第19話 忌まわしき権能
高校1年生、16歳の天音雫です!
何かと至らない点があると思いますが読んでいただけると嬉しいです!
前回名前が一箇所間違えていました。
正しくは、詩→天舞です。すみません!
「渚冬様ー!渚冬様の権能使って雪降らせて、皆で雪合戦しようぜ?」
「渚冬さんの権能をそーゆー風に使おうとする人、初めて見るっスよ」
そう言って、咲夜が賛同を求めるように風和に片目ををつむる。
「天舞様……本来の目的を忘れたとは言わせませんよ?僕の先祖から伝わる龍の誓約に基づいて今この場で天舞様に分からせてあげることだってできるんですからね!」
「え〜、ふーちゃんコワーい゙っ?!」
茶化し続けた天舞に風和の怒りの鉄拳が入る。
そんな執行人同士の漫談を見て吹き出した咲夜に、渚冬はゆるゆると首を振った。
「僕としては、戦闘以外でもこの権能を求めてくれる人がいるなんて嬉しいことだよ?
ここが志乃さんの聖域でなければ、雪合戦ができるくらい雪を降らせられるんだけど」
「その権能、俺は好きだぜ!雪だるまだってつくれちゃうしな!」
「頭の中遊ぶことしかないんですか、天舞様は!!」
「いっで?!」
2回目の風和の鉄拳に流石の天舞も頭を抱えて蹲る。
「あの事件のことを忘れたんですか?全く、呆れてものも言えませんね」
「渚冬様ー、桜様に権能のこととか、氷鬼のこととか言わないんすか?俺言ったほうがいいと思うぜ」
「っーーーー」
「デリカシーがない!!」
「へへっ、回避成功だぜ!」
3度目の鉄拳を交わして得意げな顔をする。
そうして、言葉の真意に気づき、息を詰めた渚冬に天舞は言葉を重ねた。
「桜様に、永遠に言わないつもりなんすか?
桜様にいつかバレるぜ〜、きっと」
「ーーーー天舞様、今はその話は置いときましょうッス。」
答えを返せず沈黙する渚冬に咲夜が、助け舟を出す。
「渚冬様もずっと考えてることで、難しい話題なんスよ。
今は、未知の敵に備えましょうッス」
「そ、例えば俺みたいなね」
突如として後ろからかかった声に全員が反射的に振り向いた。
「ははっ、そんなに見つめられると照れちゃうなー、なんてね?」
執行人2人、解術師1人、氷鬼と呼ばれる神1人の視線を一心に浴び、宙に浮かぶ金髪の男は愛想よく笑う。
美しく花が咲き誇り、爽やかな青空が突き抜ける、そんな絵画のような風景の中。
その存在はどこか世界から切り離されたような異常さを放っていた。
「どうやってここに……いや、お前が犯行声明出した奴ッスね?」
「御名答。あんなに脅したのに呑気に過去の思い出に浸るなんて、神々たちも呑気なもんだねー。
ま、俺も半分神だけど」
登場人物がかなり増えてきたので軽くまとめておきます。
稲荷(天沢) 渚冬 稲荷家の長男。氷の権能を操る。
稲荷(天沢) 湊 稲荷家の次男。水の権能を操る。
稲荷(天沢) 桜 稲荷家の末っ子。桜の権能を操
る。
咲夜 解術師。人の良い性格。
妖魔に関することにはとても詳しい。
志乃 卯年の執行人。妖魔の術にかかり、記憶の波を
彷徨っている。
天舞 午年の執行人。明るく茶目っ気のある
性格。
志乃の聖域守りに抜擢。
風和 辰年の執行人。しっかり者。
天舞と同じく志乃の聖域守りに抜擢。
伶央 寅年の執行人。
妖魔に憑依されていたが……
叶夢 玲瓏に閉じ込められた大罪人。
自分を閉じ込めた執行人たちを恨んでいる。
雅 邪神。かつて瑠依の身体を乗っ取り渚冬の神代
の破壊を試みたが失敗。
その後葵の代わりに妖魔達に捕まる。
現在は救出されて渚冬の計画に不本意ながらも
協力している。
彌珠端 雅の師匠。しかし、雅に酷く嫌われ
ている。




