才田 才子 2
「いえ。僕のしたいようにしただけなので」
「そう。でも桜花ちゃんにとってそれは嬉しいことだと思うの。もしも悩み種で困っている子がいたら助けてあげてね」
神咲さんはそれだけ言った後、僕の部屋から出ていき、僕はその日は自分の部屋で久しぶりに寝た。
一週間普通に学園生活を過ごし、倉敷さんから連絡をもらい放課後、学校の外に向かっていると久々に彼女に会った。
「紅君。恋してる?」
下駄箱に一人でいるとき急に現れ僕に声をかけてきたのは幼少時の幼馴染、綾瀬 涙だ。
「綾瀬」
「私は質問してるの。答えてほしいかな。恋してる?」
恋してるって聞かれてもな。そんな余裕ないし。
「私知ってるの。最近桜花 桜って子と仲良いらしいじゃない。彼女にしたの?」
「違うよ。桜花さんは友達。彼女じゃない」
僕は綾瀬さんにはっきり言うと綾瀬さんは「ふーん」っと言った後に。
「相変わらず鈍感だね。でもそこが紅君のいいとこでもある。それに聞いたよ。才能化学園に行くらしいね」
何で知ってるの?まさか相良先生ばらしたのか?
「相良先生は何もしてないよ。だから安心して。私は私の独自の情報網があるから」
やっぱり綾瀬さんも悩み種に
「私が聞きたいことは聞いたからもう行っていいよ。また今度ね。紅君」
綾瀬さんはそれだけ言うとふらっと僕の前から消えた。どういうことだ?急に綾瀬さん目の前から消えたぞ?幽霊とかみていたわけじゃないよね?
「前田君」
綾瀬さんと話が終わった後桜花さんが僕に近づいてきた。
「桜花さんか」
「うん。どうしたの?」
「いや、ここに来るまでに綾瀬って人とすれ違わなかった?」
「あやせ?知らないなぁ。私の交友関係が深いわけじゃないから知らないかもだけど。相良先生にも聞いてみるわ。今度」
桜花さんが僕に言った後、僕は二人は校門に出ると黒い車が一台とまっていた。
「桜花様、前田様。こちらにお乗りください」
倉敷さんの専属の運転手である近衛 道方さんがいう。
「いつもありがとう近衛さん」
「いえいえ。運転手は私が好きでやっていることですから。それでは才能化学園に向かいます」
僕と桜花さんが車に乗った後、近衛さんは車をとばす。近衛さんはそれなりにスピードはだすのに運転の技術がめちゃくちゃ上手い。特に蛇行運転とか上手い。何で上手いかはわからないけど。
車でとばして数十分後僕らは目的地の才能化学園についた。




