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第24話 勇ましき消火活動

高校1年生、16歳の天音雫です!

何かと至らない点があると思いますが、読んでいただけると嬉しいです!

「よっ!”お泊り“楽しかったかい?」


「あ、えと、えぇ!と、とーっても楽しかったわ!ね、ねぇ、あおちゃん?」


「お姉ちゃん…流石にもう無理だって」


もはや今日の予定がお泊りじゃないのはバレバレであった。


「お、お父さん、聞いて。別に火遊びしてこんなことになったわけじゃなくて、そうじゃなくてっ」


「何か、時雨夜でマズイことが起きてるんだろ?」


時雨夜、その単語を口にした父に葵の喉からヒュッと音が鳴る。


「お父さん、どうしてその言葉、知ってるの…?」


もしかして、あの時のお姉ちゃんみたいに、乗っ取られてるの。


そう聞きたいのに言葉が出ない。


横で同じように警戒に瞳を揺らす姉が、葵の手のひらをぎゅっと握った。


当の父親は、こちらにゆっくりと歩み寄って、


「どうして…?どうしてってそりゃあ……勿論、俺が神だからさ」


「「…………へ?」」


思考が停止した。

姉に握られていた手から、力が抜けるのを感じる。


「またハモるなんて、2人とも本当に仲良いよなー。

羨ましいぜ。

や、でも俺と沙奈の仲も負けてはーーーー」


「い、いやいやいや、惚気話はいいから!

っていうか、今の言葉、本気?!」


父の胸ぐらをつかむ勢いで怒鳴りつける。


「もちろん本気さ。

さっき雨を降らせて火災現場を消防士のように勇ましく鎮火しただろ?」


「い、いやいやいや、お父さんが神様だったなんて、今まで一度も伝えてくれなかったじゃん!」


「えー、だって聞かれなかったし」


「で、でも…え…?は…?」


理解が追いつかず言葉さえ紡げなくなる。


目の前の父親は満面の笑み、親子の感情の差はまさに天と地の差だった。


「葵の混乱したところ見られるのなんて貴重だな!

写真撮りたいな」


「お父さん、こっち側から撮ったら綺麗にあおちゃんの全身が入るわよ!」


「お、ホントだ。

せっかくなら全身、見切れずに撮りたいよな!」


「いや二人ともいろいろ違うよ!?

てか、お姉ちゃんは何でもう、そんなに冷静なになってるの?!」


スマホを取り出し良いアングルを探す父と、それに助言する姉。


さも日常の延長線上であるかのような2人の振る舞いに葵はついていけない。


「お姉ちゃん、まさかーー、実は知ってた、とか?」


「私も今初めて知ってビックリしたわぁ!

でも、何だか納得って感じがしたの!」


「何で?!」


ふんわりと花がほころぶような笑みを浮かべる姉、その神経の図太さーーーーもとい精神状態の安定性には尊敬せざるを得ない。


「まず確認!お父さんは本当に、ほんとーーーに、絶対、神様なの?」


「実の娘に疑われるってこんなに悲しいことなんだな……実感するぜ。」


「3秒以内に答えないとお姉ちゃんに頼んで火だるまにさせるよ?」


「怖っっっっわ!何で?!いつからそんな凶暴になったんだよ?!本当だって!」


父ーーーー祐介は再び手のひらを空に向ける。

雲は瞬きの間になくなり、太陽が顔をだした。


それと同時に、境内内に音が戻る。


「もしかしてお父さん、天気を操れるの……?」


目を輝かせる瑠衣に祐介はガッツポーズ。


「そうだ!意外と便利でな、この権能。

だけど、使用禁止にされたんだよな」


「……今使ってるじゃん」


「緊急事態はオッケーらしいぞ」


「……………」


「よしっ!これで俺の容疑は晴れたな!」


葵の無言をなんと受け取ったのか、祐介は会心の笑みで葵と瑠衣の頭を撫でた。


「2人とも、よく2人きりで頑張ったな。

いろいろ……あったんだろ?

その……色んな……な?」


「メッチャあやふやだけど本当に事情知ってる?」


「ちゃんと知ってるぞ!

渚冬くんから全部教えてもらってるからな…!

ほら…あれだ!感動してちょっと言葉が出てこないだけだ!」


「…………」


「そのジト目、意外と心に刺さるから止めてくれ…

いや、可愛いぞ?可愛いけどな?」


葵の睨みに祐介が参ったような顔をする。

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