才田 才子 5
才田さんがどこかに行った後、僕と桜花さんは今後のことを考えていた。
「才田さんが悩み種を治す気がないと言われたらどうしたらいいんだろう。才田さんは確かに今は充実しているかもだし」
「私にはそうは見えなかったかな。むしろ哀れに見えたわ」
桜花さんが悲しい目で僕に言う。哀れ?なんでだ?
「彼女、もとはこの学園でやっていけるように努力していた。でも悩み種になってしまい、さらにはあんなことまでしなければならない。哀れにも思うけどそれを通り越して可哀想にも思うわ」
あんなことをしなければならない?僕には好きでやっているように見えたけど。
「あ、あのー。ちょっといいですか?」
僕と桜花さんが話している間に少し小柄で黒い髪のロングヘアーが特徴的で根が暗そうな子が僕に話しかけてきた。
「君は」
「わ、私は黒木 メイア(くろき めいあ)と言います。二人はも、もしかして秋塚高校の生徒さんですか?」
「そうだけど。何でわかったの?」
僕達は制服できていたけどこの子は他の高校の制服とか知ってるのか?
「は、はい。わ、私一度秋塚高校に、い、いったことあるので。な、何で秋塚高校の二人がここに?」
「ちょっと用事があってね。君は才田さんとは仲がいいの?」
僕は黒木さんに聞くと黒木さんはさらに落ち込みながら
「才子ちゃんは、わ、私のゆ、唯一の、と、友達で、でした。で、でも、あ、あのよくわからないじ、状態にな、なってからあまりし、喋っていません」
「よくわからない状態ってやつは悩み種のことか?」
僕は黒木さんに聞くと黒木さんは急に目をキラキラさせて
「悩み種を信用してるんですか!」
「う、うん。してるけどそれがどうしたの」
僕は黒木さんに悩み種を信じてることを言うと黒木さんの目はさらにキラキラしながら
「あ、あ。ありがとう神様!悩み種を信用してくれる人がいるなんて!私は幸せ者だ!」
急に怖いこの子。どうしたんだ?
「し、失礼。わ、私も、な、悩み種につ、ついて調べて、い、いるんですけど。才子ちゃん以外は誰もし、信じてくれなくて」
黒木さんが言った後僕と桜花さんに
「お二人とも。よ、よろしかったらご、ご飯一緒にた、食べませんか!」
黒木さんは僕と桜花さんをご飯に誘う。ふむ。才田さんの話を聞けるいい機会かもしれないしとりあえず町田先生に相談してみるか。
「ちょっと待ってください。僕達町田先生に相談してきますから」
「わ、わかりました。ではわ、私は校門にいますので」
黒木さんはぺこぺこ僕達に頭を下げた後どこかへと行った。




