この状況なら神様もきっと許してくれる
儀式まで明日に迫り、準備も終わりを迎えるなか俺は、村から離れた結界で待機している中、夜中にミスティに連れられて、今チャチャル村の教会に立っている。この村の立ち入りを禁止している俺がここに入れたのは、あの時と同じくミスティの幻惑魔法で俺達の姿を晦まし村にいる人や魔族に悟られなくさせたんだ。
なぜ俺がここに連れてこられたか分からない。そこはミスティから聞くべきだろうな。
ミスティは、鍵のかかった扉を開け俺達は中に入った。ミスティは、教会の中の明かりを灯し周り俺は、教会のチャーチチェアに腰を下ろした。
「おい、いいのか?こんな夜中に灯りをともして」
「ふふ、大丈夫。すでにこの教会全体に結界を敷いて灯りが見えないことにさせるたから」
ミスティは、当たり前のように呟いた。絶対あいつ魔術師の方では上の方だろ。いまだにその腕で下の方ってことが信じられない。
ようやく灯りを灯しミスティは、俺の隣に座り、内装の美しいステンドグラスを眺め神に祈りを捧げている。その光景に対し俺は、舌打ちをした。
「で、俺はなんでここに呼ばれたんだ。もしかして明日の為の神頼みなのか?」
俺は、足を組み神の前では、罰当たりなほどのイラついた態度で聞く。
「そうだけど、何か文句あるのかな?」
「悪いな俺は、神なんて信用してないんだ」
そう俺は、神は否定する。なぜなら神は、俺のリア充生活をあっという間に終わらし、そのうえ、俺の事を本当の姉のように慕ってくれるリュミエールを生贄にさせ、なんの介入もさせない非常な連中だ。俺はそれ否定するためにこの青い炎を手に入れた。
もし神がこの世界に存在するならばその全てを否定し、呪ってやる。俺はそれくらい神が嫌いだ。
「どうしてなの?」
「言葉通りだ。それ以上もそれ以下もないことだ。・・・・・・・ミスティお前の左目は神に貰ってそれ以降それに信仰をしている。だが俺の場合は、逆だそれを否定するために手に入れたものだ。その力をもった俺が祈るのは、神様側からしたら不愉快の事かも知れないんだぞ」
「そう・・・・・あなたは神を否定してるのね」
ミスティは、頭を下げ浮かない表情をしている。俺は普通の事を言ったまでだ。謝る必要なんてない。
そもそも元いた世界は、化学が進んだ世界だ。この世界にある魔法も存在しない。
サンタクロースもそうだ。親にその存在をいると、言われたが、成長すると、急にいないと否定しやがった。
俺の人生何度も理不尽なことがあり何度も祈ろうとしても叶えさせなかった。殴られたり蹴られたりもしてもだ。
所詮いないものだ。それを崇拝しても何も変わりはしない。奇跡はないあるのは破滅だけだ。
自然とそう認識したんだ。
「そう・・・・・君が祈ろうと祈らないのは勝手だけどリュミエールちゃんはどうかな?」
「なぜそこにリュミエールの話がくる?」
「ガイさんから聞いたわ。彼女は、生贄になった以降神に祈るためにここに来てたそうなの。それも自分の為ではなく君の・・・・・・・いや君の前の人格にね」
「どうしてあいつが自分の為ではなくアルマリアに?」
「それは、誰よりも姉の事が好きなんかじゃないかな?人は愛する人の為に自分を犠牲にしてその人を救おうとする生き物。私の母も私を愛してたおかげでこの眼を手に入れた。・・・・・・君はいないのかな?」
愛する人がいない人間は、神を否定するだと!?ふざけんな。いるに決まってんだろ。
俺は、それをぶつけようとしミスティの服の胸倉を引っ張った。それに対し彼女は抵抗することはなかった。
「ふざけんな!!!!いるに決まってんだろ。俺が愛する人はな。志和さんなんだ。お前に瓜二つ似ている俺の彼女だ。なにいない前提で言ってんだよ」
俺は感情的に怒鳴りあげ、教会中を響かせた。その後ミスティは、俺の手を握り引っ張った服を放そうとした。
「・・・・・・・・静かにここは教会だよ」
「くっ」
俺は、ミスティの顔を見ず席を放れようとした。くそこんなところはたくさんだ。
「帰る」
「待って」
俺が帰ろうとするとミスティに止められた。
「あなたがここに来させたのは、別にあるわ。ほら耳を澄ませて」
ミスティの言う通り耳を澄ませる。すると足音がここに近づいてくる。
「何だこの音は?」
「そろそろ来たようね」
足音がここの前に止まり、扉が開く音がする。俺は、それに対し警戒する。そして俺は、絶句する。なんと扉を開けたのは、茶色い鞄を背負ったリュミエールだった。
「姉さん・・・・・良かった会えて」
俺は、すぐミスティの方に顔を向けると彼女は、クスリと笑っていた。どうやらミスティがリュミエールを呼んだようだな。
リュミエールは、俺にあえて嬉しそうに涙を流していた。俺は、それに答えるように偽りの姉を再び演じることにした。
「リュミエール・・・・・・どうしてここに」
「ねえさ――――ん良かったーーーーーーー」
リュミエールは、明るく灯った教会の中を駆けだして俺の胸に飛び込んだので受け止めることにした。リュミエールの体は、とても冷たく感じた。
「私姉さんがいなくて心配したんだよえ~~~~~~ん」
「そうですか。心配かけてすみません」
俺は、泣きじゃくるリュミエールを抱きしめ彼女を抱擁する。余程俺の事を心配してたんだな。
「どうしてここが分かったのですか?」
「うううううミスティさんが教えてくれたのこの時間帯なら姉さんが来てくれるってそれで最後の挨拶をしようと思って・・・・・」
「最後ですか・・・・・・」
そう思うとなぜかこっちまで涙が出そうに感じた。
「それじゃあ私はここで失礼しようか」
「ってミスティさんどこにいくんですか?」
「なにって最後になるかも知れないから、邪魔者の私はここに失礼と思ってね。ちなみにここら一帯は結界が貼って邪魔者は寄ってこないから心配しないでね。明るくなったら迎いに行くから・・・・それじゃあね」
「ちょっと待って」
呼び止めようとしたがミスティは逃げるように出て行ってしまった。
そしてこの場には俺とリュミエールの二人になってしまった。まずいぞ何を話したらいいか分からねえ。
「姉さんとりあえず椅子に座ろっか」
「・・・・・・・そうですね」
リュミエールは、俺から離れ椅子に座ったので俺もとりあえず隣に座ることにした。
「姉さんまずこれを・・・・・」
「なんですかこれ?」
リュミエールは鞄から布に巻かれている何かを取り出し俺に渡した。その中をみると銀色の短剣だった。
「これは?」
「覚えてる?これは母さんが私達に最後に残してくれた御守りこれを渡そうと思って」
「ああ、確かに覚えてます」
もちろん嘘だこっちは全然知らない。あえて知ったふりをしとこう。
「ここでしか渡せる機会がなくて・・・・・これなら姉さんを守ってくれると思って」
「ならあなたが持っていてください。これはあなたが必要だと思います」
「私は無理だよ。だって明日には向こうに行ってしまうんだよ。なら先の事がある姉さんに渡した方がいいよ」
「どうして命を諦めてしまうんですか。私が何とかしますだから安心してください」
「もういいよ!!!もういいから私の為に無茶はしないで」
「リュミエール・・・・・・・・」
リュミエールの叫びでより空気が重くなってこっちまでむなしくなってしまう。とにかく話を変えないと。
「ガイ叔父さんから聞きました。あなた毎日この聖堂でお祈りをしているのですね。それも自分の為じゃなくて私の為にどうしてです?なぜそこまで私の命にこだわるのですか」
「それは姉さんが大切だからに決まってるでしょ。父さんと母さんが死んですっかり変わってしまった。私の事を過保護になって王都の養成学校の通知を蹴ってまで私に尽くすなんて間違ってるよ。姉さんはもっとやりたいことをやった方がいいんだよ。昔は母さんの後を追って騎士になるってあんなに言ったのに」
リュミエールは、再び涙を流して俺を見つめていた。こんな時、アルマリアならどういうんだろう。とりあえず思ったことを言ってみるか。そう思いながら泣きじゃくる妹の頭を優しくさする。
「確かにそうですね。私が間違ってました。私は、あなたが勝手に未熟だと思ってしまった。だけど今は違います。今のあなたは心も体は強いです。私の手助けはもういらないと思うで好きにやりたいと思います。この戦いが終わるまで辛抱してください」
「だから姉さんもう戦わなくていいんだよ私の事は・・・・・・・」
「言わしてください。これはあなたの為ではなく自分の為です。私はどうしてもギルギスを倒さなければいけません。なのでその殻を自分で破らなければならなければ新しい自分には生まれ変われないと思うのです」
「姉さん・・・・・」
「心配いりません私の他にミスティさん達がいます。だから希望を持ってください。神様はきっといます。この短刀は私が大切に持っときます」
そう言って俺は彼女からもらった短刀をそばにおいた。
神をあんなに否定した俺が神を信じろか・・・・・・どれだけ都合がいいんだ俺は・・・・
「それに、すべてが終わったら言いたいことがありますしね」
「それ何?今言ってくれてもいいのに」
「ダメです。全てが終わるまで待ってください」
「むーーーー」
リュミエールは、俺の言い分を気になっているらしい。すまんな。俺の正体を知るのはそれまで待ってくれ
「分かった。全てが終わったら教えてね。だから無茶しないでね」
「はい」
「後それともう一つ渡したいものがあって」
「??なんです」
リュミエールは顔を赤くさせモジモジしている。次の瞬間俺に飛び込んで俺の唇を奪いキスをされた。その衝撃で押し倒されてしまった。それで今チャーチチェアの上で俺の上をまたがっている状況で頭を両手で抑えられ舌を絡ませている状況だ、
「んん~~~~~~~んちゅちゅんん~~~~ぷは~~~~~~」
「なな何を」
口付けが長く続き目が眩みそうに感じる。くらくらとめまいが感じる頃には終わってたようだ。
リュミエールは恍惚とした表情で涎をダラダラとたらし、まるで発情した雌犬のように乱れていた。
「レロレロ姉さんの初めてを奪っちゃった♡」
「はあ・・・・・はあ・・・・・どうして?」
よだれを指に絡まして卑猥な音を立ててさらに両胸を強く揉まれていた。
「っ痛いっ」
「ふふやっぱり姉さんのおっぱい大きいね。母さんと比べ物にならないくらい」
そう言いながら揉みながらキスはさらに続いた。やばい本当にマジでヤバい妹に犯されてしまう。
っていうかこいつこんなキャラだったけ
「んん~~~~~~ペロチュパチュパ~~~~~んん」
そして、その後キスを続けながらも服を脱がされて気づくと上半身が裸になってしまった。
抵抗するも体が重くなり身動きがとれないと言う状況になってなぜか涙が出てしまった。
妹に犯されにこんな醜態をさらすなんて黒歴史確定だよこれは。
「うっ、うっど、どうしてこんなことをするのですか?」
「どうしてって最後の最後で姉さんの味を知りたかったからかな」
「う・・・・・う神様が見てる所でこんなことをしてはいけません・・・・いい加減にしないと・・・・・・はあっ・・・・・はあっそろそろ怒りますよ」
「ちゅうう~~~~~~怒ってもいいからもう少しだけこうさせて。もしかしたら私達もう会えないんだよ・・・・・・・・・神様だってこんな行いはきっと許してくれるはずだよ」
意識が朦朧として分からないが、リュミエールは、小悪魔的に見下しさらにつよく胸を揉みしだいた。体が密着して体温が上がりくらくらしすぎて意識がぶっ飛びそうだ。最悪この土壇場で俺の正体を教えるのも手だが、やめておこう。あいつは十分苦しんだ。好きにやらせるしか方法はないんだ。
「はあっはあっ・・・・・・・・・分かりました。あなたの気持ちは受け入れます。私達ももしかしたら生きて帰れないかもしれない・・・・・・・だから来て・・・・・」
「姉さん・・・・・・大好き」
最後に強くキスをし絶頂を迎えたころには、記憶が途絶えその先何をされたか分からなかった。
次に目を覚める頃には、夜があけ、鳥のさえずりが聞こえる。この場にはリュミエールの姿は消え俺は一人教会の中で寝ていたようだ。
「俺は・・・・一体・・・・はっ」
思い出した。きのうこの教会でリュミエールにファーストキスを奪われ襲われたんだった。そう思うと体が赤くなる。これが前世の人生を含む初体験か・・・・・・そう思うと頭が痛くなってくる。
脱がされた服も築くころにはきちんと整えていて昨日の珍事が嘘だった用に見えた。
だが俺は、唇からまだ生暖かさがある。どうやら夢ではなかったようだ。
「・・・・・・・・・リュミエール」
俺はリュミエールがいない教会にもらった短刀を強く握り締めなぜか彼女の名前を呟いてしまった。
そして数分後ミスティから迎いが来て村から出て俺は自分の根城に戻り作戦の再確認をすることにした。
そして時間は進み日暮れの頃『狭霧の儀式』が始まり決戦の時を迎えようとしていた。




