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第14話 おどおど乙女

高校1年生、16歳の天音雫です!

何かと至らない点があると思いますが読んでいただけると嬉しいです!

「え、えと、い、稲荷家の稲荷 桜と申しますっ!こ、今回はよろしくお願いしまふっ!!」


「そんなに緊張されなくても大丈夫ですよ……?」


「そう言うあなたも緊張されているようですが」


「ふえっ…!ば、バレちゃいましたか…?

爾月様、流石ですね」


「兄上の洞察力はいつでも素晴らしいですね」


盛大に噛んだ桜に、フランクな会話を交わすは執行人。


しかし纏うオーラは誰にも近づけさせない孤高の強さが滲んでいる。


「改めまして、私は巳年の執行人、爾月です」


「爾月の弟の菜月です」


「未年の結と申します。

短い間ではありますがよろしくお願いします」


「よ、よろしくお願いしますっ!!」


90度に頭を下げる桜に執行人達は思わず顔を見合わせて吹き出してしまう。


場所は、怜央の神代がある聖域へと繋がっている引き戸の前。


執行人の特殊な繋がりによって、4人は怜央の聖域へと繋がる扉を見つけ、足を踏み入れようとしていた。


通常、聖域は家族という血の繋がりがあるものだけがお互いに干渉し合える場所だ。


血の繋がりのない他人同士であれば、聖域に干渉することはおろか、聖域に入るための引き戸すら見つけられることはできない。


しかし、執行人達は特殊な契りを交わしている。人間界と、神の世界。


双方を守るために交わされた血の契約が、お互いの聖域への干渉を可能にしていた。


今回はその契約を利用し、更に桜を含んだ最強守護編成。


襲撃者から怜央の神代を守ることがこのチームの使命だった。


「やはり少し緊張しますね……

相手は強いんですか?」


「僕に聞かないでくださいよ。

僕も相手がどんな奴なのかは全く把握できてません」


結の問いかけに菜月は考え込むようにして顎に手をやる。


「……私が小耳に挟んだ情報が正しければ、どうやら執行人に恨みを持つ妖魔らしいですよ」


「えぇぇぇ…!」


「そんな情けない声出さないでください。

桜様も心配されるでしょう」


「あ、あぁっ、ご、ごめんなさい……

不甲斐なかったですね…!

だ、大丈夫ですよ、桜様!

この結が、必ず神代を守るので…!」


「さ、桜も、必ず守るますっ!!」


おどおどしながら必死に強がる結に桜も負けじとやる気を返す。


しかし今度は舌を噛み、痛さのあまり盛大に顔をしかめた。


「……頼りないですね」 


ド緊張している2人の乙女に、爾月の物憂げな視線は届かなかった。


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