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第11話 守れない弱さ
高校1年生、16歳の天音雫です!
何かと至らない点があると思いますが読んでいただけると嬉しいです!
「慧人の兄ちゃん」
湊は縋るように、そう呼ぶ。
「なぁ」
応答は、ない。
「ラーメン屋、はしごするじゃなかったん?」
病院のとある1室。
静寂だけが満ちる。
「俺、まだ何も教えてもらってへんよ。
まだラーメン食べただけやん」
手が、震える。
足が、震える。
声が、震える。
「目、覚まして、くれへん?」
視界が歪む。
「冗談やろ?なぁ、そんなはず、ない、やん」
声が、掠れる。
涙が幾筋も頰を伝い、床へと落ちる。
「っ…!結局ッ、俺はっ!
誰も、だれ、も……っ!」
嗚咽が止まらなくなる。
「だれ、も、まもれへんの………?」
崩折れる湊の前。
寝台の上、傷一つない姿で息絶えた白崎 慧人は何の言葉も紡がず、静かに横たわっていた。




