第一話 出会い
力。それはだれもが欲する力であり、選ばれたものに与えられるものである。
誰しも一度は能力や力をほしいと思ったことはあるだろう。少なくとも、俺はある。少しは闇のなんたら~とか、ほしい。
まあ、一番関係のない平和is平和な生活をしているのだが。
「おい、航平!ここの公式解けって。」
ペシッ
「はーい。すんません…」
本当に、日本はよくできた国だとおもっている。表面だけでも、だけれど。もちろん、裏社会が存在するのかもわからないし政治家たちがなにか目論んでいる可能性だって、まあ、無くはないよね。なんて想像して、メディアでも流せるくらい自由の効く国なんだから、ただ生きていても苦しいことはない。てか、今までなかったっていうのが正しいか。
なんか、一つくらい事件に巻き込まれてみたい…いや、なんの力のない俺にできることはないから妄想で済まそう。厨二病か、悪くもないシナリオは組めそうなんだがなぁ。
「航平!!さっきからボーーーっとし過ぎなんだよ!反省文五枚提出しろ!」
「…がちですんません」
日本は平和だ。例えば路上でドラッグに塗れているやばいゾンビたちはいないし、滅多に殺人事件は起きないからね。警察はすごいよね。俺には突出したナニカはないし。
「あー、あの日下部のやろう五枚も出しやがった!ちょっとぼーっとしただけじゃん、」
「おまえ変に授業嫌いだもんなwまあファイト~w」
「うっせ。じゃあ俺こっちだから。」
「お。んじゃ明日な」
「明日。」
…面白いこと起きねえかな。
いや、なんかグロいのとかは無理なんだけどさ?刺されるとか。誘拐、は…だめだ、臓器売買される未来しか思いつかない。…あー、非日常がほしい。待てよ、薬やってる奴らと同じ思考じゃね?
「いやあ、流石に厨二病か。やべえよ俺…」
ッパン…ッタ、パンッ…
「ほら、ついに妄想が行き過ぎて銃声がかすかに聞こえ…」
ん?ん??
「銃声?…いや、いやいやいや!俺完全にアニメに毒されてるわ。やべ、家にはよ帰ろ…」
パンッ
「……(汗)。俺、幻聴じゃないんか???????」
やばい、流石に銃声は、警察に!って、でもニセ通報でいざこざ言われる方が…
くっそ…
「…来ちゃったよう(泣)。」
いいや、間違いなら帰ろう…今日はやけに厨二病ムーブかましてんな…。
「ええい!来ちゃったのは来ちゃったし、てかここらへんだと思ったんだけど…廃工場?うわ、雰囲気しかな」
「君、逃げて」
「え?」
ズドォォオオオ…
あ、やべ、地震?いや、てかなんだコレ、あれ?逆さに見える、んん????
ドッ
「う゛、ガッ」
なんだ?今、一瞬で壁に…
ああ、幻覚か。それなら納得…したくねぇけど!え、てか、なに、
ズイッ
「なんで、ここに、ひと?おまえ、だれ?てき?じゅうせい、とくしゅ、ふつう、きこえない。だれ、だれ」
「ちょ、待って待っ…うぉえ゛、ゴホッ…げほ、まず敵じゃ、ない。銃声を聞いたんだ。てか、なんなんだよ今の!というか危険だy」
「!」
カキィィン
「ほう、傘でこの刃を受け止めるか。先程もそうだが、傘の先端から攻撃をしているな?」
「…。」
「ただのガキではないようだな。そこのガキもおまえのツレか?」
「ちがう。しらない、いま、みつけた。」
「あの、俺何がなんだかっ」
「…にげて。」
…は、
「ククッ、一回りかも大きい知らぬガキのお守りをするとは。余裕の面か?」
「そっちこそ、わたし、ころせてない。」
「…おい、男。ガキ。」
「ひゃいい!?(泣)」
「さっさと帰れ。今なら一般人ということで見逃してやる。」
「え、でも、この女の子はっ」
「こいつは一般人じゃない。こいつは、」
キィィィ
「いうな、っ」
「ふは!ガキと遊ぶのは趣味じゃないんでな?」
ドグァっ
「っ!」
「どうした?弾切れか?さっきのガキ守るので使い果たしたか。…つまらん。」
ドッ
「っ~!っ、」
「きみっ!」
「ガキ、まだいたのか。さっさと帰れっていったよな?」
どうしよう、この子、俺のことも守ってくれてる、なのに俺は一般人だからって、なにもないって?今こそ、力があれば、いいのにっ!!!!
「これで逝かせてやるよ!!!!」
ヒュッ
「あ…!」
俺に、カッコつけれる力が!!!!
「ああああああああああ!」
ガシッ
「んぁ゛?お前死にてえのかよw」
「君!今逃げるんだ!!」
「っ、でも」
「いいから!!!!」
ドガッドッ
「うぐ、フっぅ」
「サンドバッグ代わりになって死ぬか!!wなぁ、なぁ゛?!」
くそ、ちょっともカッコつけられてねえじゃねえかっ!少しは待てよ、漫画じゃ待ってくれるだろ悪役ってさぁ!?
「っ!おるぁあ!」
パシッ
「あ?そんな叩き?は効かないねぇ?ほんとに一般人かよ、ころしちゃってもいいっけ?まあいい、か!!!!」
「っ!!!」
あ、これ死ぬやつだ。二人に看取られるの?知らない人だけだぞ??まだ素人まみれの世界の終焉みたいな殴り合い場で死んだほうが嬉しいんだけど。うわー、日下部せんせー反省文書けんわ。俺、今死ぬっぽいんよな。でも残業まみれてんのかな、可哀想。てかこの走馬灯の尺はくれるんだ、なんなんだよ…。
パンッ
「…」
良くはない人生だったかも。
「ふう…。きみ、きけん、ばか。」
いやあ、まだ天国行けてないのかな、声が…え、ここの地縛霊にはなりたくないんだけど。
「? ねえ、おきて。ねてるの?」
あ、地獄もあり得るけどなるべく天国志望。てか殺された身だし。
「…。」
むにーーーー
「いで、いでででで!頬やめてぇ!」
「…ん?」
「ん?」
「あれ?俺今完全に死んだ件で終わってたんじゃ?」
「?、いきてる、へんなの。しんでない。」
「あ、へー、おけ。てか、いっでぇ…殴られたとこめちゃくちゃ痛い…」
ぜんっっぜん大丈夫じゃない。なんなのあの巨体男!!!!怖いっていうか無理トラウマだって(泣)。
「ばか。ふつうのひとこない、あぶない、ばか、あほ、まぬけ。」
「言葉の火力強くない?そんなに言わんでよ…泣くぞ?ってか、なんでいきてんの俺。君の武器?は使えなくなってたんじゃ?」
「よびのじゅうだん、ぽっけに。」
「ああ、詰める時間なかったもんね。てことは中距離タイプ?」
「ん。」
「へえ、かっけえ!ったた、ごめんまたがるのやめてもらっても…?」
「ん。」
っと、やけに従順だなぁ、てかよく見たらちっさ…小中学生なんじゃ…こんな小さな子がくっそ怖いあの巨体と戦ってたの?日本は平和とかやっぱうそじゃねえか!!!!くそ!
プルルルルルル
「あ、おじたまから、でんわ」
「ん?ああ、おっけ。でんわね、静かに考え事してるわ。」
さっきの戦いのリプレイを脳内で流してますのでおじさんと電話してもろて。
「うん。…ねらわれた。ちっとも、だいじょぶ。」
おお、嘘つけ!けがしとるやん!
「あ、おじたま、もしかしたら、そしつがある、いっぱんじん、まきこまれてる。…うん。」
へえ、素質。すごいじゃん。
「ん?」
「じゃあ、うん、いく、ばいばい。」
プツッ
「まってまってまって、素質って俺?え??」
「うん。すこし、つきあって。」
「なにが?なにに?」
「てことで、ようきてくれたねぇ!がははははは!」
「あれ、おじたま。」
「え、帰ってもいい?」
「だめ」
「いかんのう、ちょっとだけじゃ。話そうや若造!がははっ」
え、なに!?なんなのぉぉぉおぉぉぉぉぉおお!
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