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少女達は悩みを抱く  作者: アークマ
第二章 才能を求める少女の悩み種
33/45

才田 才子 7

「は?バカにしてるの?私の妹を」

「ば、バカにしてないで、です。た、ただき、興味、な、ないだけ」


 黒木さんが女に言った後、女は黒木さんに手をあげようとする間に僕がはいる。


「ま、待った!待った!何してるんですか!」

「あ、あんた何よ!こいつの男?」

「違います。僕はこの人の知り合いです。あなた今黒木さんに手をあげようとしましたね」

「それがどうしたのよ。この女が私と妹をバカにしたのが悪い」


 黒木さんに絡んでいた女の人が僕に言うと黒木さんは


「や、やめて、く、ください!み、みっとも、な、ないですよ!」

「は?みっともなくないけど。私は妹のためを思って」


 黒木さんに絡んでいた女がそこまで言うと黒木さんに絡んでいた女の手を赤いジャージを着ている人が腕を掴む。


「うちの生徒に絡むのはやめてもらっていい?こんなみっともないことする姉を持って妹さんはかわいそうね」

「あ、あんた横から入ってきてなによ!」


 黒木さんに絡んでいた女が赤いジャージを着た人、町田先生にビンタをしようとすると町田先生は腕を掴んだまま背負いなげをして黒木さんに絡んでいた女を地面に叩きつけた。地面コンクリだよ?死んだんじゃないこの人。


「大丈夫よ前田。手加減したから音は凄かったかもだけどかるーくうちつけただけだから。ここはあたしがなんとかしておくから三人はもういきなさい」


 町田先生が僕達に言った後、僕ら三人は後のことを町田先生に任せてその場を後にした。

 僕と桜花さん、黒木さんの三人は才能化学園から少し離れたカフェに入り、そこで話をはじめる。


「それで?黒木さんは僕らに何が用があるの?」

「は、はい。ぜ、ぜひな、悩み種に、つ、ついてお、教えてください」


 悩み種について教えてくださいと言われても僕も知っていることは限られているし桜花さんも自分のかかっている悩み種とかに対しては喋りたくはないだろう。


「私は悩み種にかかっているからそれがどんなものか教えてあげる。私が知る範囲内でね。そのかわり才田 才子さんについて教えて」

「桜花さん!」


 僕は思わず隣に座っている桜花さんの発言に声を荒げてしまう。桜花さんは悩み種にかかりたくてかかったわけじゃない。それに治したいとも言っていたのに教えてしまえば治さなくていいと多分黒木さんなら言うはず。


「大丈夫よ前田君。心配してくれてありがとう」


 桜花さんは笑顔で僕に言う。そんな顔されたら何も言えないじゃないか。

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