな変化になったんだ?」

俺は考える・・・・・・・・・・そうかあの時『青い炎』の力を無理に開放したからこう変化のと俺は考える。だがこれでもいいか、別に気にしてないからイメチェンと思えば大丈夫だろう。そう思いながら鏡を元の場所に戻す。



その時階段から誰かが上がる音がしてきた。ちょうどいいタイミングだ。そろそろ今置かれている状況を説明してほしかったんだ。俺は再びベットに横になり相手が部屋に入るのを待ち構えた。

そしてドア先から扉を叩く音がする。

「アル俺だ。入っていいか?」

「叔父さんですか。起きてますよ」

予想通りガイ叔父さんだった。俺は一応アルマリアの演技をして叔父さんを迎える。



「アルやっと目を覚めたか。心配したぞ。あれから三日も寝てたからな」

「叔父さん・・・・・・・ええ何とか無事に生きて帰れることが出来ました」

「髪の毛残念だったな」

「大丈夫です。髪も暫くしたら伸びてきますし今はこの白髪はものすごく気に入っています」

叔父さんはいつも通りの表情で仕事帰りか服に泥が付いており汗を掻いてるのが見えた。良かった・・・・・・外見を見るに叔父さんも目立った傷がなくて良かった。俺達が魔城に向かってる間ミリーニャとフェインズはこの村をキチンと守ってくれたんだな。そう思うとホット安心する。



「そうか・・・・・・・アルよ、そろそろ本当の顔をみせてくれないか?」

俺は、ドキッと感じ焦る。

「はい?何の事を言ってるのですか?」

「とぼけるな。お前には『移り変わり』をしているのはもう知っているんだ。そろそろ見せろお前の前世の人格を・・・・・・・」

やっぱりバレたか・・・・・・・・まあこちらもいい加減この演技はそろそろ止めたかったんで助かる。そして俺は肩を落とし緊張を解き声色を変える。



「いつから分かってたんだ?」

「フン・・・・・山育ちを舐めるなよ。そんなのは臭いで分かる」

あはは山育ちって怖いな。



「それよりお前は今この後何が起こったか知りたいんだろう」

「・・・・・・・・・・・・・・ああ教えてくれ」

「あの後お前の『青い炎』のお陰でこの山全体にかかった霧をすべて燃やして平和は貰った。幸運なことに村の死傷者は誰も出ていない。その後閉鎖された山からの出入りが許され外部からへの支給が可能とされた。そして今ではこの村以外の民が協力し村とと山の復興に取り掛かったのだ」

俺は改めて窓から村の景色を見る。確かに村には、エルフやドワーフなどの明らかにこの村出身じゃない人種が村の復興に勤しんでいるのが見えた。



「だが、村の復興は、近いうちに修復は出来るが問題は森だ。キメラの火災によって森の生態が崩れ去り魔物以外の動物が住みにくくなり修復には数百年は掛かると言われている。まあそこは問題ないだろう。食料などは王都側が支給してくれるし村内にも動物がいるから自給自足は出来るしそれに生態が歪んだと言っても完全じゃない中には生態に影響ない区域があるから徐々に動物達が戻ってくれるだろう」

「そう・・・・・・・なのか」

俺は、口を閉ざし悔しがる。もう一度窓の方の景色を見ると村外の森は、焼け果てて悲惨なことになってるのが見える。くそ、せっかく妹や村の人を救ったのに森を破壊されたら意味がないじゃないか。



「アル悔しがるな。別にお前のせいなんかじゃない。お前は十分に頑張ってくれた。お前より俺の方が責任を感じるなんせ俺はこの戦いになんの役に立っていない。自分の力の無さに腹立ってしまう」

今度は叔父さんが拳を握りしめながら悔しがるそのせいで周りがしんみりとした雰囲気になっていた。そうだ話題を変えよう。



「それよりミスティ達はどこにいるんだ?一応あいつらにお礼を言いたいし・・・・・・」

「タイミングが悪かったな。ミスティさん達とヘカテ先生は昨日の昼頃戦果の報告の為に王都に戻ったそうだ」

「え?ミスティ達は分かるけどなんで先生が・・・・・・・・・」

「あの人は元王都の有名な魔術師だったからな。それがバレて強制送還されたんだ。まあ無理もないか今は隣国との紛争中だからな、戦力を考えたら連れ戻すのは当たり前だけどな」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・もう会えないのか」

「そうだな。先生は監視付きで戻ってくるかも知れないがミスティさん達は任務が終わったんだからもう二度と戻って来ないと思うぞ」

そうか・・・・・・・もう会えないのか。これじゃあお礼は言えないな。俺はそう思いながら外の景色をボーと眺めていた。その中で俺はある決心をする。



「叔父さん・・・・・・・俺」

「分かってる。この村を出て旅に出るんだろ」

それは意外な返答だった。俺がこの村を出ようと言おうとしたのに叔父さんはそれを予想してあっさりと受け入れたのだった。こんなことになったんでてっきり断られると思ったのに意外だった。



「もしかしてそれも勘で分かったのか?」

「いいやこれはミリーニャさんがうっかりと口をしたのを耳にしただけだ。お前を見るとお前の母さんのことを思い出してそいつと同じ運命を辿ってしまうほど行かすのに抵抗はあるが止めやしない。なんせお前はもう俺の知ってるアルマリア ピュールシュじゃないんだからな。好きに人生を楽しめ」



叔父さんは涙を抑え言葉をかみしめながらそう言う。なんかそう悲しめに言われると行きたくないんですけど。

「おっとすまんすまん悲壮感になってしまったか。これじゃあ行きたくなってしまうな。ガハハハ今のは忘れてどこでも行ってこい。村の事は心配するな。今度こそ俺達が守ってあげるからな」

「叔父さん・・・・・・・・ありがとう。恩に着る」

俺は、叔父さんに深く頭を下げる。短い間だったけどこの人の事は本当の親父と思えて温かく感じてしまった。本当はこの村に出たくなく強く思ってしまう。だけどそれはダメだ。憎たらしい神の策略と言えど俺はこの世界で第二の人生を謳歌したいんだ。好きに冒険していろいろな人に出会いハーレムとはいわないが今度こそ好きな相手と結ばれて静かに暮らす。そしてさらに欲を言えば・・・・・・・・・この世界の神に出会い一発ぶん殴ってやる。



「そう言えばリュミエールは俺の正体を知っているのか?」

「いいやまだだ。まだお前の事を本当の姉のことだと思ってしまってるらしい。俺が直接言おうか?」

「いや自分で言う。今まで演技をして騙してたんだ。これくらいの償いはするさ。で、リュミエールはどこに?」

「あいつは村に出て森の散策をしているらしい。心配するな。俺の同僚が護衛をしてるから大丈夫だろう」

「その同僚にロリコン疑惑があったとしたら?」

「それはないだろう・・・・・・・・・・・・・・・たぶん」

おい、今叔父さん目を逸らしやがった。あるんだなロリコン疑惑が。あると言ってくれ。

そう思った俺は『青い炎』を片手に灯す。その炎は相変わらず不気味で美しさを秘めてより前より炎の勢いが強く感じていた。どうやらこの状態でも普通にその炎を出せることが出来るようだ。



「叔父さん・・・・・今からその場所を案内してくれ。今からロリコン疑惑の同僚を燃やす」

「ちょっと待てぃ。あくまで疑惑だからだからその炎を消してくれ。お願いだから」

叔父さんの説得で俺は仕方なく炎をしまう。半分冗談だったのに・・・・・・・



「ぐ~~~~~~~~~~~」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「騒いだせいでお腹が減ったな」

「・・・・・・・・まあ無理もないか、お前三日も寝てたからな。着替えたらすぐに用意しろ。すでに用意してある」

「感謝する」

「じゃあ下で待ってる」

叔父さんはそう言って部屋から出て階段から降りる音がする。さて俺も着替えるかと思い立ち上がろうとする。その時






「・・・・・・・・・・・・・・・・何だ!?」

立ち上がろうと急な目眩が起こり視界がぼやける。何が起こったんだ?こんな事は今まで起こったことはないのに・・・・・・・・

俺は、頭を押さえ耐えようとする。声を出そうとしてもなかなか出やしない。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・!?」

俺は、ベットの上でうずくまり考える。もしかして無理に『青い炎』を使った反動なのか?確かにそれは一理あるかも知れない。この力は使い慣れしても未だになんで俺がこんな能力を持ってるかは分からなかった。確かにチート能力で雑魚魔族を一撃で葬れるし困難な状況でもこの炎があれば何とか出来ただけどこの炎は俺が思っている以上にひどくおぞましいものかもしれない。内心使うのを抵抗しようと脳内麻薬の影響で自然と使ってしまう。この力は正義の力なのか。なぜこの力を手に入れたのか原点が分からなかった。




(どうやらお困りのようですね)

「誰だ」

俺の脳内に女の声がささやいてくるそしてそれと同時に目眩が解けてくる。俺は、ふと頭を挙げる。するとそこには窓からの風が吹き抜けてる中、茶髪の長い髪をした白いワンピースを着た女性が俺のベットの上に腰を下ろして座っている。いやこの姿は見覚えがある。鏡で見た。これは白髪になる前の俺の・・・・・・いやアルマリア ピュールシュの顔だった。

その女はゆっくりと振り返る。するとその女の右目はミスティの左目と同じ綺麗な銀色でそして彼女の眼は左目は無かった。



「左目が・・・・・・・イヤそもそもお前は何者だ。それにこの俺に何をしたんだ?」

(心配しないでください。今この世界の機能は停止しました。この世界で動けるのはあなたただ一人です)

その女の声は口を発しておらず俺の脳内に話しかけてくる。俺は、窓の景色をもう一度見て本当に止まってるのを確認する。どうやら奴の言ってることは本当だった。外にいる住民はオブジェのように停止され声や雑音さえも聞こえずただ聞こえるのは吹き荒れる風の音だった。そして俺はすぐ理解した。この存在の正体を



「あんた神か?」

(確かに理論的には私は神と呼ばれております。私に聞きたいことが山ほどあるのでしょう?)

「随分と遅い登場じゃないか。俺の知ってる異世界転生もの神様はな、死後に出会ってから登場するもんだ。わけも分からずに厄介ごとを持ち込んでそれが解決した後にご登場ですか?えらく重役出勤な神様じゃないか。聞きたいこと?そんなのたくさんある。まずどうして俺をこの世界に呼んだ?」

(またそれですか?同じ質問をしないでくれませんか)

神は呆れた口調で言う。同じ?何を言ってるんだこいつは!?俺はこいつとは一度も会ったこともないのに



(あなたとは以前あったはずですよ。まあそれは覚えてないのは当然ですか。なぜなら、その記憶ごと消して転生させたのは私ですけどね。それでも同じ質問をするとは、愚かしか言えませんね)

「何?」

(まあそんなに睨まないで落ち着いてください。今のは私が言い過ぎました。お許しを・・・・・・では、まずあなたが死んだ理由はただ一つそれは偶然です。先に言いますが我々神は生命を管理するのが仕事です。世界に新たに転生した人間の裏ではこの世界にすでにいる人間がそのいしずえとなる必要があるのです。そうやって世界は保られています)

「つまり俺が死んだのは新たな命を誕生するには邪魔だって言いたいのか?」

(確かにそう言えます。しかしその代わりに善の心を持ちなおかつこの世に未練がある人間は違う世界に転生する義務があるのです。その為私はこの世界に転生させました)

神は静かにこの世界の成り立ちを説明する。正直世界の成り立ちを聞いたところで俺はどうでもいい。そこは半分聞き流すことにしよう。



(だけど私は後に後悔しました。貴方をこの世界に転生させたことを・・・・・・・・・・貴方もすでに不思議だと思っているのでしょう。貴方の『青い炎』の正体について)

「あ、あんたはこの炎をの事を知っているのか?」

俺は、手の平に青い炎を灯しそれを神に見せる。憎むべき相手と言えど情報は欲しい。すると神は首を横に振った。



(残念ながら私はなぜあなたがそれを手にしたのか分かりません)

「じゃあこの力はあんた達神から授かったものじゃないのか」

(勿論私は貴方に転生させる時は記憶を消して何もスキルを与えずに送りました。ですが、貴方は転生前にこの力を使ったのを覚えていますか?)

「何?」

俺は、転生前の事を思い出す。確かあの時、彼女と初デートの最中に青い炎が見えた。もしかして俺は前世にも既に『青い炎』を手にしたって事になるのかよ。



(そう、貴方が思っている通りに生前貴方はその危険な能力を持ち合わせてそれを開花させずにこの世をさりその能力を引き継ぎ転生させたって事になりますね。そして・・・・・・・その炎は、思いを具現化をさせる能力があり、強制的に来世の人格を乗っ取り前世の人格を起こすことになった・・・・・いやそれ少し語弊ごへいがありますね。正確には前世の人格アルマリア ピュールシュが妹を救いたいという強い願いが『青い炎』を目覚めさせたようですね)

「じゃあアルマリアが自分を犠牲にして俺を目覚めさしたのか」

(そうです。貴方の力を後から知った私は、悔やみました。出来れば私の手で裁きたかったのですが生憎私がこの世界に鑑賞できる能力はこのような交信しかできなかったのです。なぜなら我々は『災厄の審判』で力のほとんどを使い果たしましたからね。そこで私は次のカードを切りました。それは、ミストラルという一人の女性です)

「ミストラル・・・・・・・・・俺の彼女に瓜一つの女もしかしてあれもあんたら神の差し向けか」



(いえいえミストラルは、偶然私が発見し、貴方の彼女に似ているのもまてしても偶然です。彼女は生まれつき左目がなく重い病気をかかり母親が何度も祈ろうとした時に私はそれに目が止まりました。彼女なら後に目覚める貴方に対応できるのと思い禁忌を侵しその左目にを託し、貴方が近いうちに目覚めるのを予知し合流させるようにまじないを掛けたのです)

つまりこういうことか、俺と志和さん似のミスティが出会ったのは、半分偶然で半分仕向けられたのかよ。もう世の中って何でもありだな。



(貴方はここに転生して様々な人種と出会い魔族との戦いの果てに徐々にその力を引き出しているようですね。ですけど貴方も内心感じてるのでしょう。『青い炎』が前より力を増しているのを・・・・・)

「・・・・・・・・・・・・・確かにあんたの言っている通りに炎の色が前より増して不気味に感じてしまう。どこまでそれが成長するか分からないだ。あんたなら分かるのか?この力の限界が」



(私の憶測ですが貴方がノルド山の魔の存在をすべて消滅させた力は本来の1割近く引き出していると考えていいでしょう)

「あれで1割だと・・・・・」

(ええ、もしそれが全開の場合は貴方がいる大陸は跡形もなく滅びるでしょう。そうはさせない為にミストラルは私が送った抑止力です。貴方もこれから旅をする時はむやみに力を使うのは控えて下さい)

そうは言ってもここにはギルギスのような魔族もいないし、しかもミスティは王都に戻っているし、しいて言えば問題は隣国との戦争中だけだからそれを避けてのんびりと暮らせばいけるんじゃねと俺は思った。


(そろそろ私は戻ります)

「ちょっと待て他にも聞きたいことがあるんだ」



(申し訳ございません。私はこの世界の他にも別の世界に干渉しなければならないのでここに失礼します。・・・・・・・・・・後一つ警告します。仮に貴方の力を全開になって私達神の領域に立とうしても無理ですよ。私は仮に力が落ちてるとは言え神の領域にいる限り我々に勝てるのはほぼ不可能ですよ。それを肝に銘じて穏やかに我々に信仰をした方が貴方の為でありこの世界の為になりますよ。では失礼、魔王討伐おめでとうございます。残りの人生楽しく謳歌して下さい)



そう言い残し、俺の姿をした神は姿を消し、この世界の時間は動きだして窓から村民達の雑音が聞こえだした。

そして俺は歯をギシギシと噛みしめ悔しく拳を握る。


「・・・・・・・・なにが『残りの人生楽しく謳歌して下さい』だと!?くそ、なんで俺は、憎むべき神を頼ろうとしたんだ。俺は神を許さない。確かに俺の人生は落ちこぼれで何もない人生だった。だけどそれでも志和さんがいたからこそ楽しめたんだ。あの人がいたからこそあのくそッタレの世界で生きようと思ったんだ。それなのに神の理不尽な始末でこの世界に転生された。正直この世界も悪くないと思った。だけど神が空気を読まず俺の目の前に現れるとどうしても前の事を思い出してしまう。お前のせいだぞ神。だけどそのおかげで俺はお前達神の領域に足を踏み入れたくなってきた。それまで待っとけよ」

俺は、内診深い欲望をいだきながらそう思った。



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