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二鷹の欺瞞譚  作者: 結城斎太郎
一章
3/20

2「外道の華園」

世間体などといった下らないものは指標とはならない。どんなに犯罪行為に手を染めようが、刑事事件で起訴され「犯罪者」という肩書きを背負わされない以上、俺はいつまでも「一般人」としての振る舞いが出来るのだ。


仮に、捕まって前科が付いてしまったとなれば、分家に下るどころか、一族追放という扱いにはなるだろう。


処罰としては海外への島流しだな。


そうなったとしても、国の指定くらいは出来るとは聞いたので、訴状を突き付けられたところで俺はヨーロッパの方で活動することを決めて、それに向けての動きをするだけだ。


現段階で既にヨーロッパ全土、EU諸国などと繋がりを深く持っている。イギリス王室の同い年の王女、王子とも親交があるほどだ。


更に、世界的大富豪のロスチャイルド家との繋がりもあるのだ。

何があってもいいように、外交にも入念に力を入れており、俺自身がヘマをやらかして海外に事実上の島流しになったとしても、いくらでも助け舟が用意されている。


両親も与り知らぬところで、中高の時から動いてきたのだ。向こうにも俺と同じように、子供の時から自分の行動に責任を持った上で大人と同じように経済活動をしているような人間が多く居る。


王室の血族だろうが、世界的大富豪の血族だろうが、そこの関係性を通り越した上での、同じ方向に向かって世界の在り方や目的に向かっての思考や行動を行っている者同士が繋がっている。


勿論、男女問わずに関わっているため、恋愛沙汰も自ずと発生する。俺は高校時代にイギリスに訪れ、その時に親交のあった王女に告白した事がある。


見事に振られたがな。

理由は恋愛は今はしたくはないということ。大事な時期であり、わざわざ海外に恋愛にしにくるとは何事だと説教されたこともある。


俺以外にも散々のように同様の理由で玉砕していると聞いて、俺は好きという気持ちを手放した。お高くとまっているわけではなく、自分の信念を貫くあまりに恋愛を完全に度外視した振る舞いをしているだけ。


そんな強い意志を持ったところが好きになったのだ。しかし、あまりにも強過ぎたために跳ね返されてしまったようだ。


しかし、一説によると皇太子である兄の事への愛情が強いあまりに、他の男への興味が薄くなっているのでは?という話もある。


つまり、重度のブラザーコンプレックスである故に、兄という絶対的な存在を超える男が現れない限りは恋愛が出来ないだろうということを皇室の分家にあたる人間から聞いている。


別に、禁断の恋愛になろうがどうだろうが俺は人の恋路はそれぞれであるべきという考えはあるため、兄が好きならそのままでいいとは思う。そこに気持ち悪さなどは抱かない。


何よりも、俺の身内にも似たようなものが存在する。


俺にあからさま……まではいかなくとも、若干の下心を見せている女の存在が。



今日の予定で、俺は分家にとある用事で呼び出されているので、そちらに向かっているところ。


その分家のうちの、母親の実姉の家庭の七歳上の一人娘……俺にとっては従姉(いとこ)にあたる奴が居る。


コイツが俺に小学校時代から何かと明らかに俺を異性として見ている振る舞いを見せ続けている。



名は、桑久保(くわくぼ)結衣(ゆい)。御歳二十六歳になる青山学院大学法学部卒業の弁護士だ。


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